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【ラノベ】a ラストティア

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#連載

【ラノベ】a ラストティア ~荒野の楽園編~ 第一章	満ちた世界と天変地異

【ラノベ】a ラストティア ~荒野の楽園編~ 第一章 満ちた世界と天変地異

ほんのり柔らかい暖かさを含んだ冷たい風が、薄く白い服がめくれ出たおなかに触れる。
―また同じ夢の続きを見ていた。
 自分が物語の主人公で、その物語は剣や魔法が使える世界で、たくさんの冒険者達がダンジョンや洞窟に踏み入れお宝探しをしながら生活をしている中で、魔王軍と戦う戦士なんかもいて・・・。その中でも自分が伝説の勇者として仲間と共に魔王を討ち滅ぼす。
 でもその物語はいっこうに完結する気配も見せず

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『aラストティア』~荒野の楽園編~ 第二章セピア世界 07自然の楽園

『aラストティア』~荒野の楽園編~ 第二章セピア世界 07自然の楽園

第二章セピア世界 07自然の楽園 

優理が目を覚ましたのは翌日の昼過ぎであった。
 昨日の疲れもあってぐっすり寝むれたようだ。
 んーーーっと声にならない声を出しながら腕を横に伸ばし広げると、右手に何かが当たった。
「ん?なんだろ」
 半開きの目をこすりながらそっちの方を見ると、そこには赤くさらさらした長い髪の女の子が・・・・・・。
「えっええ!なんでカレンが隣に・・・・・・」
隣で添い寝をする

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『a ラストティア』~荒野の楽園編~ 第二章 04精霊イリィ

『a ラストティア』~荒野の楽園編~ 第二章 04精霊イリィ

第二章セピア世界 04精霊イリィ

 特訓を開始してから3時間くらいがたった。
 太陽が真上にあった時から始めたので、今はちょうど3時くらいだろう。
 もちろんのことながら、太陽のあのまぶしい光を眼で直接見ると、その後数秒の間変な感じになるなんてことはなく、何時間見つめても平気なくらいセピア色をしている。
「よく3時間ぶっ続けでやれるなぁ」
 特訓を休むこと無くやる優理を見ながら、他人事のようにつ

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『aラストティア』~荒野の楽園編~第二章セピア世界 03赤の剣士

第二章セピア世界 03赤の剣士

キーーーン!
金属がぶつかりあったような高い音が辺りに響く。
「ん?」
一瞬何が起こったのか分からず、ただ固まっていた優理だったが、自分が死んでいないことに気づくと、ゆっくりとまぶたを開いた。
すると目に映ったのは、太もも辺りの色白な肌と膝下まで覆っている長めのブーツ。そして美しくつややかで真っ赤な色をした髪だった。
「誰だてめーは、邪魔するなら殺すぞ!」
 カッ

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