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読み聞かせした絵本たち。 最終回。

今年最後の更新です☺️✨✨

とうとう「読み聞かせした絵本たち」の紹介も今回で最後となりました。

娘はいまや個読に変わり、絵本の読み聞かせは卒業となりそうです。

子供の成長にあっと驚きつつも、
8歳近くまで一緒に絵本を読んでこられた時間は濃密でとても楽しかったです。

まだまだステキな絵本がたくさんあり、ここで紹介できないのが本当に残念です。

それでも今回は最終回ということもあり、最近まで読み聞かせした絵本を出来るだけ多く紹介しています。

全30冊、7000文字を超えるボリュームですが、絵本愛をぶち込みました。
冬にぴったりの絵本もシェアします。


それでは、ごゆるりとどうぞ❗️😊✨✨
(ほんっとうに長いので、お好きな方のみ。。。😅)


文句なしに面白いです❗️🤣

パンダ親子が銭湯に行くだけのストーリーなのですが、
「パンダワックス 白黒つけようぜ❗️」や「笹サイダー」など、登場する小道具のユーモアが効いていて、読むたびに大笑い😂

文章が短いので、幼児や男の子にもウケると思います❗️


秋から冬に移ろう時期にぴったりの、とっても絵の色合いが美しい絵本。

ファーディは木とお友達になるのですが、秋が深まるにつれて葉が落ち、淋しい様子になる冬の木を心配します。

けれど最後は冬の美しさならではのプレゼントが。。。

小学生低学年向きの絵本です😊✨✨


デンマークの絵本です。
なんと、サイズが細長い❗️

タイトル通り、月から男の子が落ちてくるお話なんですが、縦の構図を活かした絵になっています。
雲を抜け、鳥や木々と出会い、最後は川にぼちゃん。

絵がもう少し綺麗だったらなあ。。。という難点はあるのですが、スタイルにこだわらない新しい形を指し示してくれた稀有な一冊です。



娘も私も大好きな昔のイギリスの絵本です❤️

パン屋のくまさんの1日のルーティンを、愛らしい素朴な絵で描いています。

朝早くから起きて、どすん、どすん、とパンをこねる様子や、マフィンを暖炉で焼くシーン、カラン、カラン、と鈴を鳴らしてパンを売るシーンなど。。。
働き者のクマさんがとってもいじらしく、健気で可愛いです🥺

もし友人に子供がうまれたら、この絵本をプレゼントするだろうと思えるような一冊です。


面白い🤣❗️
しろくまが家族と一緒に、さまざまなお野菜になりきる絵本。
こうくるか❗️というビックリな構図が満載で娘と笑いながら読んでいます。

野菜の種類も学べるので、幼児の読み聞かせや、一緒に読むのもとても楽しい絵本です。


柴田ケイ子さんの最近の絵本がこちら⬇️


寒ーい冬の日に、しろくまくんとネコ、ひつじが歩いていると。。。

なんとそこにはコーンスープのお風呂が❗️
かぼちゃスープのお風呂が❗️
シチューのお風呂が❗️

ありえん展開なんですが🤣奇想天外なストーリーで楽しめるのは絵本ならではですね。


いわむらかずお先生は神。。。✨
14匹シリーズは私も娘もファンです。
あらゆる角度からみた自然観察による丁寧な描写は、ページめくるたびにウキウキします。
幼児向けですが、小学生低学年でも特に女の子は好きな可愛らしい絵柄です。

どのお子様に向けてもおすすめできる絵本。
「14ひきのあさごはん」はシリーズ最初の、みんなが役割分担をして朝ごはんを用意するストーリーなんですが、自然って綺麗だな。。。と思える優しい世界です。

初版は自分が子供の頃。
なぜわたしはいわむらかずおさんを読んでこなかったのか。。。
かなり後悔しています。😂


⬆️14ひきシリーズの中で個人的に一番好きな回です🌕

お月見のために木の上で準備をするところや、ページをめくるにつれてだんだん暗くなってゆき、最後には優しいお月様が出るシーンなど。

1日の自然のうつろいを、14ひきの小さな生き物の視点で描いている視点は鳥肌もの。著者の徹底した自然観察が発揮されています。

いわむらかずおさんの絵本を読むと、いつも宮沢賢治の世界観を意識します。



すみません。。。初めて読んだ時、この絵本の良さがちんぷんかんぷんでした。
けれど子供は大好きな絵本ですよね。
娘も好きで、7歳の今なお楽しんでいます。
感覚に訴える面白さがあるのかな❓

読み重ねるうちに、愛着が湧いてきました。

ふんわ ふんわ ふんわ。。。
というオノマトペが好きです😊

絵本女子部門なるものがあれば、トップに入るのでは。。。というくらい人気絵本ですね😊
1969年の初版❗️

うちも赤ちゃんの頃から幾度も読み聞かせした絵本です。
自由でシンプルな絵の中に、飛び抜けた発想と、子供が楽しむ余地をたっぷりと残している「天然の絵本」と勝手に捉えています。

トリに稲穂のワンピースを食べられるところはギャグっぽくて笑ってしまうのです🤣


小学生でもギャハハと笑えて読める感性がバクハツしまくっている絵本です❗️🤣

舞台はお野菜ステーション。
遺伝子組み換えの悪用された野菜が作られるという大事態に、主人公の人参娘、キャロ子と仲間たちが高麗じじいのもと、団結して立ち向かいます。
敵はパンイチのみどりジャイアント。

格差社会や、遺伝子問題、陰謀論もちょっと見え隠れしていてリアル。

すべて粘土のフィギュアで作られているのですが、
お野菜の仲間たちがヤンキーっぽくてそこもウケるポイントです🤣
作者がかなりノリノリで作ってんだな。。。と思わせる仕掛けやおふざけもちらほら。

あまり知られていませんが、読むと必ず笑える一冊です😂


この絵本を読んだ時は唸りました。

夏のある午後。
ひょうたん池にいる生き物や僕のあらゆる視点から、世界が描かれています。

挿絵を担当している片山健さんの絵がゴッホみたい。

カエルの視点、僕から見た視点、ネズミの視点、ネズミを狙うはやぶさ視点、蜂の視点。。。

生き物によって、みる世界は違う。

よくアニメーションでは、象の時間と鼠の時間の速さは異なると言われますが、この絵本はそれぞれの視点からみた世界もまた平等に異なるということを、わかりやすく教えてくれました。

私はすごく好きな本です。


チェコの作家さん、クドラーチェクの傑作です。
その詩情性と美しい色の重なり、独特の絵で絵本好きの間では特別な位置にある隠れた名作の一つかもしれません😊

娘がまだ生後5ヶ月の時に購入し、ずっと読み聞かせしてきました。
娘もわたしも大好きな一冊です。

当時の印刷技術なのか、くすんだ色合いになっているのが個人的に難点。
もっと鮮やかな印刷の発色にさせると、映えるんだけれどなあ。。。と思いつつも、それだと1960年代のノスタルジックな東欧の雰囲気は無くなっちゃうのかもしれませんね。

嫌われ者の雨さんがいなくなった女の子を追いかけながらあちこち探してゆくお話です。
ここまで繊細な絵本は他にありません。

子供の想像力や、詩作力、抒情性、芸術性を育むのにかなりオススメの一冊です。
HSP気質の方は、この絵本が好きな傾向があると思います😊✨✨

あのおしりたんていさんが恋❓。。。というノリノリの一冊🤣
小学生低学年からおすすめです。

発熱の中での壁ドン❗️や見つめ合いっこ、美女に振り回される。。。といった、いつものクールなおしりたんていさんにはありえない展開が楽しめ、トロルさんのエンターテイメントとしての天才っぷりが遺憾なく発揮されている一冊です。

個人的に、だんごまるおがとても好きです。
「ンズフフ。。。」が口癖の、気持ち悪い古書店のオタ男性(ダンゴムシ)というキャラなんですが、読み聞かせ中はだんごまるおになりきって熱を帯びる自分がいます🤣

トロルさんの絵本はこちらもオススメ❗️
妖怪、珍獣キャラがたくさん出てきて面白いですよ🤣

実況中継の読み聞かせに熱がこもる、読んで見て楽しい一冊です😂

大阪あたりの商店街に住むうどん屋のたあちゃんとお稲荷さんとの交流を描いた作品。

この絵本の色合いがずっと稲荷の懐かしい狐色で、いい香りが漂ってきそうで、読後はきつねうどんが食べたくなってきます😊


お洒落が好きな女の子にオススメの絵本。

主人公のお気に入りのピンクのドレスが小さくなって着れなくなるのですが、ママさんがリメイクして、大切な服を大事に使い続けてゆく、何気にSDGsを意識したテーマとなっています。

若いイラストレーターさんなのか、絵がイマドキでカラフル。
子供たちやおばあちゃんまで着ている服やインテリアがお洒落❗️

色って心を持ち上げてくれるんですね。

鬱々している時や何か変えたいときに、この絵本から元気をもらえるかと思います😊✨✨

雪の絵本といえば、この作品がまず筆頭に出てくるかもしれません。

こちらも詩情性に溢れ、幼い少年と雪とのふれあいがあたたかい眼差しで描かれています。
まだ世界をよくしらないまっさらな感覚を持つ子供が、どういう風に手探りで世界を五感でさぐってゆくのか、そんなこともわかる本です。

大人になるに従って、雪は楽しいものではなく、めんどくさい存在になってしまう。
けれど、この絵本が大人にも強く支持されているということは、どこかでこのゆきのひの少年の感性がみんなにずっと息づいているんだとも思います。

小学生の国語の教科書にも登場する有名すぎる本ですが。。。
個人的に最もスゴイと思うのは、挿し絵作家さんのデッサン力は神だということでしょうか。。。
構図といい、身体の捻り具合といい、うますぎ。
おおきなかぶ、といえば、この絵しか勝たん🤣


日本語訳もあるのですが、ファースト英語絵本ということで、読み聞かせすると、子供もすぐ口に出して読んでくれます。

簡単な英語なので、外国語が苦手な私でも読めました😊✨✨

子供って、やってほしくないことをどんどん楽しんで破壊し、遊び、カオスになりますね。。。😇😇
この絵本も「ノォウ❗️ダァビッド❗️💢」とお母さんの怒りが爆発しまくる内容です🤣


この絵本を知っている方は少ないと思います。

けれど、知ってほしくてここに紹介しました。

この絵本は、1900年頃、アメリカ、オレゴン州が舞台。
当時5歳だった実在した少女、オーパル・ウィットリーの日記です。

このオーパルという少女は本当にいて、覚えたての文字でこの日記を書いています。

オーパルのご両親は亡くなり、他人の家族に育てられています。
継母から「やっかいもの」といわれ、家の手伝いをたくさんさせられ、学校に行けない日もあります。

かなしくなると、「ラファエル」と名付けた木に寄りかかって、ラファエルとおしゃべりをします。
お友達のネズミのメンデルスゾーン、水車小屋の側に住んでいる幸せそうな夫婦、目の見えない女の子の家、こうしのブラウニング、カラスのポルセナ。。。

想像の翼を広げる才能は「赤毛のアン」を彷彿させますが、オーパルには、マシューやマリラのようなあたたかい存在はいません。
動物や植物がお友達だったオーパルのような子供はたくさんいたでしょう。

ある日、木こりによってラファエルが倒されます。

悲しみに暮れたオーパルと、両親は製材所に引っ越すことになりました。

お話はここで終わりますが、あとがきによると、当時の日記をひみつの場所にしまっていると義理の姉が見つけてビリビリに引き裂いたそうです。

オーパルは散り散りの紙切れ箱にしまい、二十歳の時に出版人との出会いによって9ヶ月かけてパズルのピースをつなぎ合わせるかのように紙切れを合わせて糊付けしてゆきました。
1920年に初版が発行されました。

この絵本の推し絵はバーバラクーニーが描いています。


1976年に再び違う訳者によって再版が決まったとき、国民的な挿し絵作家となっていたクーニーに断られるのを覚悟で依頼したところ、二つ返事でOKがでたとの事。

実はクーニーはこの本をすでに読んでいて、40年代のまだ若かった駆け出しの頃に、本著の挿し絵を描いて出版したい旨を申し入れて断られていました。

5歳の女の子が苦しい環境下で書き続けた優しい日記が、あらゆる出会いによって一冊の本になる奇跡。

娘の学校で、「絵本の紹介文と絵を描く」という課題があったのですが、娘は自らこの絵本を選んで持って行っていました。

「セレクトがこの本❓」とビックリしました。
地味であまり知られていない本なので。

ちょうどお友達関係で悩んでいた時期だったので、オーパルの心情と重なるところがあったかもしれません。。。

ちょうど今の時期に読み聞かせにぴったりの絵本。

言葉は少ないので幼児からオススメです。

ポーランドの作家さん、ユーリ・シュルビッツはどこか禅っぽい感覚がある、すべては虚無、みたいな感覚を持つ作家さんなのではないか。。。と勝手に思っています。

北国の作家さんならではの、雪が最初舞い落ちる儚さや、重苦しい曇天、どんどん降ってくる雪の絶え間ない様子や、青空の下の雪の潔白さが美しく見事に描かれています。
南国育ちの自分には雪がうまく描けず難しいといつも感じるので、この絵本をみて雪の感覚を教えてもらっています。


かぼちゃ畑にある一つのカボチャに、引っ越してきたネズミ家族のお話。

物語が進むに従って、カボチャのおうちが、どんどん立派になってゆく様子が楽しい。
お母さんが毎夜作るカボチャのスープやカボチャのホクホクした煮物も美味しそう☺️✨✨

最後は畑の主のおじいちゃんが、ネズミ家族を見つけて優しいウィットを効かせます。

絵も丁寧で、家具やお部屋を観察していてもほっこりします✨✨


最高ですね❗️🤣

大好きな絵本です。西村繁雄さんの絵が好きです。
収集したいくらい好きな挿し絵作家さんです。
昭和っぽいところがいい味わいを出しています。

今、杖をついている髭爺さんはあまり見かけなくなりました。。。😂


⬆️現代の人(といっても昭和っぽい)が電車に乗って、がたごと、がたごと、とゆられて駅に降りると。。。


異世界に迷いこんだイリュージョンが大展開されます。

西村繁雄さんは、銭湯の絵本も描かれていて、昔ながらのお風呂屋さんの様子が
いいんですよ。。。
これがまた。。。「神田川」が流れてそうで。。。



エルサ・ベスコフはスウェーデンの絵本作家です。

以前ドイツの絵本作家、オルファースを紹介しましたが、同時期に活躍しました。
「リーサの庭の花まつり」の舞台は夏至の日。
おばあちゃんの家に住んでいる小さなリーサは、夏至の精によって、お花たちの夏至の花まつりに招待されます。

妖精たちからは、リーサの姿はみえません。

この絵本は、リーサの目を通した花まつりの様子を愛らしく盛大に描いています。


夏至の精と出会うシーン。



それぞれのお花のポエムが披露されます。



ベスコフが描く花の妖精たちはそれはそれは素敵で、グッズになるほど。

本著は文章が長いので小学生からがオススメかも。
(写真からもわかるように、読み聞かせには覚悟が要ります🤣)

ベスコフのデビュー作がこちら。

スウェーデンの民話を描いた簡単なお話で、絵も愛らしく、文章も短いので赤ちゃん又は幼児にもオススメですし、古典絵本が好きな大人の方にも。

当時の絵本作家さんの感性って、本当に素晴らしいですね。
自然からそのままイマジネーションを膨らませる心の柔軟性は、見習いたいと思います。


個人的に一番好きなサンタさん絵本です☺️✨✨

イギリスの作家さん。1979年初版。
超シニカルで頑固そうなサンタさんの、最も忙しいクリスマスイブのルーティンを、マンガっぽく描いています。

絵柄も可愛くて生活感に溢れていて見入ってしまう。

日本と違い、左から読むんですね。


傑作かと思う一冊。

パイロットになりたいという夢を持ちつつも、怖がりで、お友達がいないコンプレックスだらけのラチ。
彼のもとに現れたのは一匹の強靭なライオン。。。。ではなく、
ちっちゃな赤いライオンだった❗️

とっても可愛いライオンくんが、ラチが強くなるように手助けし、応援するお話なのですが、

これ。。。少年マンガっぽいネタやなあ。。。と思いました。

友情、努力、勝利、という3点セットを絵本という形で表しています。

最後はちょっぴり涙。

幼児の男の子にオススメの絵本です😊

今年最後に紹介したかった絵本です。

家を守る小人のことを、スウェーデンでは「トムテ」というそうです。

この絵本はリードベリの詩を静謐な絵と共に表現したもの。

家に長く居ついて守っているトムテは、しんしんと冷える真冬の真夜中に、ひとり夜番をして見回りをするのが習慣です。

家のかわいい子供たちの寝顔をみて、馬小屋の指す光をみて、牝牛が夏の夢をみている牛小屋をみて、遠くに流れる川の音をきいて呟きます。

「わしにはわからん。。。」

人は何処からきて、何処へいくのか。

おじいさんの、そのまたおじいさんの、代々長らく昔からその家を守ってきたトムテでさえ、その問いの答えがわかりません。

しんしんと冷える、雪積もる静かな真夜中に、小さなトムテが歩いています。

「どこへながれて いくのだろう。
みなもとは どこだろう。」

わからぬまま、この絵本は終わります。

かなり悠久で哲学的な内容なので小さい子より、大人の方が感じるものが大きいかもしれません。

あとがきでは、スウェーデンでは毎年大晦日の夜、このリードベリの詩がラジオで朗読されるとのことですが、今はどうなのでしょう。


一年の最後に読みたい絵本です。


🌳🌳🌳🌳🌳🌳🕊🌳🌳🕊の🌳🌳🌳🌳🌳🕊🌳🌳🌳🕊🌳🌳🌳

以上となります。

ここまで読んで下さり、ありがとうございました❗️🥲🥲

今まで知らなかった絵本の世界を、子供の存在によってたくさん知ることができました。

今後は大人が楽しめれる絵本を探してゆけたらいいな、と思います😊✨✨


最後になりましたが、今年一年、本当にお世話になりました❗️
皆様があたたかい年明けを迎えますように。

そして。。。。

絵本って、本当にいいものですね。