HideakiHamada

シャッターは愛、ゆえに残酷

シャッターは愛の告白だと思いませんか? その世界への、その時間への、その人への。しかし、ゆえに等しく残酷でもあるのです。

わたしたちはふだん興味のあるものや好きなものだけを撮っています。そうでないものにカメラを向けることはあまりないはずです。とくに意図がなければ日常におけるほとんどの場合、写真とはそういうものですよね。その意味でシャッターはわかりやすい愛情表現だったりします。切るたびに「好きです

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明るい部屋

信じるには強さが必要で。
気をぬくとすぐに疑いに支配されてしまう。
疑いは闇への扉だ。
信じる強さをわたしたちに。
光の窓を開ける力を。

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写真の真価

世界を自分だけの目で「見る」ということ。誰とも異なる見方をするということ。それが写真を撮る者の役目なのかもしれないと気づいてから、とても生きやすくなりました。

それまではずいぶん狭い視野のまま生きていたような気がします。追い込まれてしまっても、これしかない、と勝手に思い込んで苦しくなることが何度もありました。そういう経験ってありませんか? ほんとうはほかにも道があるかもしれないし、もっと言うとそ

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みんなと同じものを撮るほうが難しい

写真家の役目は撮ることよりも「見る」ことなんだと思います。等しく目の前にひろがる世界を自分だけの目で「見る」ということ。もっと言うと、まだ誰も見ていないようなところを「見る」ということ。ぼくはそれを「眼差し」と呼んでいます。

その対象は、なにも突拍子のないものや、誰も行っていないような場所である必要はありません。みんなが知っているものごとでもいいんです。むしろそのほうがおもしろくなると思っていま

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DISTANT DRUMS ZINE / RED

写真集『DISTANT DRUMS』(2019・私家版)の出版に合わせて2種のZINEを製作し配布しました。テキストは日頃お世話になっている仲間たちに寄稿してもらいました。写真集自体にはステートメントをはじめ、その趣旨を説明するテキストは一切掲載されていません。ZINEでは、寄稿者それぞれの目線に触れてもらうことで、読者自身に写真集のイメージを立ち上げてもらえるようなものを目指しました。ここでは4

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写真が苦手

実は写真を撮られるのはそんなに得意ではないんですよね。撮る仕事をしているのにおかしいですよね。いざカメラを向けられるとそわそわして物陰に隠れてしまったりもします(向けられる相手にもよるのですけれど)。同じように撮られるのが苦手な人ってけっこういるのではないでしょうか。

緊張する、どういう顔をすればいいかわからない、どこを見ればよいですか、というのはよく言われます。その気持ち、すごく分かります。と

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自分らしいはたらき方ってなんだろう。

自分らしいはたらき方ってなんだと思いますか? 趣味が高じてそれが仕事になる人もいるし、こどもの頃からの夢を叶えて仕事にする人もいますよね。でも、誰もがそうやって望んだ仕事に就けるわけでもないのが現実です。

そもそもやりたいことが見つからなかったり、好きだけでは生活できなくて別の仕事をすることになってしまったり... 幸せだと思える仕事を見つけるのはほんとうに難しいですよね。

3つの要素

長い

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私が撮りたかった女優展のこと、その2

『私が撮りたかった女優展 II』 が終了しました。混乱した世相のなかわざわざ会場までお越しいただいたみなさん、ありがとうございまいました。ここでは今回取り組んだことについてお話ししたいと思います。

プリント
あえて額装せず一枚のペーパーに連続した組写真でプリントしました。写真はかなり大胆にトリミングしてレイアウト、きるだけたくさんの写真を見てもらえるようにしました。壁面にクリップで留めるだけです

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私が撮りたかった女優展のこと、その1

『私が撮りたかった女優展 II』のために堀田真由さんを撮らせていただきました。それにともない『コマーシャル・フォト 2020年3月号』にて本展についての記事が掲載されています。ここでは誌面の都合上、掲載されなかった答えの全文を公開してみます。

堀田真由さんを被写体として選んだ理由
ポートレートを撮るうえで大切にしているのは「目」です。初めて堀田さんの目を見た時にいいなと思ったのが理由です。柔らか

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等しく順番を待つだけの世界、そして祈り。

いま頭の中に広がるイメージそれは、深い谷底とそこに突き出した一本の棒。人ひとりがやっと立っていられるくらいの太さで、しかも先端は谷の真上で終わる。谷底では無慈悲なまでに炎が轟々と燃え盛っている。棒のうえには今にもバランスを崩し転落してしまいそうな人たちが体を密着させて並んでいる。

先端に立つ人は落ちまいと必死に体をのけぞらせるが、二番目の人が背後からのプレッシャーに耐えきれず、その背中を突き飛ば

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