Hideaki Hamada

Photographer based in Osaka, Japan

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    • ひろがるしゃしん

      架空の書籍の目次だけをつくってみたら実際に出版することになりました。写真についての考え方や生き方、はたらき方についての本になります。

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      「写真家のラジオ」にまつわるnoteのまとめ。

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    言葉にすることをあきらめない

    心のどこかで何か違うと感じながらとりあえず身近にある言葉を発してみたり、使いこなせていない流行りの言葉に気持ちを託してみたり、それでもうまく言葉にできずに黙り込んでしまったり、そういうことはありませんか? ものすごいスピードで過ぎていく毎日のなかで、新しい言葉がどんどん生まれています。その意味をゆっくりと消化する暇もないまま、反対に長く使ってきたはずの言葉の意味でさえ変わっていることに気づいて戸惑うときもあります。果たして自分はほんとうに素直な感情を、気持ちを、想いをそれに

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      • 写真は言葉

        新しい言葉を知ることで見える世界が変わることってありますよね。例えば、イヌイットは4つも「雪」を表す言葉を持っているそうです(諸説あり)。その言葉を知れば彼らと同じ物が見えるようになるかもしれません。つまり、言葉は世界に対する視野を広げ解像度を上げてくれるものなんですね。 また、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の映画『メッセージ』では、時間の概念を持たない異星人の言語を理解した主人公がそれと同じ能力を得るようになります(ややネタバレ🙏)。つまり、時間さえ超えて世界を認識することがで

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        • 主観と客観を超えた存在、その距離感

          いつから写真を? と聞かれたとき、決まってある一枚の写真を思い出します。それは生まれ育った家の勝手口に息子が静かに佇んでいるというものです。その姿を撮ろうとしたとき、直感的に「あれは『私』だ」と感じたのです。自分もまた子供だった頃、まさしくあの場所に座っていたことを思い出しました。記憶の奥底に眠っていた光景が一気に目を覚ましたのです。その光景をファインダー越しに見つけたとき、言葉にし難い奇妙な感覚に襲われました。 今そこにいる息子と背後に離れてカメラを構える自分。なのに同時

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          • 嘘の中にきらめく、ほんとう。

            写真は真実だけを写すことはできない、常々そう思っています。写真は自分にとって「世界がこうあってほしい」という祈りに似ているからです。現実のすべてや真実だけを写そうとはしていないのです。そもそもカメラはすべての事象を捉えることが不可能です。だから「こうだといいな」という切実な気持ちをシャッターに込めて撮っているのです。 ドラマや舞台のお仕事をさせていただくうちに、芝居を、それを演じる役者を撮る喜びを覚えました。これなら撮りたいことが重層的に表現できる、そう思ったのです。俳優は

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            • 9本
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            • 3本

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            • 表現の純度とポピュラリティは両立するか

              実は「バズ」っている写真を見かけたらミュートしています(ごめんなさい)。なんだか不穏な出だしですね。でも、これには理由があるんです。 SNSではその仕組み上、宿命的にある種の「わかりやすさ」が必要とされています。それまでは「普通」だった(と思われる)ようなことこそが、たくさんの人に「共感」を持って見られたりします。しかし、それは「マウント合戦」の元にもなります。「何をいまさら当たり前のことを言ってるんだ」というように。さまざまなモチベーションの人がいるからこそ起きる軋轢です

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              • 幻の日々

                たとえば、あなたは赤ちゃんだった頃のことをはっきりと覚えていますか? それから、遠い夏の日に友だちと遊んだ日のことを。一年前の今日のことを。そして、先週どこで何をしていたかを。昨日、誰と一緒に過ごしていたかを。ずっと昔のことだけではなく、つい最近のことでさえ忘れていたりしてませんか? 薄れゆく記憶がいつの間にか幻のように感じることがあります。そういえばあれはほんとうにあったことなのだろうか、と。どんなに大切な思い出もすべてを覚えつづけていくことはそう簡単なことではありません

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                • 写真は詩

                  写真と「詩」はよく似ています。両方とも、見えるものより見えないそれを語ろうとするからですね。例えば、匂いや手触り、音や温度に味、それから時間や感情だって。どれも視覚以外の感覚で目には見えないものばかりです。でも写真や詩ならそれを伝えることができるはずです。 だからなのか写真と詩の作り方には共通する部分があります。 実際に写真に対して「poetic(詩的な)」という表現が使われたりもします。それは両者の関係をよく表していると思います。言葉と写真は両想いで切っても切れない関係に

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                  • 世界を見つけるということ

                    「木洩れ陽」が好きでよく撮ります。美しいですよね。木々の隙間から光が射して映し出されたそれ。風に揺れるとまるで小さな子供たちがダンスしているようにも見えます。この言葉を生み出した豊かな感性に憧れます。ところで英語では「木洩れ陽」を一言で表せられないそうです。 それは ”sunlight filters through the trees” のようなセンテンスで表現されるそうです。同じように日本語でも一言で表せられない現象があります。たとえば ”Petrichor(ペトリコー

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                    • 最後の一枚

                      週末は高知に行ってきた。朝一番のプロペラ機は人もまばらだった。いつもは窓の外の風景を楽しむのにいまいちそういう気分にはなれなかった。ただ眠かったからかもしれないし、気が重かったからかもしれない。厚い雲を抜けて降下した機体は海上を旋回したのちガタガタと揺れながら空港のアプローチを滑った。 午前8時半、バスで高知駅まで向かった。駅中のベーカリーで朝食をとる。一人用の小さなテーブルの中央にアクリル板が垂直に立てられており、さらに狭いスペースになっている。ふと、我に帰ったように「こ

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                      • あわじしま報知

                        先日、訳あって故郷である淡路島の地元紙に寄稿したのですが、それに加筆修正した文章をこちらにも掲載してみます。 --- 淡路島を離れてから今年でちょうど25年になります。震災の年に大学にあがってからそのまま大阪で暮らしています。35歳までデザイナーをしていましたが、いまは写真の仕事をしていて、月のほとんどを東京やそのほかの場所を行き来しながら過ごしています。 当然たくさんの人に「なぜ東京に住まないの?」と聞かれます。ご存知かもしれませんが、写真産業は東京に一極集中していて

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                        • 自分らしい写真

                          自分の写真ってどうやったら見つかるのでしょう? 誰にでもある悩みだと思います。むかし趣味で写真を撮っていたころ、よくインターネットを彷徨って世界中の写真をたくさん眺めていました(もちろんいまもよく見ています)。それに刺激を受けて写真を撮ってみたりして。 そうやって憧れの写真家に影響を受けて、スタイルを真似するのはみんなやることですよね。でも、当然なかなか同じようにはいきません。なんか違うなあと思ってしまいます。そこで挫けてしまいそうになるかもしれません。 だとしても、やり

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                          • ONLY IMAGINATION MAKES YOU STRONGER

                            想像力だけがあなたを強くする。 何かをつくりだすこと 他者を思いやること 自分を勇気づけること いずれ自由に外に出られなくなる日がきます。そのとき、わたしたちにはますます想像力が必要になるでしょう。不安と恐れが世界を包み、尊い日常生活が脅かされるいま、改めて想像する力の大切さを訴えたいと思います。 これは人々の奥底にあるはずの想像力を呼び起こし、クリエイティビティを鼓舞しようとする試みです。このビジュアルはそのための旗印であり、わたしたちの連帯の証でもあります。誰でも

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                            • シャッターは愛、ゆえに残酷

                              シャッターは愛の告白だと思いませんか? その世界への、その時間への、その人への。しかし、ゆえに等しく残酷でもあるのです。 わたしたちはふだん興味のあるものや好きなものだけを撮っています。そうでないものにカメラを向けることはあまりないはずです。とくに意図がなければ日常におけるほとんどの場合、写真とはそういうものですよね。その意味でシャッターはわかりやすい愛情表現だったりします。切るたびに「好きです」と告白しているような... しかし、同時にある事実にも気づくのです。例えば、

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                              • 明るい部屋

                                信じるには強さが必要で。 気をぬくとすぐに疑いに支配されてしまう。 疑いは闇への扉だ。 信じる強さをわたしたちに。 光の窓を開ける力を。

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                                • 写真の真価

                                  世界を自分だけの目で「見る」ということ。誰とも異なる見方をするということ。それが写真を撮る者の役目なのかもしれないと気づいてから、とても生きやすくなりました。 それまではずいぶん狭い視野のまま生きていたような気がします。追い込まれてしまっても、これしかない、と勝手に思い込んで苦しくなることが何度もありました。そういう経験ってありませんか? ほんとうはほかにも道があるかもしれないのに... そんな思考に陥ってしまうのはひどく危ないことですよね。 でも、写真という表現に出会っ

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                                  • みんなと同じものを撮るほうが難しい

                                    写真家の役目は撮ることよりも「見る」ことなんだと思います。等しく目の前にひろがる世界を自分だけの目で「見る」ということ。もっと言うと、まだ誰も見ていないようなところを「見る」ということ。視点や着眼点のことですが、ぼくはそれを「眼差し」と呼んでいます。 その対象は、なにも突拍子のないものや、誰も行っていないような場所である必要はありません。みんなが知っているものごとでもいいんです。むしろそのほうがおもしろくなると思っています。なぜならその人だけの見方がより浮き彫りになるからで

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