誰もが皆、ある程度の年齢までは生きられると思っているだろう。学校に通い、親や指導者の教えに倣って、やりたくない勉強や数々の理不尽な出来事に折り合いをつけながら暮らしてきたはずだ。それがある日突然「がん」になり余命宣告を受けることもある。自分さえ助かればいいだなんて決して思えない。
早くも手術から1年たち、昨日からいつもより手厚い検査が始まっている。明日は大腸カメラ検査だが、なんにせよ癒着は免れないだろうから鎮静剤を使おうが痛いに決まっていて、今から憂鬱だ。「あの腸閉塞寸前状況で耐えられたんだから大丈夫」と医師は気楽そう。何より再発してないことを願うばかり。