チョン・ミョンフン指揮東京フィルのシェイクスピア原作のヴェルディのオペラ「マクベス」演奏会形式(9/17サントリー)。セバスティアン・カターナ(マクベス)とヴィットリア・イェオ(同夫人)が深く豊かな声。各歌手や新国立劇場合唱団も健闘。チョンの指揮は鬼気迫る勢いで悲劇の質を高めた。
二期会「蝶々夫人」(7/18東京文化/宮本亞門演出/高田賢三衣裳/エッティンガー指揮東京フィル)。第1幕二重唱が真実の愛だということを全ての基点とした演出。ピンカートンは死ぬまで自らの愚行を後悔し、成長した息子が母の愛の軌跡を理解する過程として物語を描く。強い説得力と美しい昇華。