織物は色を後から「重ねる」ことができないので、そういう表現ができるもの、たとえば絵具やデジタルならレイヤーに憧れる。でもいつまでも作り続けられてしまうから、私にはきっと完成させることが出来なさそうだ。そう考えると、織物という媒体は自分に合っているのかもしれない。
絵具の混色と織物で見える混色は、メカニズム的には違う見え方だ。 絵具は色を混ぜるほど暗くなってしまうけど、織物にはそれがない。こういう違いを感じながら色と向き合うのはとても楽しい。織物はどちらかというとディスプレイだ。
たまには自分の作ったものの画像でも。 糸は色んなところから仕入れるけれど、青い糸は徳島の藍の染め師に染めてもらったもの。いつかは自分で染めてみたいとは思いつつ、「工業製品」としての糸を使うというこだわりもあって。難しいところ。