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タペストリー制作キット販売のその後

 4月の半ばにふと思い立って、noteの記事のプレゼント機能とサークル機能を組み合わせてタペストリーの制作キットを作りWebshopで販売をしてみた。

ちょうど全国に緊急事態宣言がだされて、できるだけ外出を控えるようにしていた時期である。家での過ごし方の提案の1つとしてやってみた。
↓きっかけはこのツイート(本当に思いつきだった)

店舗を持たない1個人のモノを作る者として思うのはこれからどう自分の作ったモノを知ってもらい、売り上げを立てるか、とても悩ましい問題で、今までのように「展示会に出て販路を探そう」とか「メディアに取り上げてもらおう」という「場」や「出会い」が得られない。
さらに展示会後の仕事先でまた新たな出会いや機会も生まれて循環するやり方が封じられてしまったわけだ。
これはよぉく頭を振り絞って考えなきゃいけない事だ。
まずは今持っている自分の「資産」でなんとかしなきゃならない。
(資産というのはこの話では無形財産みたいな事を指す)
今回はそれを踏まえて、当時やってみたことを自分の活動記録としてここに書いてみることにした。
もしかしたら今後、この「記事」が私の資産になるかもしれないのだから。


 まず、話はすこし遡るのだけど、2018年9月の展示会に出展したときにキュレーターの方にワークショップもやりませんか?!と声をかけられていたのもあり、せっかくの機会という事で、このnoteに「制作の過程を書く・それを読んだ人が作れるようになる」を目標に5つの記事に書いたマガジンがある。これを利用しようと思った。

当時このマガジンを読んで展示会に来てワークショップに参加してくれたり、マガジン内に書かれているところの質問にきてくれたりと、新たなご縁につながった事もある。
書いたのは2年近く前だし、近頃は休眠状態だったので思い切って期間限定で無料公開。

このマニュアルと道具と素材をアソートし、キットにしたものがあればすぐに作りはじめられるよう揃えた。
外出制限もあったが、現状の自分の手持ちで対応できた。(とんだ在庫持ち!)

キット販売のWebshopはこんな感じ↓

 実はこのキットの織り機は2018年のワークショップで参加者に貸し出して使用した中古品。
というか織り機自体も私の自作品…(どこまでも手作り…)
そのため、この価格が成り立つという経緯もあったりする。
販売の際は注意事項として中古品と明記した。

 また、自分用にもキットも用意して、その道具と材料で制作してみることにした。ビデオ会議アプリとか、流行っていたけれど私は「記録」として残しておきたかったのでライブ形式は選ばなかった。
というより、私はインターネットの時間も場所も拘束されない仕組みがインターネットだと思っているので、ライブは今後も選ばないかもしれない…
(一人でやる分にはね、誰かと一緒に発信だったらまた話は違うかも)

その記録はnoteの有料記事として、キット購入者には記事をプレゼントするという形で数回に分けて配信した。

質問はコメントにも書けるのだが、今回はサークルの「無料招待」機能を使って、そこで受け付けた。
サークルの投稿機能は管理者以外も画像を投稿できるので、質問したい工程の画像をUPして見せてもらうほうがやりやすいと判断したため。

だいたい週一回ペースで更新して一つの作品を制作。
ここで、だだーっと作ってしまうと「受け取る側」を焦らしてしまうそうでなんか違うかな。と思ったので、コツコツ行きましょう。という気持ちを込めて少しずつ配信。
これらの記事は有料だけど、プレゼント機能を使ってキット購入者に配信すれば、メールで受け取ってもらえるので、わざわざアクセスする煩わしさを感じないというメリットもあるかと思う。

ちなみにこれらの記事、1記事につき工程の写真を20枚くらい、最高枚数40枚くらい撮って、編集してUPしているので、けっこう手間かかっている。
その労働力に対する対価として、有料記事となっている。
(読んでもらえたら嬉しい!)

 サークルではこんな感じに質問について答えた。

画像1

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テクニカルなものは個別に対応するしかないと思っていて、それが自分にとって新しい発見にもなったりするので、恥ずかしがらず、人に何かを教えてみるのもいいもんだ。と思える。
まだまだ未熟だけどね。

 と、いった具合で、5月末をもって今回の企画を終えることができた。
やってみた価値はあるんじゃないかな、と自分では思っている。


 なにか新しいことをするのに場所と時間の制限はほぼ取り除かれた世界線に私たちは立っているものの、やはり直接とるコミュニケーションが一層価値あるものとして再評価されたようにも感じる。 
もう少し落ち着いて、安心してまた人と会える機会までの準備として、これからも色々と考えていきたい。

私がこういった活動をしていてよかったな、と思えるのはやはり対面したお客様に「あなたに作ってもらいたい」「あなたに教えてもらいたい」と言われることで、正直「えぇ!いいんですか?!」と思いながら喜んでいる。
すべての工程を一人でやっているため、なかなか前には進まないけれど、こういう言葉で救われているところはすごくある。

 目下の目標は棚主として作品集やセレクトした本を置いている西日暮里ブックアパートメントでまた一日店長をしながらPOPUPすることかな。

 セレクトした本の紹介もこのnoteでやっていきたい。

今日はここまで。
最後まで読んでくださりありがとうございます。

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