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自分の思い出

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#母

左手首骨折して早や1年7ヶ月!

左手首骨折して早や1年7ヶ月!

昨年4月末に夫と散歩中に左手首を骨折した。痛い!と思ったが、まさか骨折したとは思わなかった。左手首を見ると変な形状になっていた。慌てて通常の形状に戻そうとした。無理だった。夫が走って家に車を取りに向かった。

夫は気が動転していたので通常より更に運転が荒くなっていた。車が揺れるたびに左手首に痛みが走った。

救急窓口で受付し、待合室で医者を待った。診察室に入ると見習いみたいな若い女性医師と中堅みた

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母の着物姿と買い物籠

母の着物姿と買い物籠

私が小さい頃、冬になるとよく母は着物を着ていた。ウールの着物を着て白い割烹着を着た母はいつも忙しそうに家事をしていた。母の着物姿が大好きだった。
母は近所のお店に買い物に行く時、籐の買い物籠を持って出かけた。今で言うエコ
バッグである。

母は今85歳。最近は着物を着ることもなくなった。買い物する時は籐の籠ではなくナイロンのエコバッグを使っている。

相変わらず元気に畑と家事で忙しそうだ。先日帰省

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母の後悔と私の人生

母の後悔と私の人生

私は高校生になりひとり暮らしを始めた。母は私を8歳上の兄と一緒に住まわせたら私がもっと勉強したかもしれないと今も後悔している。

私が高校時代もっと勉強していたら、今の私は存在しないのかな。どんな55歳の別の私がいるんだろう。しかしそれを見ることは叶わない。

生活のちょっとした選択が人生を大きく変えてしまう。それは死ぬまで続く。自分でよく考え日々選択していこう。

母

子どもの頃から優しい母が大好きだった。母との思い出は愛と優しさに満ち溢れている。

自分が仕事をし妻になり母になり、知らぬ間に一人前の大人になったと思っていた。今日母と久しぶりに色々話した。母の賢さ、優しさ、将来を見据えた深い気持ちに改めて感動した。いつの間にか母を追い越したような気持ちになっていた自分が恥ずかしかった。

母のような人間には絶対なれないが、自分なりに賢いおばあちゃんになれるよう頑

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私のもう1人の兄か姉

私のもう1人の兄か姉

私には8歳上の兄と6歳上の姉がいる。私は歳の離れた末っ子だ。母は兄と姉を産んだ後、私を妊娠する前に一度妊娠したらしい。しかし次に診察に行った時には赤ちゃんはいなくなっていた。私はその話を聞いた時、自分が消えて無くなるような恐怖に襲われた。その赤ちゃんが産まれていたら、きっと私は産まれることはなかっただろう。

今も時々私のもう1人の兄か姉を想うことがある。今は恐怖を感じることはないが、彼か彼女のた

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里帰りと秘密基地探し

里帰りと秘密基地探し

今日バスに乗って里帰りした。里帰りはバスが一番味わいがある。懐かしく美しい山々や川を眺めながら実家へ向かった。バスを降りると母が優しい笑顔で迎えに来てくれていた。

遅めの母の日と早めの父の日のプレゼントを渡した。2人とも喜んでくれた。3人で昼ごはんを食べた。父は食欲がなさそうだったが、買ってきた焼き鳥を美味しいと食べてくれた。食後は母が大好きな金星ベーカリーのコッペパンと父の大好きなあんぱんを食

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「わらしべ長者」の話を知っていますか?

「わらしべ長者」の話を知っていますか?

子どもの頃、寝る前に母にお話をして!とおねだりすると、母はいつも「わらしべ長者」の話をしてくれた。毎回毎回わらしべ長者の話なので時々「また!わらしべの話〜」と文句を言うが、母は笑顔でやっぱりわらしべ長者の話をした。

わらしべ長者のあらすじは、ある一人の貧乏人の若者が最初に持っていた藁を物々交換をして困った人を助けていくうちに、最後には大金持ちになる話である。

貧乏な若者は困った人を見ると自分が

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母の巻き寿司は日本一🇯🇵

母の巻き寿司は日本一🇯🇵

子どもの頃、我が家のご馳走は巻き寿司だった。誕生日やお祭りの日は母が巻き寿司をたくさん作ってくれた。まず寿司飯を作る。柚子やスダチの酢に砂糖を入れ混ぜ合わせる。炊きたての熱々ごはんに合わせ酢を入れる。母がしゃもじで切るように手早く混ぜ合わせる。私は母の横でウチワで湯気のたつ酢飯をあおぐ。酢をまとった米はツヤツヤと輝いていた。

酢飯を冷やしている間に、巻き寿司の具を作る。椎茸を甘辛く煮付け、高野豆

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父とキュウリの酢の物

父とキュウリの酢の物

私の実家には広くはないが家族が食べる野菜くらいは収穫できる畑がある。子どもの頃は四季折々の様々な野菜を毎日毎日たくさん食べていた。当時はその贅沢な食生活に感謝することもなく野菜料理を食べていた。

夏になるとキュウリが毎日毎日たくさん収穫できる。キュウリは浅漬けにしたり、生でマヨネーズをつけて食べるのも美味しいが、一番好きなキュウリ料理は酢の物だ。キュウリを薄い輪切りにし軽く塩もみし水分を切る。ス

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散歩と懐中電灯

散歩と懐中電灯

私の実家にはたくさんの懐中電灯がある。家族全員散歩が大好きで夜になると皆で散歩に出かける。母は全員に懐中電灯を持たせる。田舎道なので車に轢かれないためではなく、用水路や川などに落ちないための懐中電灯だ。

懐中電灯を照らしながら散歩に出かける。春は田んぼに流れ込む用水の流れを感じ、夏はカエルの大合唱を聞き、秋は虫の声を楽しみ、冬は寒空に輝く満天の星を見上げる。もちろん夜空の星を見上げる時は全員が一

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母の思い出

母の思い出

小学3年の頃寒い冬のある日絵本を読んでいた。既に年の離れた兄と姉は家におらず末っ子の私はひとりっ子状態。絵本の中の女の子が美味しそうなさつまいもを食べているのを見た私は「お母さんさつまいもが食べたい!」とねだった。母は「家にさつまいもはない」と答えた。私が育った村はスーパーがなくて今のように欲しいものがすぐ手に入る場所ではなかった。わがままな私は多分泣きながら母にさつまいもが食べたいさつまいもが食

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