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noteに投稿した詩をまとめました。 (pixivでは、過去作や詩集等も投稿されてます。よければそちらもよろしくです!→https://www.pixiv.net/users/6…
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2023年11月の記事一覧

「RF」(詩)

「RF」(詩)

それは夢にみた場所。

いつか。

歩いて。

空見て。

お弁当食べて。

寝っ転がって

物思いに耽りたい。

屋上は閉鎖されている。

いつか校舎で見た

塞がれたあの階段の先を。

夢に見ていた。

RF

ドアを開けた先で、

澄み渡る風が私を迎える。

ここからなら、

どこへでも行ける気がする。

青も、赤も、黒も。

白く輝いた月も。

眼前を流れた星も。

全部に近づいている。

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「もう一度だけ。」(詩)

「遠くに、行きたい。」

ただ、それだけを望んで。

何度も武器を手に持って。

心の中の少女をかばって。

過去の苦しみから逃げるように。

ただ、遠くへいこうとした。

歩を進める度に、

少しずつ死が近づいてくる。

何度だって、恐怖に抗った。

「さようなら。さようなら。」

何度だって、この手を赤に染めた。

夕暮れのような赤色に。

そして、終わりの夜がくる。

心の中の弱さは消えない

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「心の傷は。」(詩)

「心の傷は。」(詩)

それはきっと。

与えた人は忘れているもの。

それはきっと。

与えられた人が忘れられないもの。

何度でも乗り越えようとするのに。

その度に恐怖でブレーキを踏む。

最近は妙に夢見が悪い。

嫌なことばかりを思い出して。

関わる他人にだって、

悪いところが見えてしまう。

心は蝕まれていく。

少しずつ削れてく。

私は今日も詩を詠う。

心の傷を癒すように。

誰かに伝えたいと願うよう

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「描きたい世界。」(詩)

「描きたい世界。」(詩)

何かに触発されて。

再び心に火が灯る。

心は何かを描きたいと叫ぶ。

頭は何かを諦めたように

ネタ切れを告げたなら。

どんどんやる気が削がれていく。

あれやこれやと。

やりたいことは多いのに。

そのくせ、

いつも時間が足りない。

最近の冷えた空気が心地いいこと。

街がイチョウで染まっていくこと。

踏んだらサクサク音が鳴って楽しいこと。

その全てを描きたい。

諸行無常。

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「一人は無力だ。」(詩)

「一人は無力だ。」(詩)

一人は無力だ。

誰であっても、

他人に助けられて生きている。

一人では誰も生きていけないけど。

私は他人が怖かった。

自分を助けてくれた人。

自分に優しくしてくれた人。

何割かは、エゴで出来ていたから。

本当に他人のために

他人を救おうとする人は少ない。

もし本当に存在するなら

本来、幸せになるべき人だ。

なのに。

そんな人が幸せになれるとは限らない。

時に

利用され

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「分からないこと。」(詩)

「分からないこと。」(詩)

私の知らない世界がある。

私の知らない人生がある。

貴方の痛みを体験していないから。

軽々しく理解したつもりにはなれない。

私とは違う考え方がある。

私とは違う環境で生きてきた。

その人達が何を経験して、

今の自分を作ったかなんて知らないから。

彼らの人生や人格を否定できない。

電車に揺れる私。

よたれかかって、横を向けば。

見えてくる景色に。

貴方が何を感じるかは知らない

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「雨過天晴」(詩)

「雨過天晴」(詩)

窓の外では、

雨が降っている。

しめっぽい午後の空気が美味しくて。

雨の落ちる音が心地よくて。

私はひとり

安心を覚えていく。

雲に包まれて、

変わらない日々を過ごす。

ただ、書くことで満たされる心。

乾いていく誰かに向ける心。

夢を叶えたいと願う渇望。

いずれ渇きは悟りになるのだろうか。

他人に期待なんてしない。

ただ、自分を信じている。

言葉を受け止めて。

何かを

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