これぞリアルサムライ小説
週末や祝日は、過去の読書ブログからの転記が多くなってしまいますが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。
2008年10月27日に投稿したブログより。
日本のチャンバラ映画に勝手に感銘を受けて、「Oh、ハラキリ、サムライスピリッツ、ブシドー素晴らしいネ」と勝手な解釈をしてしまった外人作家の想いに対して、こちらは真っ向から否定する日本の巨匠による一冊。
当時だって、「何で他人の不始末なんかでオレが詰め腹をしなけりゃならねーんだよ。ふざけんな。」という武士がいたっておかしくないわけです。
そんな武士としての窮屈な生き方を皮肉と愛情を込めて描いた短編集。
武士だって人間なんだから、何でもかんでも一本筋の通った、きちんとした死生観を持ったやつらばかりじゃないでしょ、と先日読んだどこかの勘違い外人作家に対してのアンチテーゼのようなお話でした。
こういう皮肉っぽいチョイスができるのも、本棚に図書館並みに読んでいない本が眠っているからでしょうか。
当時でさえ、こんな調子であったのであれば、現代日本に本当の意味での武士道を貫いている人間なんて何人いることやら。
未だに引きずっていることからすると、とてつもない駄作ではありましたが、あれはあれで強烈なインパクトがあったということですね。
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