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読書ノート

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#短歌

勝手にブックカバーチャレンジ

勝手にブックカバーチャレンジ

・#7日間ブックカバーチャレンジ というものが流行っているらしい。

●読書文化の普及に貢献するためのチャレンジで、参加方法は好きな本を1日1冊、7日間投稿する
●本についての説明はナシで表紙画像だけアップ
●都度1人の友達を招待し、このチャレンジへの参加をお願いする

・7日間かける意味ある?

・リレーってだるくない?

・これ、7人に回さないといけないってこと??チェンメか???

・でも、

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【感想】穂村弘最新歌集『水中翼船炎上中』――セックスの歌

【感想】穂村弘最新歌集『水中翼船炎上中』――セックスの歌

穂村弘さんの最新歌集『水中翼船炎上中』の感想、というかほとんど好きな歌を引用して並べておくだけになるのですが、今更ながらさらっと書き残しておきます。

『手紙魔まみ、夏の引っ越し(ウサギ連れ)』以来、実に17年ぶりの歌集。「昭和」「ノスタルジー」をテーマにしてきたここ最近(といっても十数年経ったわけですが)の集大成。

「歌集にまとまったおかげで、後期穂村さんの歌がこれで読みやすく、批評しやすくな

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閻王の口や牡丹を吐かんとす――『みだれ髪』後半5首選

閻王の口や牡丹を吐かんとす――『みだれ髪』後半5首選

※2015年4月26日のブログ記事を移転しました

千種創一さん主催「青空勉強会」の第4回、与謝野晶子『みだれ髪』の後半戦が4月25日に行われた。
前回の僕の感想はこちら。
最近ブログ更新にかけられる時間が限られているので、ごく簡単に今日の感想をまとめる。

発表担当は、結社「塔」、同人誌「穀物」の濱松哲朗さん。
「頻出する韻やリフレイン、それに基づく調べは、長唄などの近世日本文学由来のものでは

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Between Women――与謝野晶子と山川登美子

Between Women――与謝野晶子と山川登美子

※2015年4月4日のブログ記事を移転しました

昨日、歌集のSkype読書会に参加した。
青空文庫に登録されてる歌集をどんどん読んでいこう、というもの。
前回が北原白秋の『桐の花』で、今回は与謝野晶子の『みだれ髪』の前半。レジュメを担当させていただいた。

『みだれ髪』、これがなかなか難しい。
逸見久美『新みだれ髪全釈』がなければ意味が取れない歌ばかりだった。
「神」が恋人、「紅」「紫」が恋の

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【感想】石井僚一第一歌集『死ぬほど好きだから死なねーよ』

【感想】石井僚一第一歌集『死ぬほど好きだから死なねーよ』

石井僚一さんが、とうとう第一歌集『死ぬほど好きだから死なねーよ』を出版された。

これは本当にめでたいことだと思うので、拙文ながら感想を書いておきたい。

石井さんは1989年生まれ。北大短歌会出身。

2014年、父の死を詠んだ連作「父親のような雨に打たれて」で第57回短歌研究新人賞を受賞。

しかし受賞直後、北海道新聞のインタビューに答えて、父がまだ生きていることを記者に明かした。このことにつ

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