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「供給網」は日本が先でした

「供給網」は日本が先でした

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、高いパフォーマンスを実現するための「証明された」リーダーシップと経営の実践的な方法(プラクティス)を示したものです。ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは2年に一度、その時代の最先端の実践を取り入れて改訂されています。

 こうした中で、2019-2020年版の改訂からボルドリッジでは、サプライチェーンの拡張として「サプライネットワーク」という

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ビジョナリーリーダーシップ再考

ビジョナリーリーダーシップ再考

 ボルドリッジで重視する価値観の1つに、Visionary Leadership があります。
 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」では、これを「先見の明のあるリーダーシップ」と訳しています。

先見の明のあるリーダーシップ(Visionary Leadership)
組織の経営幹部は、組織のビジョンを設定し、顧客に焦点を当て、明

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パフォーマンスエクセレンスを追求する

パフォーマンスエクセレンスを追求する

ちゃんと意味を説明することなく、パフォーマンスエクセレンスという語を使いました。

ボルドリッジが追及するパフォーマンスエクセレンスとは何か、改めて確認しておきます。

原語の"Performance Excellence"には🄬マーク(Rに丸印、registered trademark symbol、登録商標)がついています。これは、米国商務省、国立標準技術研究所(NIST)の連邦登録商標です

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ミッション、ビジョン、バリューを明確にする

ミッション、ビジョン、バリューを明確にする

ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク(以下、ボルドリッジ)は、米国において30年以上にわたり、組織がミッションを果たし、結果を改善し、競争力を高めることを可能にしてきた経営フレームワークで、「実証済みの(proven)」リーダーシップとマネジメントの実践(理論でない)を示したものです。

ボルドリッジでは、その冒頭に、組織の基本的な事項や主な特徴を確認する「組織プロフィール」の質問があります

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リーンエンタープライズシステムの実装

リーンエンタープライズシステムの実装

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは質問集です。質問に答え、その回答を評価し、改善に結びつけます。そして組織の将来の成功を確実なものにしていきます。
 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークそれ自身がパフォーマンス向上のシステムですが、ボルドリッジと互換性のあるアプローチとして、シックスシグマやISOと並んで「リーンエンタープライズシステムの実装」が挙げられています。

 リーンエン

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ナレッジマネジメントとは

ナレッジマネジメントとは

 先に開かれた経済産業ビジネススクール「二水会」第11回(2021年7月14⽇開催)は、「野中郁次郎ナレッジマネジメントの進化系『知の経営』と?」⇒知識を知恵に、知恵を知心に昇華させ利活用できるか?というテーマで、ナレッジマネジメントと「知の経営」について、深掘りされました。

 ボルドリッジにも関係の深い概念でありお伝えしたいことは多くあるのですが、まず、そもそもナレッジマネジメントとは何かとい

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ナレッジマネジメントの最先端

ナレッジマネジメントの最先端

ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、組織のパフォーマンスを向上するための最も重要な質問集です。質問に答えることで自ら気づき、改善を繰り返していくことで、現在と未来の成功を確実なものにしていきます。
質問は7つのカテゴリーに分けられていて、その一つに、「情報、分析、ナレッジマネジメント」があり、他の6つのカテゴリーの基盤に位置づけらています。

ナレッジマネジメント(Knowledge M

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ボルドリッジの世界展開

ボルドリッジの世界展開

 米国マルコム・ボルドリッジ国家品質賞(MB賞)は、1980年代に米国産業の競争力復活を目指して、当時国際競争力を伸ばしていた日本やドイツなどの企業研究などをもとにレーガン政権の時代、1987年に創設された表彰制度です。
 マルコム・ボルドリッジは、当時の米国商務長官の名前で、本賞創設に向けた貢献によりその名が冠せられました。

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、その基盤にある考え方

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レジリエンスと俊敏性の関係

レジリエンスと俊敏性の関係

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、近年は2年に一度時代に合わせて改訂されていますが、2021-2022年版として出されて版では、新たに「レジリエンス」が注目しています。

 レジリエンスに関して理解を深めるため、ハーバード・ビジネス・レビュー誌掲載されたレジリエンスに関する論文や記事を集めたハーバード・ビジネス・レビュー編集部編「レジリエンス」(Diamondハーバード・ビジネス・レ

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ナレッジマネジメントが対象とする「ナレッジ(知)」とは

ナレッジマネジメントが対象とする「ナレッジ(知)」とは

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの審査基準(質問集)を構成する7つのカテゴリーの中でそのほかの6つのカテゴリーの基盤として存在するのがカテゴリー4「測定、分析、ナレッジマネジメント」です。

 ナレッジマネジメントは組織のナレッジ、「組織知」を作り出し、活かしていく(マネジメント)仕組みです。
 「組織知」は英文の”Organizational Knowledge”の訳です。
 ナレッ

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組織学習

組織学習

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、組織のパフォーマンスを向上するための最も重要な質問集です。質問に答えることで自ら気づき、改善を繰り返していくことで、現在と未来の成功を確実なものにしていきます。
 質問は7つのカテゴリーに分けられていて、その一つに「情報、分析、ナレッジマネジメント」があり、他の6つのカテゴリーの基盤に位置づけらています。

 ボルドリッジにおいて、ナレッジマネジメン

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ナレッジマネジメント

ナレッジマネジメント

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、組織のパフォーマンスを向上するための最も重要な質問集です。質問に答えることで自ら気づき、改善を繰り返していくことで、現在と未来の成功を確実なものにしていきます。
 質問は7つのカテゴリーに分けられていて、その一つに、「情報、分析、ナレッジマネジメント」があり、他の6つのカテゴリーの基盤に位置づけらています。

 ナレッジマネジメント(Knowledg

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顧客ライフサイクルと顧客体験

顧客ライフサイクルと顧客体験

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークあるいはその要約版、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーの質問から、「顧客」について見ていきます。

 ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーでは、「3.2顧客エンゲージメント」(p9)で、顧客との関係を構築し、顧客の満足度とエンゲージメントを高める方法について確認します。

 ここで使われる、顧客ライフサイクルと顧客経験という用語について、改めて確認して

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組織の俊敏性とは

組織の俊敏性とは

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、組織のパフォーマンスを向上するための最も重要な質問集です。
 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの核となる価値観と概念のひとつに、「俊敏性と回復力」があります。

 カテゴリー1.リーダーシップでは、リーダーの重要な役割の一つである「成功のための環境づくりの」(質問1.1(4))の中で、その要件のひとつに、組織の俊敏性とレジリエンスに磨きをか

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