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組織の俊敏性とは

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、組織のパフォーマンスを向上するための最も重要な質問集です。
 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの核となる価値観と概念のひとつに、「俊敏性と回復力」があります。

 カテゴリー1.リーダーシップでは、リーダーの重要な役割の一つである「成功のための環境づくりの」(質問1.1(4))の中で、その要件のひとつに、組織の俊敏性とレジリエンスに磨きをかけることがあります。

 カテゴリー2.戦略では、戦略計画立案のプロセス(質問2.1(1))において、「組織の俊敏性と回復力」にどのように取り組んでいるかを尋ねています。

 戦略における「組織の俊敏性」とは、機会またはニーズが発生したときに、戦略を迅速に変更する能力、業務運用を調整する能力のことです。

俊敏性(agility)
 今日の変化し続けるグローバルな競争市場で成功するには、俊敏性すなわち急速な変化に対応する能力や柔軟性が必要です。組織はこれまで以上に短いサイクルで、新製品または改良された製品を提供する必要性に直面しています。そして非営利組織や行政組織は、新しいもしくは出現する社会的課題に迅速に対応することがますます求められているのです。
 対応時間を大幅に短縮するには、しばしば新しい業務システム、組織や仕事のプロセスの簡略化、または迅速なプロセス切替え能力が要求されます。このような厳しい状況では、複数の業務の教育を受け権限を与えられた働き手は非常に重要な資産です。
 競争環境下での主要な成功要因は、計画から市場投入(製品/サービスの提供開始)までの、或いは革新のサイクルタイムです。急激に変化する市場の要求に合わせるために、組織は市場調査或いは製品コンセプト作りから商品化或いは実施に至る各段階の活動の統合(コンカレント・エンジニアリングのような)を実現する必要があります。
 いまや時間に関するパフォーマンスのあらゆる側面がより重要になってきており、サイクルタイムは主要なプロセス評価尺度になっています。時間に焦点を合わせることによって、他にも大きな利益を得ることができます。時間的な改善により、業務システム、組織、品質、コスト、サプライチェーンの統合、生産性の改善、厳しい経済情勢での持続可能性が同時に促進されることもしばしばです。
(「2011-2012年パフォーマンスエクセレンスに向けての審査基準書【対訳版】」より引用)

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 「俊敏な(agile)」は、アジャイルとかアジールと、カタカナで表されることもしばしばあります。「アジャイル経営」や「アジール経営」という言葉も登場しています。

 経済産業ビジネススクール”時代セミナー”「二水会」第7講座(2021/3/3開催)では、「アジール経営と新しい組織の出現!」をテーマに、スケジュールに沿った前例主義から決別できるか?柔軟な組織でも良いのか?を一緒に考えるとの案内がありました。
 ボルドリッジにも関連するテーマが続きます。

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