ハル

欠片を撒く

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記事一覧

とんとん拍子は何拍子?

只今わたしは、秋田県は大館市へ走る高速バスでこの文章を書いています。昨日まで、ぴかぴかに晴れて夏のように暑かった東京にいたものですから、温度差にやられそうになり…

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11か月前
9

忘却曲線

いつの間にか9月になった。 9月になった途端に心を覆う、この物哀しさはなんなのでしょうね。じりじりと肌を焼く太陽光はちっとも力を緩めちゃくれないし、まだまだ衣替え…

ハル
1年前

音楽って、音楽って、

2023年10月2日(月) ものすごく満ち足りた気持ちで文字を綴っています。いつもより軽やかなフリック入力、踊る指先、嗚呼いますぐ楽器ケースを開けて音を奏でたい。後ろ向き…

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1年前
13

"君たちはどう生きるか"

⚠︎︎ この文章は「君たちはどう生きるか」のネタバレを多大に含んだ感想文になります。まだ観ていらっしゃらない方は出来れば一度、何も目に入れずご鑑賞することをお勧…

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1年前
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生きる

生きるって、なんだろうか。 偶然見つけた谷川俊太郎さんの 生きる という詩集をぱらぱらと流し読みして、人それぞれの "生きる" を垣間見た。 あったかいご飯を食べるこ…

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1年前
3

4月風邪

元気ではない時の方が文字を書きたくなるのは、心の中にある何かを無理やり出力して脳みそに納得させようとする作用なのだろうか。それともただの欲求? 五月病なんて言…

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1年前
3

境目

脛くらいの高さしかない ちんまりとしたヒーターをつければ、3分程ですっかりあたたまる約6畳のわたしのちいさな部屋。ふとんに寝転がり、嗚呼お風呂に入らなきゃ、などと…

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1年前
5
とんとん拍子は何拍子?

とんとん拍子は何拍子?

只今わたしは、秋田県は大館市へ走る高速バスでこの文章を書いています。昨日まで、ぴかぴかに晴れて夏のように暑かった東京にいたものですから、温度差にやられそうになりながらも、バラクラバのお陰でなんとかやり過ごしています。気温差が10℃もあるとさすがに堪えますね。

今日までの数日間、本当に本当に濃くてしあわせに満ちていた瞬間、わたしの人生において節目となる事柄が一気に訪れて、この記憶を忘れないように、

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忘却曲線

忘却曲線

いつの間にか9月になった。
9月になった途端に心を覆う、この物哀しさはなんなのでしょうね。じりじりと肌を焼く太陽光はちっとも力を緩めちゃくれないし、まだまだ衣替えは必要なさそうだし、別に何かがガラリと変わったわけでもないのに。

今年の7.8月は、今まで "これを叶えられたら素敵なのになぁ" と思っていたことがどんどん実現してゆく月だった。
あまりにも幸せで、充実していて、その嬉しさが新鮮なうちに

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音楽って、音楽って、

音楽って、音楽って、

2023年10月2日(月)
ものすごく満ち足りた気持ちで文字を綴っています。いつもより軽やかなフリック入力、踊る指先、嗚呼いますぐ楽器ケースを開けて音を奏でたい。後ろ向きなんて言葉では到底足りぬほど沈み込んでいたここ数日間の精神状態が嘘のよう。

実はね、人生で初めて、N響の生演奏を聴いてきたのです。
幼い頃から幾度もテレビで見てきたNHK交響楽団、いつか生で聴いてみたいな、と思いつつ、これだ!と

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"君たちはどう生きるか"

"君たちはどう生きるか"

⚠︎︎ この文章は「君たちはどう生きるか」のネタバレを多大に含んだ感想文になります。まだ観ていらっしゃらない方は出来れば一度、何も目に入れずご鑑賞することをお勧めします。ご自衛ください。

2023年7月17日(月) 海の日
遂に、遂に、宮﨑駿の新作を観た。君たちはどう生きるか。

実はこの"君たちはどう生きるか"はタイトルじゃなくてキャッチコピーなんじゃないかとか、この鳥は鳥ではなく人間が着ぐる

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生きる

生きる

生きるって、なんだろうか。
偶然見つけた谷川俊太郎さんの 生きる という詩集をぱらぱらと流し読みして、人それぞれの "生きる" を垣間見た。

あったかいご飯を食べること
干したてのシーツでぬくぬくすること
星空を見上げて感動すること
子どもの笑い声を聞くこと
愛すること
傷つくこと

わたしが、生きているなぁ、と実感するのはいつだろう

雲が流れているのをボーっと眺めている時
父と散歩しながら最

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4月風邪

4月風邪

元気ではない時の方が文字を書きたくなるのは、心の中にある何かを無理やり出力して脳みそに納得させようとする作用なのだろうか。それともただの欲求?

五月病なんて言葉があるし、実際に罹った過去だってあるけれど(というかほぼ毎年患っている)、四月病なんて言葉は聞いたことがない。それに毎年4月は元気な筈なのです。空気がまろやかになり、風に春の匂いがまじり、草木や花がどんどん芽吹き、自然と外に出たくなる。

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境目

境目

脛くらいの高さしかない ちんまりとしたヒーターをつければ、3分程ですっかりあたたまる約6畳のわたしのちいさな部屋。ふとんに寝転がり、嗚呼お風呂に入らなきゃ、などと思いながらぬるっと文字を綴る、少し居心地の悪い日曜と月曜の境目。

部屋があたたまっていくにつれ自分の心の淋しさが浮いてくるように感じて、これだから冬は、と、冬に八つ当たりしたくなる。夏真っ只中に生まれたことも大いに関係している気がする

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