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成功法則その35【最終回 人・書籍との最高の出会い】

 34回にわたり、私の主に仕事上触れることのできたノウハウについて書いてみました。もっとネタはあるはずなのですが、昔の事を思い出すのは苦手です。老化しているのだと思います。

 20代の時に、同業者の先輩に、「君は優秀だから将来本を書くことになるかもしれない。自叙伝などもやるだろうから、いまからきちんと日記をつけて自分史を残しておきなさい」とアドバイスを受けたのですが、皮肉や嫌味か社交辞令だと思い自分史は作ってこなかったです。優秀でなくても自分史を書いておく必要性があったと痛感しました。

 Noteはまだよくわからないのですが、バインダーというのがあるようです。一度これにまとめてみようかなと思っています。いままでアクセスして下さった方、「スキ」「コメント」を残してくださった方、本当にありがとうございました。

 私が今の職業につき、そして引退するまで、その方向性を決めたのは、「人との出会い」と「書籍との出会い」でした。その節目節目を以下に綴ってみたいと思います。

①小学生の時

 星が好きで天文学者として東京天文台に勤めたいと思っていました。たまたま同級生の父親が東京天文台の職員だったので、どうしたら職員になれるか聞いてみました。すると、東京大学の天文学部に入る必要があり、毎年4人ぐらいしか募集がないと教えてもらいました。この話を聞いて諦めてしまいました。

②中学生の時

 科学全般が好きだったので、どこかの研究員になりたくて早稲田大学理工学部を目指しました。2年生の担任の先生にこの話をすると、つぎのようなアドバイスをして下さいました。「君は目が色弱だから、理系は諦めて文系を目指しなさい。」 

 素直に文系を目指すことにしました。「就職ガイド」などどのような職業があるかという本を読み漁ったところ、「弁護士」「公認会計士」「税理士」などがいいなと思い、比較的簡単で理系に向いてそうだと思えた「税理士」を目指すことにしました。

③大学生の時

 成人式を終えたころから、簿記の勉強を始めました。大学に通いながら税理士試験の専門学校にも行きました。その専門学校で出会った先生方に勉強方法について教わりました。この先生方との出会いがなければ身に付かなかったことだと思います。次のような事です。

  ・忘却曲線を意識した記憶方法
  ・過去問のうち良問に絞って答えを暗記するぐらい繰り返す。
  ・解答漏れがないよう問題文に印を付ける方法
  ・解答の順番(得点できるところから始め、わからない部分はとばす)
  ・ヤマを張らない。全部暗記する。
  ・見直しは絶対

 ここで身につけた勉強方法は還暦まで有効でした。生涯教育とも言われていますが、人間死ぬまで勉強です。日頃の読書も勉強のひとつです。

④会計事務所勤務の時(22歳)

 上司があがり症の私を心配して、「話し方教室」へ行くことを進めてくれました。ここで練習して、大勢の人の前で話せるようになりました。

 話し方教室には経営者の方が大勢参加されていました。ここで知り合った人が税理士事務所の顧客になってくださったりしました。また、知り合った経営者の方から「良い本」を勧められ、目標の設定や願望の達成方法を学びました。次の作者の本です。

  ・ナポレオン ヒル
  ・デール カーネギー 
  ・ジョセフ マーフィー
 
 このうち何冊かはその後100回以上読み返すほどの愛読書となりました。私のバイブルです。

 それから投資関係では「会社四季報」は良い本です。年3回発行されていますが、定期購読しています。会社四季報を毎回全部読むという塾があり短期間ですがお世話になっていたことがあります。その良い習慣が身に付いており、毎回発売日に36時間かけて一気読みします。

⑤税理士事務所開業の時(24歳)

 「海外に会社を設立して節税する本」のようなタイトルの本を読み、感激してその著者に電話をしてアポを取り、会いに行きました。いろいろな話を聞くことができ、私は香港に会計事務所を設立することを決めました。その後、近所の商店街の人の紹介の紹介の紹介で香港の要人に会うことができ、香港で仕事を始めました。

 
 このように人と書籍との繋がりによってビジネスの方向性が定まりました。特に信用できる人から勧められた書籍による効果は絶大でした。

 進むべき道が決まり、師匠がみつかり、その師匠から「基本の書」を与えられる。運不運もありますが、諦めないで続けていればたどり着ける道だと思います。

 道を誤りそうになったり、危機に遭遇した場合は、やはり専門家に相談すべきだと思います。それは医師(カウンセラー)の場合もあるし、弁護士の場合もあるでしょう。また、年寄の話も大変参考になります。

 いままで、いい話ばかりしてきました。良い人と出会い、良い本と出会いというケースです。最後に真逆の場合をお話しして【成功法則】シリーズの幕を閉じたいと思います。悪い人と遭遇し、悪い本を読んで危機に瀕した事例です。

【悪い人との出会い】

①取引先にお金を貸して回収できなかったこと2件

②取引先が夜逃げして売掛金が回収できなかったこと6件

③取引先が新興宗教の信者で勧誘されたこと2件

④取引先が反社と繋がっており生命の危険を感じたこと3件

⑤従業員との社内トラブルで破滅の危機に瀕したこと3件

⑥取引先の紹介で詐欺事件に巻き込まれそうになったこと2件

※以上の「取引先」「従業員」は皆、きわめて信用度の高い人からの紹介
 や紹介の紹介で知り合った人々です。

【悪い書籍との出会い】

① オウム真理教事件の時に、ヨガや修行に興味があり、関連書籍を読み漁っていました。危うくオウムの道場へ行くところでした。新興宗教を含め宗教やスピリチュアルの本には気を付けましょう。必ず口コミを参照したりしましょう。 

② 極端に信用倍率の高い(レバレッジを効かせた)投機的な方法をアドバイスする書籍。 投資額を抑えて実験検証してみましたが黒字になることはありませんでした。

③ 話がうますぎる内容の本。年率30%以上の利回りをうたう場合や、そんなの人に教えず自分でやればいいのにと思う内容の本。

④ 必要以上に借金を勧める本(不動産投資 相続税対策 起業)

⑤ 極めて再現性の低い内容の本。速読術、記憶術に多かったです。

 人や書籍との出会いは、人生をよくする場合と、その逆の場合も存在するということです。またその人や著者の意に反して理解してしまうリスクもあります。思考の段階では自由でリスクはありませんが、いざ実行する時は細心の注意を払う必要があります。

 いうまでもありませんが、生まれて両親と出会い、結婚して配偶者と出会い、子供たちと出会い、、、、この出会いが最高で、最高の教科書として人生の教訓を学ばせてもらえる事を忘れてはなりません。

 私は還暦を過ぎ、以上の過程で目指した職業を引退しました。これからは、最初の夢であった「宇宙」についていろいろ考えて過ごしたいと思います。天文学者になれなくても天体望遠鏡で星を眺めることはできます。天文の書籍を読むことはできます。楽しい事をやって過ごしたいと考えています。

ありがとうございました。

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