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短歌

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川合真生の短歌についてのnote。
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バブちゃんの話

バブちゃんの話

バブちゃんというのは私が子どもの頃大事に大事に可愛がっていたウサギのぬいぐるみです。小さい頃はそれはそれは大事にしていて寝るのも出かけるのも一緒。いつも一緒だから汚くなってお家で洗われて耳を洗濯バサミではさんで干されたような記憶もあります。

そんなボサボサのウサギのぬいぐるみ、捨てるに捨てられなくて実家の私の部屋の引き出しに仕舞われているのですが、名前もなんだったけ?と思うくらい忘れてしまってい

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ありふれた心は罪じゃない。

こちらの短歌が今の気持ちに一番近い感じ。

言葉や短歌は非常時に無力だと思いつつも、誰かの短歌が誰かに寄り添い共感を呼び、そして自分の気持ちを短歌に詠んだりすることで救われる。と思うのでした。

最低限の仕事や生活はしつつも、やはり元気が出なくて、そういう気持ちになっているのはどうやら私だけではないらしい、ということが身近なところでも感じれるようになってきました。

幸い、2人の息子たちは母である

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たにゆめ杯4

短歌連作の公募コンテスト「たにゆめ杯」2023年11〜12月にかけてX上で行われたたにゆめ杯4に参加させていただきました。連作で何かに応募するのは初めて。

応募作205作品の中から5人の選考者の方がそれぞれ10〜20作品を採用し、その後に最優秀賞、個人賞を選定。受賞された皆さまおめでとうございます!

私は最初の10〜20作品採用の部分で、他人が見た夢の話さんに選んでいただいていました○嬉しい。

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【アボカドの種】を読んで

夫が誕生日プレゼントに俵万智さんの【アボカドの種】を買ってくれました。書評的なことを書くほどまだ読み込めていないのと、書く力もまだ私にはないのでアボカドの種を読んで私が作った短歌を感想として書いておこうかな。

俵万智さんの短歌は、暮らしや生活をダイレクトに感じるし、その時の感情やどんなことを考えたかまでもがすごく、伝わってきます。難しい言葉は使われていないのに、心がしっかり言葉に入っているから、

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#2023年の自薦五首を呟く

今年一年の自薦短歌について。

6月くらいに上旬の自薦もまとめたような気がするけど、その時その時で自分の短歌の中でも好きなものが変わってくるような気がします。私は割と、都会と田舎/親子/暮らしや生活に関することが軸なので、自分の短歌も誰かの短歌もそういうことが入っているものの評価が(あくまで私の中でですが)高いです。あと面白いのも好き。

自薦の二首目と三首目は特に気に入っていて【はざむし】という

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第三十四回伊藤園お〜いお茶新俳句大賞 佳作の一句

短歌をやり始めて初めて出したお〜いお茶新俳句大賞で、一句佳作に選んでいただきました。この上の賞からお茶に印刷されるとのことで、次はぜひお茶のパッケージに載りたいところ。

新俳句は季語なども不要とのことで、割と肩肘張らずに短歌的思考で作れるのが気楽でよかったです。こちらの句は、今は小学生になった長男が保育園年長の頃、登園の時に手を繋いで歩いて行くのですが、園に着いたら友達に見られるのが恥ずかしいか

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今更だけど春のたべもの短歌会の話

2023年4月にXで開催された「春のたべもの短歌会」で【春のたべもの大賞】に選んでいただきました。

短歌ユニット「朝ごはんじゃない」
ぽっぷこーんじぇるさん、姿煮さん、寿司村マイクさんによって開催されたこちらの短歌会。私自身の31字を越えたお三方の素晴らしい評は、ぽっぷこーんじぇるさんのnoteでお読みいただけますので、ぜひそちらも合わせてご覧ください。

✴︎

すごく色々な読み方をしてくださ

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第52回全国短歌大会 秀作の2首

第52回全国短歌大会 秀作の2首

第52回全国短歌大会にて2首秀作に選んでいただいたのでその記録。2022年9月から短歌をやり始めて初の入賞です。純粋にうれしー。

✴︎吉川宏志選 秀作第一席
膨らみを照らす朝日と生きていく産婦人科のないこの町で/川合真生

こちらは糸魚川市民にとっては周知の事実。というか進行形で心配の種である産科存続問題です。私はすでに息子が2人いて、今のところ3人目の妊娠予定もない状況ですが、ここでずっと暮ら

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