ごう先生 漢方臨床家 薬剤師 腸活

東洋医学の世界観がたまらなく好き。 相談件数年間約5000件の大和漢方センター田辺薬局…

ごう先生 漢方臨床家 薬剤師 腸活

東洋医学の世界観がたまらなく好き。 相談件数年間約5000件の大和漢方センター田辺薬局の代表で主に漢方相談を行っています。 西洋医学のなぞを東洋医学で考えて、できるだけわかりやすい表現に翻訳して情報を発信しますので、どうぞよろしくお願いします。

記事一覧

夜間頻尿を前立腺肥大だとする説の多くが間違いだという 3つの理由

漢方相談において排尿トラブルは多いご相談の一つです。 中でも「夜中に何度もトイレに起きてしまう」という症状がある人は、それが主訴の場合と、他のご相談であっても確…

川崎病のような血管炎へと重篤化する感冒症状の推移 についての漢方的な視点

コロナ感染症が重篤化すると川崎病のような血管炎や脳心臓血管疾患を発現することが報告されています病気には時間の経過で病状が深刻化する「流れ」があります。 その大ま…

抗がん剤治療中でも できるだけ自分で体力をつけたいとお考えの方へ

抗がん剤は、治療と侵襲(副作用・後遺症)がギリギリのラインで行われているため、お体への負担が大きいのが弱点です。 副作用や後遺症を最大限に防ぐためには、できる限…

「がん」になりにくく 治りやすい体へのヒント! ごう先生の「かさぶた説」(実証篇)

私達は生きている! 生きているというのは、大好きな福岡伸一先生の著書「動的平衡」や「生物と無生物のあいだ」にも、学術的に分かりやすく解説されていますが、今日口に…

本当の便秘治療はウンチを出すことではない!腸を良くする事だ!

私は「漢方薬」&「サプリメント」を活用して、人に備わる「治ろうとする力」をサポートし、健康維持増進や病からの回復をサポートする事を専門としております。 そんな…

ウィルス感染してからの備えはできてる?  いざという時の早めの「漢方薬」が必要な3つの理由

連日のコロナウィルス報道で、街のドラッグストアやスーパーからマスクや消毒用アルコールが消えた。 ウィルス感染症を予防するためには、うがい・手洗い・咳エチケットが…

乳がんを構造的に見て原因と治療方針を推論する

ごう先生のシンプル思考 「解剖図を見ながら、なぜ発病するのかをイメージする」ガンダムっ子だった僕は、はじめて「内部図解」ものを見たときにワクワクして、トレーシン…

体の中にある3つの猛毒と腫瘍の関係

毒蛇ってなんで自分の毒で死なないんだろう? 小さい頃から不思議でした。 毒をためておくところが、注射器のようにしっかりと隔絶されているからだ、とはいえ誤って自分…

風邪をひくと高熱がでるお子さん 漢方薬の治し方をマスターしておいた方がよい 3つの理由

僕は虚弱児だったので、小学生のころは年に何回も風邪をひいて寝込んでいました。 夜中に高熱がでると、悪夢をみるので苦しいんですよね。 うなされていたと思います。 だ…

乳がんが増えている 臨床家的な視点

古代の人は、天体・台地の動きや、季節の移ろい、植物の栄枯盛衰をみて、この世界の成り立ちを思索し、さまざな思想や哲学、宗教がうまれました。 自然科学とて然りです…

不育症 血液凝固因子や自己抗体、抗リン脂質抗体などの検査が陽性  改善するための 6つのポイント!

流産や早産を繰り返してしまう「不育症」。 改善の糸口が分からないとお困りの方からのご相談が多く寄せられます。 東洋医学では原因を全体と細分の両方で考えるため、…

300

お腹の不調の原因は「栄養失調」だった?

平成16年に江崎グリコがラグビーのトップ選手を対象に行なった栄養摂取調査によると、平均値でタンパク質、糖質、脂質、食物繊維などの栄養素が、不足している事がわか…

陰陽五行と「がん」 ストレスと関係が深いのは

漢方の診断や治療が難解なのは抽象化をするからです。 細分化・具体化したことをカテゴリーに仕分けし、大きな枠組みにまとめるようなイメージです。 部位と機能を陰陽五…

太りたくても太れないあなたへ

私自身、若い頃から太れないことがコンプレックスでした。 太れない事で悩んでいる人で、 活動が多く、休養や栄養が少なければ、太ることが難しいでしょう。 しっかり…

女性の過敏性腸症候群における生理周期との連動

過敏性腸症群には西洋医学的にもタイプがあるようです。 主催しております「腸活研究会」でも推薦図書にしております 国立病院機構久里浜医療センター 内視鏡部長 水上…

100

漢方家の視点 花粉症によく効く漢方薬の選び方

西洋と東洋の治療の視点の違いを知り、その上で花粉症における漢方薬の使い方を学びましょう。 西洋式の治療に欠けている点があるとすれば、アレルギー反応におけるエネル…

夜間頻尿を前立腺肥大だとする説の多くが間違いだという 3つの理由

夜間頻尿を前立腺肥大だとする説の多くが間違いだという 3つの理由

漢方相談において排尿トラブルは多いご相談の一つです。

中でも「夜中に何度もトイレに起きてしまう」という症状がある人は、それが主訴の場合と、他のご相談であっても確認してみると夜中(睡眠中)に2回以上排尿で目が覚めるという人を含めると実に多い。

男性の患者さんの多くは「前立腺肥大」が原因だとし、実際に薬物療法や手術が行われている。

薬物療法は、膀胱や尿道の筋肉を緩ませる「α1遮断薬」や「ホスホジ

もっとみる
川崎病のような血管炎へと重篤化する感冒症状の推移 についての漢方的な視点

川崎病のような血管炎へと重篤化する感冒症状の推移 についての漢方的な視点

コロナ感染症が重篤化すると川崎病のような血管炎や脳心臓血管疾患を発現することが報告されています病気には時間の経過で病状が深刻化する「流れ」があります。
その大まかな流れを把握しておく事が臨床の場ではとても重要になって参ります。

「漢方」は症状から法則性を分類して、時間経過と病状軽重の診断と治療法、治療薬を結びつけて構築した医学です。

漢方の物差しで、現状把握と変化予測ができるようになるのです。

もっとみる
抗がん剤治療中でも できるだけ自分で体力をつけたいとお考えの方へ

抗がん剤治療中でも できるだけ自分で体力をつけたいとお考えの方へ

抗がん剤は、治療と侵襲(副作用・後遺症)がギリギリのラインで行われているため、お体への負担が大きいのが弱点です。

副作用や後遺症を最大限に防ぐためには、できる限り正常な細胞を助けるための治療が必要です。

がん治療の代替療法も俗に言う「免疫力を高める」というものを取り入れている方が多いかとは思いますが、免疫力を高めれば相応のエネルギーが必要となりますので、栄養が補完できていなければ却って体にとっ

もっとみる
「がん」になりにくく 治りやすい体へのヒント! ごう先生の「かさぶた説」(実証篇)

「がん」になりにくく 治りやすい体へのヒント! ごう先生の「かさぶた説」(実証篇)

私達は生きている!

生きているというのは、大好きな福岡伸一先生の著書「動的平衡」や「生物と無生物のあいだ」にも、学術的に分かりやすく解説されていますが、今日口にした栄養が消化され、胃腸から体内に吸収され、栄養からさらに細かな「原子」のレベルまで、超細かくされた体の材料が、もともとあった「原子」と入れ替わる事だといいます。

この入れ替えが絶え間なく営まれているという事こそが生きているということな

もっとみる

本当の便秘治療はウンチを出すことではない!腸を良くする事だ!



私は「漢方薬」&「サプリメント」を活用して、人に備わる「治ろうとする力」をサポートし、健康維持増進や病からの回復をサポートする事を専門としております。

そんな私ですが、薬剤師としてのキャリアのスタートは保険調剤薬局でした。

医師が作成した「処方箋」に基づき、薬を用意するという業務でした。

大卒すぐの薬剤師が、医師の作成した処方箋の内容に、適切に根拠を示して疑義紹介する能力あるはずもなく、

もっとみる
ウィルス感染してからの備えはできてる?  いざという時の早めの「漢方薬」が必要な3つの理由

ウィルス感染してからの備えはできてる?  いざという時の早めの「漢方薬」が必要な3つの理由

連日のコロナウィルス報道で、街のドラッグストアやスーパーからマスクや消毒用アルコールが消えた。

ウィルス感染症を予防するためには、うがい・手洗い・咳エチケットが有効です。

この記事をご覧くださった方にお尋ねします。
「いざ発病してからの備え」をしていますか?

僕はちょっとおかしいかな?ぐらいの時に漢方薬の服用を開始しますので、自分の漢方薬を常備しています。

それは私自身が、これぐらいは大丈

もっとみる
乳がんを構造的に見て原因と治療方針を推論する

乳がんを構造的に見て原因と治療方針を推論する

ごう先生のシンプル思考
「解剖図を見ながら、なぜ発病するのかをイメージする」ガンダムっ子だった僕は、はじめて「内部図解」ものを見たときにワクワクして、トレーシングペーパーで複写することに没頭していました。

それから絵を描くことが好きになって、小学生の頃はよくロボットだったり、架空のヒーローなどを一心不乱に描いていました。

ロボットアニメ全盛時代だったので、小さい頃からおもちゃといえば、ミクロマ

もっとみる
体の中にある3つの猛毒と腫瘍の関係

体の中にある3つの猛毒と腫瘍の関係

毒蛇ってなんで自分の毒で死なないんだろう?

小さい頃から不思議でした。

毒をためておくところが、注射器のようにしっかりと隔絶されているからだ、とはいえ誤って自分の毒が回らないとも限らないですよね。

絶対はありませんから。

リスクを追っても生きるために獲得した能力のおかげで、捕食や身を守る術を得る。
ハイリスク、ハイリターンというやつですね。

ヒトの体の中にも考えようによっては猛毒になるも

もっとみる
風邪をひくと高熱がでるお子さん 漢方薬の治し方をマスターしておいた方がよい 3つの理由

風邪をひくと高熱がでるお子さん 漢方薬の治し方をマスターしておいた方がよい 3つの理由

僕は虚弱児だったので、小学生のころは年に何回も風邪をひいて寝込んでいました。

夜中に高熱がでると、悪夢をみるので苦しいんですよね。
うなされていたと思います。
だって、悪夢怖いですもの。

そして、喘息の発作。
これがキツイんです。

息がうまく吸えないし、呼吸をしても楽にならない。
一生懸命に呼吸しているのですが、闇夜が白白としてくる頃にようやく眠りにつけるのです。

今では懐かしい思い出です

もっとみる

乳がんが増えている 臨床家的な視点



古代の人は、天体・台地の動きや、季節の移ろい、植物の栄枯盛衰をみて、この世界の成り立ちを思索し、さまざな思想や哲学、宗教がうまれました。
自然科学とて然りです。

私たちの体の中で起こっていることの全容はまだわかっていません。
それでも、おおよそ感覚的に分かる、あるいはつかめると感じるのは、天人合一という古代人の感覚や思想が参考になります。

天人合一とは、この宇宙で起きている事が、体の中でも

もっとみる

不育症 血液凝固因子や自己抗体、抗リン脂質抗体などの検査が陽性  改善するための 6つのポイント!



流産や早産を繰り返してしまう「不育症」。

改善の糸口が分からないとお困りの方からのご相談が多く寄せられます。

東洋医学では原因を全体と細分の両方で考えるため、婦人科の枠にとらわれないからこそ見えてくる原因像(イメージ)を持つことができます。

なぜ流産や早産を繰り返してしまうのか分からなくて、気持ちも行動も一歩前に進めないとお悩みでしたら、東洋医学的な視点を現代の自然科学に翻訳する、私の拙

もっとみる

お腹の不調の原因は「栄養失調」だった?



平成16年に江崎グリコがラグビーのトップ選手を対象に行なった栄養摂取調査によると、平均値でタンパク質、糖質、脂質、食物繊維などの栄養素が、不足している事がわかりました。

トップレベルのアスリートだけでなく、高齢者や病人の体調も、実際は栄養失調があるという根深い問題があることが注目されています。

栄養失調があるのに、病気の治療を先に薬物で治療すると問題が生じます。

医師も薬剤師も、胃の具合

もっとみる

陰陽五行と「がん」 ストレスと関係が深いのは

漢方の診断や治療が難解なのは抽象化をするからです。

細分化・具体化したことをカテゴリーに仕分けし、大きな枠組みにまとめるようなイメージです。

部位と機能を陰陽五行など東洋的視点で抽象化し、実際の病状診断や治療を行います。

例えば、五行の「肝」に属する部位は「乳房」や「子宮」、「肝臓」、「血液」、「筋肉」、「目」です。

「肝」は、ストレス(怒りの感情)、自律神経(自動調整能力)、女性ホルモン

もっとみる

太りたくても太れないあなたへ



私自身、若い頃から太れないことがコンプレックスでした。

太れない事で悩んでいる人で、

活動が多く、休養や栄養が少なければ、太ることが難しいでしょう。

しっかりと食べることができない少食な人も、太ることが難しいでしょう。

太るためには体内でタンパク質を合成する能力を高める事が必要ですが、その鍵を握っているのが「ミトコンドリア」なのです。

栄養を利用したりリサイクルするにはエネルギーが必

もっとみる
女性の過敏性腸症候群における生理周期との連動

女性の過敏性腸症候群における生理周期との連動

過敏性腸症群には西洋医学的にもタイプがあるようです。

主催しております「腸活研究会」でも推薦図書にしております

国立病院機構久里浜医療センター 内視鏡部長 水上健先生の著書

IBSを治す本<法研>

にわかりやすくタイプ別されています

1,ストレス型IBS

2,腸管形態型IBS

3,胆汁性下痢型IBS

それぞれの詳細な説明はぜひ水上先生の著書を御覧ください

過敏性腸症候群のお腹の状

もっとみる
漢方家の視点 花粉症によく効く漢方薬の選び方

漢方家の視点 花粉症によく効く漢方薬の選び方

西洋と東洋の治療の視点の違いを知り、その上で花粉症における漢方薬の使い方を学びましょう。

西洋式の治療に欠けている点があるとすれば、アレルギー反応におけるエネルギーの損失(消耗)を治療の中に組み込んでいないという事です。

漢方は、たとえ「実証」の処方であっても、生体エネルギーを高める(補う)生薬が配合されている事が多く、立体的な治療ができます。

私の薬局では、花粉症の漢方にファンが多いので、

もっとみる