お腹の不調の原因は「栄養失調」だった?

画像1

平成16年に江崎グリコがラグビーのトップ選手を対象に行なった栄養摂取調査によると、平均値でタンパク質、糖質、脂質、食物繊維などの栄養素が、不足している事がわかりました。

トップレベルのアスリートだけでなく、高齢者や病人の体調も、実際は栄養失調があるという根深い問題があることが注目されています。

栄養失調があるのに、病気の治療を先に薬物で治療すると問題が生じます。

医師も薬剤師も、胃の具合が悪いから胃薬とやりがちですが、まずは患者さんの状況を確認してみましょう。

便秘薬を長期間使っている人も、機能改善を薬ばかりにたよるのではなく栄養失調の改善をおこなってみましょう。

漢方では「脾は後天の精」と云い、食欲と食べ物が明日の生命を作ると云う考え方を大切にしています。

お腹の不調は、胃や十二指腸、小腸、大腸と、同じ基本構造をしている臓器と、粘膜で栄養基質の共通や、臓器の特異性を考えた上で、栄養治療を重点的に行います。

スクリーンショット 2019-06-10 21.01.53

スクリーンショット 2019-06-10 21.02.57

スクリーンショット 2019-06-10 21.02.39

スクリーンショット 2019-06-10 21.03.35

これら4つの画像をみてみると、基本的な構造が同じ事がわかります。

臓器の表面を覆う一層の粘膜上皮細胞は、数日で生まれ変わっています。

粘膜上皮細胞が栄養利用している基質が、胃〜小腸では「グルタミン」を主としており、大腸では不溶性多糖体を腸内細菌が発酵して得られる酢酸や酪酸、プロピオン酸などの「短鎖脂肪酸」を主としております。

粘膜の表面は、食べ物や菌、ウィルスなどの異物による侵襲を常に受けていますので、傷つき回復が遅れると炎症の火種となります。

その都度、炎症を抑えることも必要ですが、丈夫なバリアとなる「粘膜上皮細胞」をコンスタントに作り続けるだけの栄養が常に必要なのです。

ストレスや過労など病気の原因となる状況におかれると、十分に腸へ血液を供給することが難しくなり、栄養失調をおこしやすい状況になります。

長年悩んでいた大腸憩室炎や萎縮性胃炎が、主に数種類の栄養補給で対応しただけで、とても安定するということが分かり、現在では漢方薬による治療よりも優先的に栄養療法をご提案します。

生活環境やその人のおかれている状況が一定しないのにも関わらず、ある程度同じような栄養基質で回復が促されているので、エビデンスとしても確かなのだと考えるようになりました。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

感想お聞かせ下さい
2
東洋医学の世界観がたまらなく好き。 相談件数年間約5000件の大和漢方センター田辺薬局の代表で主に漢方相談を行っています。 西洋医学のなぞを東洋医学で考えて、できるだけわかりやすい表現に翻訳して情報を発信しますので、どうぞよろしくお願いします。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。