体の中にある3つの猛毒と腫瘍の関係
毒蛇ってなんで自分の毒で死なないんだろう?
小さい頃から不思議でした。
毒をためておくところが、注射器のようにしっかりと隔絶されているからだ、とはいえ誤って自分の毒が回らないとも限らないですよね。
絶対はありませんから。
リスクを追っても生きるために獲得した能力のおかげで、捕食や身を守る術を得る。
ハイリスク、ハイリターンというやつですね。
ヒトの体の中にも考えようによっては猛毒になるものがあります
薬と毒は紙一重。
時と場合によっては毒となり命を脅かす事があります。
何が一体毒となるのか?それを知ることが治療や未病の第一歩なのです。
1,胃酸
胃酸は御存知の通り塩酸という「強酸」です。
タンパク質の消化に不可欠です。
強酸の力で細菌やウィルスもかなり抑える事ができます!
ビーカーに塩酸を入れて、それを人にかけたら「犯罪」になりますよね。
胃の中で強酸の「塩酸」が分泌しても、しっかりと粘液に覆われ、かつ粘膜上皮細胞の生まれ変わりが活発なら、胃はそう簡単にはダメージを受けることはありません!
2、胆汁
胆汁は石鹸と同じように、水と油を溶け合うようにする働き「界面活性作用」が主な働きです。
胆汁が消化として働く場合には、脂質の消化に役立ちます。
胆汁には殺菌作用があります!
殺菌のメカニズムは、「細胞膜」が脂質とタンパク質によってできている構造をしているので、胆汁によって「細胞膜」を溶かすのです。
これが場合によっては毒となるのです。
私達の細胞も「細胞膜」でできています。
細胞の表面は粘液などで覆われていて、様々なダメージから守られていますが、防御機能が低下してしまったらたちまち自分の胆汁でとかされてしまいます。
これは多くの方が想像している以上に、病気の原因になっていると思います。
胆石や胆嚢ポリープ、胆管炎、胆管ポリープ、そして胆嚢・胆管癌、肝臓癌、というものの多くは、自分の胆汁でダメージを受けた事で生じたと、私は考えています。
3,膵液
膵液中の消化酵素は、3大栄養素である糖質、脂質、タンパク質の全てを消化する酵素が含まれています。
膵臓や膵管にも腫瘍ができることがあります。
そのメカニズムも、おおよそは膵液から身を守るために生じたと考えるのが妥当です。
勘の良い人は、猛毒の共通点にお気づきだと思います。
猛毒とは消化液の事なのです!
全ての生物は自らを侵しかねない猛毒を内包して生きています。
人とて同じです。
生きていくという事は、様々な事に力を使っています。
生きていく生命活動に必要なエネルギーもあれば、
社会の中で生き抜いていくために必要なエネルギーもあります。
自分の生きがいのために使うエネルギーもあります。
病気を治すために使うエネルギーもあります。
猛毒に侵されないように必要なエネルギーもあります!
口〜食道〜胃〜十二指腸〜空腸〜回腸〜盲腸〜上行結腸〜横行結腸〜下行結腸〜S状結腸〜直腸〜肛門という、消化管に発症するポリープや癌も、
肝臓・胆管・胆嚢や膵臓・膵管などに生じるポリープや癌も、
自らの消化酵素に侵されないような基本的な臓器品質を保つことが重要なのです。
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