「がん」になりにくく 治りやすい体へのヒント! ごう先生の「かさぶた説」(実証篇)
私達は生きている!
生きているというのは、大好きな福岡伸一先生の著書「動的平衡」や「生物と無生物のあいだ」にも、学術的に分かりやすく解説されていますが、今日口にした栄養が消化され、胃腸から体内に吸収され、栄養からさらに細かな「原子」のレベルまで、超細かくされた体の材料が、もともとあった「原子」と入れ替わる事だといいます。
この入れ替えが絶え間なく営まれているという事こそが生きているということなのです。
原子よりも大きな構成単位である分子、栄養、酵素、器官、臓器なども、絶え間なく作り変えられているのです。
自律的な営みには「感覚」がありませんので、「当たり前」の何気ないところに、想像を絶するほどエネルギッシュでダイナミックな営みが行われているのです。
古代に存在した東洋思想の賢人たちは、絶え間なく、日が昇り沈み、月が満ち欠け、星が天を北極星を中心にまわる、という様をみて、命の営みを「天」に属すると考えました。
生命は「天」があたえしもの、たる所以です。
自分の力でいきているようについ考えがちですが、自分の意思が及ばぬ大いなる力に生かされている、と言っても過言ではないのです。
むしろ、自分で制御ができないことの方が大半です。
太陽や月の寿命の時間の長さもあれば、草花に、小動物に、それぞれの一生の時の長さがあるように、個々の人の命にも長さがあります。
古代の人達は、土から命が芽生え、やがて土に帰り、そして再び土から芽生えるという、個として命は終わりがあるように見えるが、生死は循環しており、それが森や山というレベルでの命となります。
JE・ラブロック著「ガイアの科学 地球生命圏」は、さらに大きな視点から観たら「地球」「宇宙」そのものが生死の循環のステージという解釈をし、地球そのものが生命体であるという視点で世界をみています。
この「目の付け所」が僕はとても大切だと思っています。
女性に多いがん
「乳がん」 「大腸がん」 「胃がん」 「肺がん」
毎日、細胞は生まれ変わっています。
毎日、体の原子は大きく入れ替わっています。
生きていれば、様々な事で体は傷つきます。
大きな原因は「ウィルス」や「細菌」からの侵襲・攻撃です。
他にも物理的な刺激負担があります。
消化器(胃腸)なら、食べ物の固形物や老廃物、消化液などが通過する事が、乳房であれば赤ちゃんや性行為などで乳首を吸われる事による雑菌感染が、呼吸器ならタバコや排気ガス、花粉、ホコリなどの空気中の小さなゴミを、日常的に吸い込んでいることが、物理的な刺激負担となります。
この様な数々の負担にさらされている、乳房(乳管から小葉)、消化器粘膜、気管支から肺小葉にかけては、私達が気が付かないレベルで傷ついているのです。
傷口を治そうと生まれる「かさぶた」のように、がん細胞は粘膜の傷を治すために、傷口を覆ってくれています。
がん細胞が生まれず、傷口が露わになったままだと、雑菌感染から化膿、敗血症という更なるリスクにみまわれます。
がんほど恐ろしい病気は無い、ように思うかもしれませんが、コロナ騒ぎを知れば感染症の方が圧倒的に急激に致死的に生命体を追い込んでいきます。
私は常々、がんは体を守ろうと必死になっている姿なんだよ、というお話をしています。
漢方では傷でも「かさぶた」が盛り上がるタイプと、「かさぶた」を作る力が弱くえぐれてしまうタイプがあると考えています。
盛り上がるタイプは「実」タイプ、
えぐれるタイプは「虚」タイプと考えられており、
それぞれに特徴的な自覚症状(バイタルサイン)があります。
この特徴的な自覚症状は「便通」や「月経」・「更年期障害」に現れます。
女性は、個々の体の特性が月経や更年期の体調に現れるます。
その注意信号をうまく利用して、上手に様々な疾患の予防ができると考えられているのが、東洋医学的な視点なのです。
「未病」というのは、注意信号のうちに悪化しないように工夫することです。
そして、その方法は「求病本治」。
本質的な改善を目指すのです!
実証 「かさぶた」のがんが生じるリスク
瘀血(おけつ)タイプ
瘀血タイプは血行不良タイプです。
怪我や火傷のような外傷も瘀血として考えています。
特徴は「痛み」「黒ずみ」「かたまり」の三徴候です。
痛みは、チクチクと刺されたように痛い(針痛)とか、刀で割られたように痛い(刀割痛)というのが特徴です。
生理にドロッとしたレバーのような黒っぽい塊が出たり、ズッキーんと刺されたような生理痛になったりします。
気づかぬうちにアザができやすいのも瘀血。
シミやくすみ、ほくろが増えるのも瘀血。
目の下のクマがくっきりも瘀血。
足の静脈瘤も瘀血。
口臭や体臭が生臭いというのも瘀血。
湿熱タイプ
別名「化膿タイプ」
「湿」はジメジメ・ベトベトした状態です。
ジメジメしたところににはカビが生えます。
菌がはびこってくるのです。
それをやっつけようと「白血球(貪食細胞)」が集まってきます。
その「湿」に「熱」が加わります。
腫れて赤くなって熱を持って痛くなる「おでき」のようなものです。
炎症がおこっている場所は、熱帯のジャングルでのゲリラ戦のようなものです。
白血球は力尽きて死骸と化してしまいます。
菌と白血球との戦いにより生じるのが「膿(うみ)」です。
かさぶたの内側で「化膿」してしまう事はよくあります。
ひどくなると正常な組織が可能して溶けてしまいます。
よく化膿しやすい方は要注意ですね。
過去に、中耳炎、ものもらい、副鼻腔炎、面疔、盲腸(虫垂炎)、肺炎などに罹った事がある人は、慢性的な炎症が体内に残ってる可能性もあります。
漢方家に診断してもらっておくとよいでしょう。
感染症は百病の始まりです。
ストレスタイプ
ストレスも百病の始まりです。
ストレスのことを東洋医学では「肝気欝結(かんきうっけつ)」といいます。
イラッとするなど感情の負担が体の機能へ影響します。
漢方の用語では「内傷七情」といいます。
生理学的には、ストレスを感じると抗ストレスホルモンである「コルチゾール」が大量に産生されます。
「コルチゾール」は副腎皮質ホルモン(ステロイドホルモンの一種)で、交感神経を興奮させストレスに立ち向かう状態を作り出します。
始めはエネルギーがみなぎってがんばれます!
エネルギーを生み出すのに、食べたものをエネルギーに変えます。
それを使い果たすと、自分の体の筋肉や血液成分、骨、臓器などを分解して栄養に変え、エネルギーに変えます。(カタボリック)
筋肉の分解がはじまると、お腹や肩、背中、腰、手足の筋肉が凝ったり張ったり、つったりします。
イライラや不安など、メンタル的に不安定な方は、ストレス対策をしておくとよいですよ。
月経ではPMS(月経前症候群)や更年期障害とも深く関わりがあります。
ストレスタイプからの血行不良 瘀血への発展
動物の本能としてのストレスを、究極にたとえるなら「闘争」か「逃走」かといわれる、食うか食われるかの戦いに相当します。
多少の引っかき傷や噛み傷でも、怯まず逃げ切ることができたら、命を永らえることができるわけです。
命がけの戦いです。
傷を負った時に怖いのは「出血多量」です。
逃げ切るだけの体力を出し切ることができないからです。
そこで獲得したのが、ストレスが多いと傷からの出血を少なくする事ができるシステムです。
「赤血球凝集反応」といいます。
赤血球1つの大きさぐらいで通れるのが毛細血管です。
体の表面に大きく太い血管はあまり流れていません。
赤血球が集まりぶどうの房のようになります。
そうすれば赤血球何個分かの大きさになります。
その大きさになれば、細い血管を通り抜けることはできなくなります。
結果として、体表面への血流量をへらすことができ、多少の傷では出血がひどくなるような事がなくなります。
毛細血管への赤血球の流入量が減ります。
ストレス時の一時だけ。
よく考えてみてください。
ライオンとシマウマの戦い。何時間も、何週間も、何年も、戦い続けることはありますか?
戦う時間は一瞬です。
しかし、人のストレスは違います。
一時で収まるストレスなら、そもそも血行不良になどなるはずはありません。
長期間、赤血球凝集反応が続いてしまうから、毛細血管の集合部である乳房や肺、胃腸の粘膜表面などにダメージができ、なおかつ治りにくくなるのです。
生理前の頭痛や目の痛み、胸の張りや痛み、腹の張りや痛み、不安定な精神、月経不順など、様々な症状になります。
それが更に長びくと、体の至るところに「瘀血」の病変が広がってしまうまうのです。
外感 (ウィルス 細菌)
明らかに今感染症にかかっているという方は、最優先で治してゆきましょう!
・化膿している
・赤く腫れて熱をもっている
・風邪をひいている
・扁桃腺が腫れている
・皮膚炎
・副鼻腔炎
・肺炎 気管支炎
・歯肉炎や歯槽膿漏
・中耳炎
・膣炎
・尿道炎 膀胱炎 腎炎
・肝炎
・水虫
など
実は多くの人は自覚症状に気づかぬうちに感染症に罹っています。
特に胃腸内や上気道での感染症は日常茶飯事です。
感染症の何が恐ろしいかというと、体の中からウィルスや細菌、寄生虫などに、私達の細胞や組織、器官が破壊される現象だからです。
ビルから転落して体が壊れる事と変わらない、肉体が破壊される現象なのです。
これらが引き金となってガンが生じていくのです
「瘀血」は組織への酸素と栄養の供給が少なくなり、
「湿熱」は組織で化膿して皮膚や粘膜がごっそりと溶解し、
「ストレス」では、ストレスが引き金となって生じる「瘀血」で、
「感染症」はそれ自体で組織が破壊され、
私達の体の表面を覆う壁が壊れてしまうと、外敵が侵入したい放題になってしまいます。
壊れかけた外壁を「突貫工事」でも修復するために、苦肉の策で生まれるのが「腫瘍」の細胞だと私は考えています。
自らわざわざ病気になるための仕組みなどもっているはずがありません。
「がん」にならないような、丁寧な肉体の修復が必要です。
それが、漢方と栄養療法を用いた「腸活」の治療観になってくるのです。
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