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漢方家の視点 花粉症によく効く漢方薬の選び方

西洋と東洋の治療の視点の違いを知り、その上で花粉症における漢方薬の使い方を学びましょう。

西洋式の治療に欠けている点があるとすれば、アレルギー反応におけるエネルギーの損失(消耗)を治療の中に組み込んでいないという事です。

漢方は、たとえ「実証」の処方であっても、生体エネルギーを高める(補う)生薬が配合されている事が多く、立体的な治療ができます。

私の薬局では、花粉症の漢方にファンが多いので、まだ試したことがないという方は、一度ご相談ください。

<目次>
・西洋の花粉症治療の概略

・花粉症の診断と治療は風邪と類似も期間が長い
・花粉症の漢方薬を診断する方法
・ステップ1、表証の有無の確認
・ステップ2、表証ありの場合の「虚実」を分類する
・ステップ3、表症がないケース 裏症の花粉症
・ステップ4、裏証 病状が発展し「副鼻腔炎(蓄膿症)」となっているケース
・妊娠中・授乳中の花粉症には
・小児の花粉症には
・高齢者の花粉症には


西洋の花粉症治療の概略

西洋薬の花粉症の薬は、体内に侵入した花粉に反応して、体がアレルギーを発現していくどの段階で抑えるのか、という事を治療の基軸としています。

体が花粉に対してアレルギーを発現していく段階を以下に示します。

1、花粉が粘膜から体内侵入
2,貪食細胞(好中球・マクロファージ・樹状細胞など)が花粉を食べる(貪食)
3,貪食細胞が抗原を提示(花粉が入ってきた事を免疫システムに伝達)
4,ヘルパーT細胞(Th0)が提示された抗原を認識
5,ヘルパーT細胞が(Th2)Bリンパ球に応援を要請
6,Bリンパ球がIgE抗体を産生
7,IgE抗体の刺激を受けたマスト細胞(肥満細胞)からケミカルメディエーター(ヒスタミン・ロイコトリエン・トロンボキサンなど)が遊離拡散
8,各ケミカルメディエーターの受容体(ヒスタミンやロイコトリエンの受容体など)が刺激を受けてアレルギー症状を発現

このようにアレルギー反応は段階的に進行するのです。

西洋薬を開発する発想は、どの段階で抑えるかという事なのです。

花粉症に使う西洋薬を効能別に分けると
1,アレルギー受容体拮抗薬(抗ヒスタミン(H1)薬、抗ロイコトリエン薬)
  上記8をブロック
2,ケミカルメディエーター遊離抑制薬
  上記7をブロック
3,ステロイド薬(糖質コルチコイド)
  上記1〜6の免疫システムを抑制
  ケミカルメディエーター産生抑制
  炎症物質の産生抑制(より直接的に炎症に介入)
があります。

花粉症に使う西洋薬を剤形別に分けると、
1,内服薬
2,点鼻薬
3,点眼薬
があります。

西洋薬の治療は、「病気が悪化していく道筋」に注目した医療になり、緊急性や重症性が甚だしい場合には有効です。

鼻炎がひどいと運転することだってできないし、日常生活を送ることが困難にさえなりますので、花粉症の症状がひどくてお困り方は、QOL(生活の質)を高めるためにも上手に取り入れたいですね。

花粉症治療において忘れてはいけないことがあります。

アレルギーの反応をどこかで抑えたとしても、実際に花粉は体内に侵入しており、症状の有る無しに関わらず花粉を処理することが必要だということです。

体内では侵入した花粉を、白血球の貪食細胞が地道に食べて分解をしています。

貪食細胞が花粉を食べて分解する、という仕組みには多大なエネルギーが必要となります。

生理学では、エネルギー依存性の食作用(エンドサイトーシス・ファゴサイトーシス)と分類されています。

つまり、アレルギーの反応を抑えておくだけで良いとはいえません。

消耗するエネルギーを考慮して、私達は細胞レベルでエネルギーを生み出しやすい生体環境を維持しつつ、同時にエネルギーの消耗を最小限にする節制を心がけることが、アレルギーの治療を行う上で重要なのです。

漢方の花粉症治療は、患者各々のエネルギーのレベルを、バイタルサイン(自覚症状)から分類し対応策をエネルギーレベルに応じて変化させているのが特徴になります。

エネルギーレベルが低い人用の漢方薬には、消耗を回復して、エネルギーを高める生薬が配合されているのです。

私タナベ ゴウも、ひどく花粉症で悩んでいた(過去形)人間の一人です。

しかし、わたくしは人生の中で一度もアレルギーの西洋薬にお世話になった事がありません。
漢方薬で実際に事なきを得ています。

四十ウン年間、漢方薬だけで花粉症を乗り切っているという、世界でも稀なケースではないでしょうか。

西洋薬は効くんだから使えばいいじゃないか!というご意見もいただきます。

私はやせ我慢で漢方薬にこだわっているのではなく、漢方薬で十分によく効いているのです!

私が自分の花粉症治療の経験を通して得たものを,私の漢方薬局では花粉症の漢方相談にすべて活かしております。

当店ではどういう方が漢方薬で花粉治療をしているのか、改めてリサーチしてみました
1,妊娠授乳中 不妊治療中
2,漢方や自然の治療が好き
3,西洋薬の薬が効かない
4,眠気や口渇などアレルギー薬の副作用がつらい
5,小児(小さいうちから薬を飲ませたくないというご両親からの要望)
6,高齢者(アレルギー薬の副作用で転倒などが起こるのが心配)
7、西洋薬と併用

漢方の花粉症のメカニズムは、一言で「正邪の攻防」と表現します。

邪(花粉)と正気(その人個人のエネルギーレベル)の攻防において、正気が勝っていたら花粉症は発症しません。

邪の強さや、正気の状態、および正気が弱化する状況、を総合的に判断して、最適な漢方薬を選ぶのです。

人によって薬が変わるのが漢方です。

漢方薬を選ぶにあたり、何よりも最優先で必要なのは、その人に表れているバイタルサインの状態と、その人が現在置かれている状況の確認が必要です。

なので、花粉症には「小青竜湯」というのはあまりにも拙劣なわけです。

漢方薬は「病名=特定の薬」は通用しないのです。


花粉症の診断と治療は風邪と類似も期間が長い

漢方の花粉症の診断と治療は、花粉という外からの刺激によって起こる事がほとんんどなので、風邪の診断と治療と共通します。

風邪の治療と異なる点は、発症期間が数ヶ月と長くなる、という事につきます。

最初は風邪の初期治療のようでも、治療期間が長くなってくると、副鼻腔炎に発展してしまうケースもあります。

同じ薬で継続中、症状が良い場合はそれで構いませんが、何かのきっかけから病状が変化してきたら、速やかに治療法を転換して行くことが必要となります。

治療家のみなさまは、患者様にその旨をお伝えくださいますようお願い申し上げます。


花粉症の漢方薬を診断する方法

具体的な花粉症の診断には「六経弁証」「衛気営血弁証」「八綱弁証」を駆使することが必要となります。
(それぞれの弁証方法の解説は、ここでは割愛いたします。)


ステップ1、表証の有無の確認

表証とは、「正邪の攻防」における、邪(外邪)が体内に侵襲した状況において、邪が体の表層に在るのか、さらに深い位置にまで侵入してきているのか、はたまたとても深いエリア「裏」にまで病邪が到達しているのかを、バイタルサインから読み解く方法になります。

「表」に位置することを、
「六経弁証」においては「太陽病」といい、
「衛気営血弁証」においては「衛分証」といい、
「八綱弁証」においては「表証」といいます。

主なバイタルサインは、「悪寒」「発熱」「特定部位の痛み(痒み)やこり」です。

※1 花粉症なので、鼻炎や結膜炎、場合によっては咽頭炎や気管支炎、皮膚炎、副鼻腔炎、外耳中耳炎などがあることがベースになりますので、その自覚症状以外の、特徴的な確認ポイントに集中してお伝えシたいと思います。

また花粉症の場合は、顕著な「悪寒」や「発熱」は起こらない事が多いので、その場合は「くしゃみ」を悪寒としてとらえます。

「くしゃみ」のある無しがとても重要なポイントになるのです。

「痛みやこり」に関しては、経絡における太陽経に発症することが多いので、「太陽膀胱経」および「太陽小腸経」の流れにそって、頭痛や筋肉、関節痛やこりを感じているかを確認します。

例えば、目の奥、後頭部、首、肩、肘や手首、小指、腰、臀部、大腿部や膝の後ろ側、ふくらはぎやアキレス腱、踵などです。

かくいう私も、後頭部や首、肩、腰が、ズーンと痛くなったり、重くなったり、こったりします。

鼻水やくしゃみがさほどなくても、痛みやこりの時点で、邪が体内に侵入しているという警報をバイタルサインとして体は知らせてくれています。
速やかに個々に対応する漢方薬の服用を開始するようにご指導しております。

表証のチェックポイント
以下があるかを確認しあれば「表証」の治療を行う
□ くしゃみが出る。
□ 寒気や熱感を感じる
□ 目の奥、後頭部、首、肩、肘や手首、小指、腰、臀部、大腿部や膝の後ろ側、ふくらはぎやアキレス腱、踵などに、痛みや重だるさ、凝りを感じる。


ステップ2、表症ありの場合の「虚実」を分類する

「表裏」の分類で「表」が明らかになったら、次は「虚実」を明らかにします。

このように一つ一つを丁寧に順を追って行うのが漢方薬をセレクトする上においてとても重要になります。

「虚実」は実にわかりにくい物差しです。

「虚」は「体のエネルギーや構成する物質の不足」の度合いを考える物差しです。

「実」は「たまった毒や邪の強さ」の度合いを考える物差しです。

それぞれ別の事象を一つの系列で意味になります。

「虚実」はどちらかに偏っている場合もあれば、ともに存在し症状が錯雑化していることもありますので、精緻でメカニカルな判断を必要とします。

「邪」に侵されたというのは「実」になりますので、花粉症であるということですでに「実証」は確定しているといっても過言ではありません。

「実」においては、どれほどの強さなのかという事を確認します。

シンプルに、花粉症の症状の強さ目安にするとよいでしょう。

鼻水が透明であれば「寒」の邪が強いです。黄色や緑色であれば「熱」の邪勢がつよくなっています。

サラサラで水のような鼻水は「寒」や「水」の傾向にあり、粘土が高くなってネバネバになってくると、「熱」や「燥」の傾向が強くなります。

痒みや痛みは、どの「寒」や「熱」の邪が強くなっているので、鼻水の色や質、口の渇きや水分摂取量、冷たいものが飲みたいのか、温かいものが飲みたいのか、などで現状を類推してゆきます。

花粉症の症状がひどければ「実」はありますので、同時に「虚」がどれぐらい存在するのかを確認します。

花粉症の表症における「虚証」の特徴は「汗の有無」です。

まだ漢方薬を飲んでいない状態で、汗のかきやすさを確認します。
薬には発汗を促す薬がありますので、すでになにか薬を服用されている場合には、どんな処方を服用しているのかを必ず確認してください。

「実」のチェックポイント
風邪
□ 悪寒発熱(くしゃみ) 頭痛 太陽系の凝りや痛み
□ 気温差 風にあたると悪化
寒邪
□ 寒さに中る(あたる)と花粉症の症状が悪化する
□ 鼻水や痰が透明でサラサラ
□ 口が乾いても温かいものが飲みたい
□ 寒さに中ると痒みが痛みが強くなる
熱邪
□ 暖房の風に中ったり気温が高くなると花粉症の症状が悪化する
□ 鼻水や痰が黄色や緑色でだんだんと粘り気がつよくなる
□ 口が乾いて冷たいものを飲む
□ 温まると痒みや痛みが強くなる
□ 目や皮膚、鼻や皮膚、口の中や喉が赤くなり、ひどくなると熱をもち、痛くなって、更にひどくなると腫れる
水湿
□ 痰が多い
□ 浮腫む
□ 胃のもたれや否え
□ 舌の苔が厚い
「虚」のチェックポイント
□ 汗ばみやすい 脇の下を触るとしっとりと汗で濡れている
□ 疲れると悪化する
□ 食後に悪化する

表証につかう漢方薬

麻黄湯・香蘇散・桂枝麻黄各半湯・桂枝二麻黄一湯・桂枝湯・桂枝加黄耆湯・小青竜湯・銀翹散・麻杏甘石湯など

表証の虚証に使う漢方薬

桂枝湯や黄耆の配合されている処方


ステップ3、表症がないケース 裏症の花粉症

表症
□ くしゃみが出る。
□ 寒気や熱感を感じる
□ 目の奥、後頭部、首、肩、肘や手首、小指、腰、臀部、大腿部や膝の後ろ側、ふくらはぎやアキレス腱、踵などに、痛みや重だるさ、凝りを感じる。


このような症状がなく、鼻水、鼻づまりなどの鼻炎症状があるケース。

裏寒

裏寒
□ 透明サラサラの鼻水 鼻づまり
□ 咳がでることがある
□ 痰が出ることがある(透明でサラサラ)
□ 寒さに遇うと悪化し温まると良くなる
□ 温かい飲み物や食べ物、居衣を好む
□ 大便は平、もしくは軟便・下痢になりやすい
□ 小便は近いことが多く 透明で量も多め

裏寒に使う漢方薬

苓甘姜味辛夏仁湯・甘草乾姜湯・麻黄附子細辛湯など

裏熱

裏熱
□ 黄色く場合によってはネバネバの鼻水 鼻づまり
□ 鼻水に血が混じることがある
□ 咳や咽痛が出ることがある
□ 痰が出ることがある(黄色い 場合によってはネバネバ)
□ 暖まると悪化し冷やすと良くなる
□ 詰めたり飲み物や食べ物、居衣を好む
□ 大便は出にくく、コロコロしやすい
□ 小便は、黄色く濃い事が多い

裏熱に使う漢方薬

麻杏甘石湯・荊芥連翹湯


□ 鼻や皮膚、喉が乾燥し、とれにくく粘り気のある鼻水や痰がでる 量は決して多くはない
□ 鼻水に血がまじることがある
□ 乾いた咳が出ることがある
□ 大便はコロコロしやすい

燥に使う漢方薬

麦門冬湯・養陰清肺湯・辛夷清肺湯

痰飲

痰飲
□ 水分をよくのむ習慣がある
□ 眠気を感じやすい
□ 雨が降る前など天候の変化で体調が悪化しやすい
□ まぶたが腫れぼったい

痰飲に使う漢方薬

二陳湯


ステップ4,裏証 病状が発展し「副鼻腔炎(蓄膿症)」となっているケース

花粉症が長期に渡っている中で、花粉による炎症がひどくなったり、無理をするような事が引き金となって、副鼻腔炎に病状が発展するケースがあります。

副鼻腔は、頬や額、脳の下などに位置する、頭部に存在する上気道の空洞で、その粘膜の炎症がひどくなった病状を指します。

鼻づまり、膿状の鼻水、痛み(額・頬・こめかみ・目の奥)などが特徴です。

寒証
□ 湯船につかって温まると塞がっていた鼻がとおり たくさんの鼻水が出て症状が一時回復するが 風呂上がりに冷えると再び悪化する
□ 体を動かして温まり発汗すると一時症状が良くなる

寒証の副鼻腔炎に使う漢方薬

葛根湯加辛夷川芎

熱証
□ 黄色くドロッとした膿状の鼻水が出る 血が混ざることもある
□ 額や頬、こめかみ、目の奥などの痛みが甚だしい
□ 温まっても症状は楽にならない

熱証の副鼻腔炎に使う漢方薬

辛夷清肺湯

※裏証にも虚実があります

虚証の特徴は疲れると悪化しますので、悪化している時間や状況を確認して、漢方薬も必要に応じて補薬を加える。

桂枝湯・玉屏風散・味麥地黄丸・生脈散・補中益気湯など


妊娠中・授乳中の花粉症には

妊娠中は、漢方薬が悪影響を及ぼさないように、強力に解毒する実証向けの薬を使わないようにすることが重要です。

虚証向けの漢方薬を中心とする。

妊娠中の花粉症の漢方薬(授乳中は妊娠中に準ずる)

桂枝湯や黄耆が配合されている処方を中心として、実証の度合いに応じて生薬や処方を加え合わせる。


小児の花粉症には

小児は正邪の攻防において、まだ体が発達途上にて、外邪の侵入も多く、症状も急激になりがちである。

しっかりと去邪をすることが必要なので、麻黄や石膏剤をしっかりと使うことが望ましい。

汗ある虚証タイプは、そこにしっかりと桂枝湯や黄耆の製剤を配合することが大切である。

外邪の侵襲を受けると便秘になる傾向がある。

小児で便秘がちな場合、外邪の侵襲を常に受けていることも考えられる。

小児の花粉症の漢方薬

桂枝麻黄各半湯 麻杏甘石湯 小青竜湯 など

よく水分をとるお子さんには

二陳湯を配合する


高齢者の花粉症には

高齢者は基礎疾患があるケースが多く、正邪の攻防において「正気虚」が甚だしくなっているケースが多い。

発汗はわかりにくいが、鼻水が多くなったり、小便が多くなったり、下半身の冷えを感じている人が多い。

外邪の特徴として便秘になるため、花粉に関わらず長期的に邪の侵襲を受けていることも考えられるのは、小児と同じである。

高齢者には虚証の花粉症薬を主体としておく事が望ましい。

高齢者の花粉症の漢方薬

桂枝加黄耆湯や桂枝麻黄各半湯、桂枝湯、玉屏風散、麻黄附子細辛湯、真武湯、苓甘姜味辛夏仁湯、など。


花粉症によく効く漢方薬 いかがでしたか?
各、漢方薬の解説まではできませんでしたが、漢方家の方にとって臨床にお役に立てたら幸いです。


追記

花粉症の診断と選薬の方法は、感染症治療の応用です。
つまり、インフルエンザやコロナの治療の方法でもあるという事です。

花粉症は長期間炎症が続くので、古代の瘧(おこり・ギャク・マラリア感染)に似ていると私自身はとらえています。
※花粉症の場合に瘧ほど熱が出ることはありませんが。

花粉症の症状はアレルギー性鼻炎(クシャミや鼻水、鼻づまり)にとどまりません。
さまざまな粘膜に炎症が現れるので、結膜炎(目のかゆみ)、気管支炎(咳・呼吸困難・喘息)、中耳炎や外耳炎(耳のかゆみや痛み)、皮膚炎(湿疹や皮膚のかゆみ)などが発症することも多々あります。

私の経験上、漢方による治療介入は早いに越したことはありません。

なぜなら、未病先防、既病防変ということを大切にしているからです。

この長文を最後までお読みいただきありがとうございます。

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