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【システム導入編15(終)まとめ~発注者に必要な基本知識と心構え〜】

本マガジンの過去投稿は上記に入れています。

本マガジンは、ものづくりの現場でシステム導入する場合のポイントについて解説するシステム導入編です。工場のIoT推進部に配属された清史朗は、あるプロジェクトの担当になりますがなかなかうまくいっていません。そこに新米課長の紫耀(ショウ)に細川義洋氏著「システムを「外注」にするときに読む本」の内容を解説してもらいながら、成長していきます。今回は本マガジンの最終回として、これまでのまとめを行います。一通り流し読みしたあと、気になった記事があったら読んでいただければうれしいです。

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◆システム導入プロジェクト失敗の原因は発注側にある

製造工程での製品のトレーサビリティシステムの導入を担当した清史朗君ですが、担当者としてだいぶ間違った考えをもっていました。彼は、「うまくいっていない理由は、ベンダーがトロトロしているからだ。」といいます。そこで課長の紫耀(ショウ)から、「ベンダーが遅延して、費用が発生しても補償は発注側がする判例がある」、そして、「システム開発プロジェクトは、発注者が構想し、リードする時代に入っている」といわれます。

◆要件定義と業務フロー図を考える

そして、清史朗君は発注者側がまず実施しなければならない要件定義について学びます。そして、その要件定義を作成するために業務フロー(As-isとTo-be)の作成が重要であること、そしてこの完成度がシステム全体の完成度に直接つながってくることを知ります。

その中で業務フロー図の書き方のポイントを少しづつ学んでいきます。

◆要件定義の向こう側。ワクワクはあるんか?

要件定義の重要性と書き方理解しますが、ただ業務フローを下記言われた通りに要件定義をしていくだけでは足りないことを学びます。ワクワク感。つまり、このシステムを使うとどんなうれしいことがあるか。そこを作り出し、見えるようにしていくことが重要であることを学びます。ほんとこれですよね・・。

◆実際に業務フローを書こうとすると、知っているようで知らないこと気づく

清史朗君も業務フローを早速書こうとしますが、自分が業務をきちんと理解していないことを痛感します。それを機に、発注者が最低限知らなければならないことを学びます。

さらに、知識がないことで会社に大きな損害を与えてしまう可能性があると知ります。

◆ベンダを選ぶポイント

そして、どんなベンダと、どのように協働していくかが清史朗君の課題になります。当然、要件定義の理解や作成、リスク管理を計画できるベンダであることに越したことはありません。でも、なんでもできるというベンダではなく、真摯に困っていること、抱えてる課題をお互いオープンにできるベンダであることが重要であることを知ります。

◆システム担当を孤立させちゃだめ!

プロジェクト進めていきますが、清史朗君は社内のメンバー協力を得るのに苦慮します。そこで巻き込み方について学びます。実際にシステム担当者は煙たがられてしまう状況がおきます。でも、その時点でプロジェクトは危機に陥っていると考えていいといいと思います。そして、協力するから参加するという意識にメンバーを変えていくことの重要さを知ります。

◆ベンダとの関係性

さらに、ベンダとどんな関係を築くことが重要かを学びます。まさに二人三脚なので、発注側が遅れること、ベンダ側が遅れることどちらもあります。お互いの歩幅の合わせ方を知ります。

◆パッケージソフトの活用

最後に、パッケージソフトと自社(自組織)の強みの融合について学びます。ここでも業務フローがキーになること(事前に業務フローに残す機能を記載しておく)を知り指導が終了します。

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全14回のポイントを簡単にまとめると下記になります。

-システム開発・導入は発注側がリードしていかなければならない。
-要件定義、業務フローの検討を徹底的にする。これがプロジェクト導入の成否を決める。
-ベンダとは心理的安全性を築き、お互いチームとして発生したリスクは即共有、即対策決定する。
-最終ユーザー(現場の人間)こそ積極的に参加。システム担当を絶対に孤立させてはならない。
-ただし、本書は教科書ではなく、参考書である。理解し、実践していくことで適応能力は上げていくこと。

本マガジンはここまでとなります。ありがとうございました。実践で引き続き力をつけていきたいですね。さて次ですが、明日番外編の投稿した後、経営編として、三枝さんの「ザ・会社改造」を解説するマガジンに入っていきます。こちらも全ビジネスマン必読の書といわれているものです。是非、スキ・フォローよろしくお願いします。

なお、下記の固定記事に、このnoteのコンセプト、これまでのマガジンについて解説しています。

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