外来酒

ショート・ショートを出来上がり次第、置いていきます。 作中で登場する思考・思想等は、私…

外来酒

ショート・ショートを出来上がり次第、置いていきます。 作中で登場する思考・思想等は、私個人の意見という訳ではなく、あくまで一般論として・創作作品としてのものですので、特定の人や団体等を非難する意思は全くありません。 むしろ、双方の視点から考えてもらうことを目的にしております。

記事一覧

【創作SS】 No.4 列車が、自身の路線とは異なる路線を『自認』しだしたら?

夜中、とある駅の車庫。 その日の仕事を終えた列車が、2つ並んでいます。 彼らはお互いに、自分の担当する路線の話をしています。 「…なあ、君はどこから来たんだい?…

外来酒
3か月前
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【創作SS】 No.3 『いただきます』となぜ言うの?

「こらー、○○○○」 「また『いただきます』やってないよ」 「えー?お母さん、ボク、やったよ」 「うそ。嘘つきはえんま様に舌ぬかれるんだぞー」 「やった!絶対や…

外来酒
3か月前
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【創作SS】 No.2 『優しい誰か』と、ノラネコと、私

20××年10月初旬、某県でのお話。 海の見える丘の途中に東屋があった。 近くの道の駅の施設の一部だろうか。 サイクリングの途中、坂を必死に漕いで疲れた私は、ちょっ…

外来酒
3か月前
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【創作SS】 No.1 『被差別者』という上級市民

「やあ、旅人さん。ご機嫌いかがかな」 「突然話しかけてしまって申し訳ない。見かけない外国人の方がいた者で、つい」 「この国には?…そう、初めてかい」 「そうだね…

外来酒
3か月前
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【創作SS】 No.4 列車が、自身の路線とは異なる路線を『自認』しだしたら?

【創作SS】 No.4 列車が、自身の路線とは異なる路線を『自認』しだしたら?

夜中、とある駅の車庫。

その日の仕事を終えた列車が、2つ並んでいます。

彼らはお互いに、自分の担当する路線の話をしています。

「…なあ、君はどこから来たんだい?」

そう尋ねられた列車は答えます。

「僕は□□方面から来た、□□線の列車だよ!」

「…ほう、□□方面から。私は行ったことがないなぁ」

「そうなんだ!君は、どこから来たの?」

「…私は、○○方面から来た○○線だよ」

「そうな

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【創作SS】 No.3 『いただきます』となぜ言うの?

【創作SS】 No.3 『いただきます』となぜ言うの?

「こらー、○○○○」

「また『いただきます』やってないよ」

「えー?お母さん、ボク、やったよ」

「うそ。嘘つきはえんま様に舌ぬかれるんだぞー」

「やった!絶対やったの!」

「ほんとにー?」

「だって、いただきますって、ご飯が食べられることを、ありがとうすることでしょ?」

「そうだよー。こうやっておてて合わせて…」

「だから、ありがとうするのに、おててはいらないじゃん」

「なんでお

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【創作SS】 No.2 『優しい誰か』と、ノラネコと、私

【創作SS】 No.2 『優しい誰か』と、ノラネコと、私

20××年10月初旬、某県でのお話。

海の見える丘の途中に東屋があった。

近くの道の駅の施設の一部だろうか。

サイクリングの途中、坂を必死に漕いで疲れた私は、ちょっと休憩しようと寄った。

車が脇をビュンビュンと通っていくので、静かではなかったが、他に腰を落ち着ける場所は無い。

ベンチに腰掛け、水を飲もうと荷物をおろすと、

「みゃあ」

と力ない声が聞こえた。

ベンチの裏に痩せこけた子

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【創作SS】 No.1 『被差別者』という上級市民

【創作SS】 No.1 『被差別者』という上級市民

「やあ、旅人さん。ご機嫌いかがかな」

「突然話しかけてしまって申し訳ない。見かけない外国人の方がいた者で、つい」

「この国には?…そう、初めてかい」

「そうだね…少なくとも私は、いい国だと思うよ」

「…ふむ…私たちについて、かい?」

「そうだね…ここに住む人たちは『痛みを忘れない』、素晴らしい人たちばかりさ」

「少しだけ、この老いぼれの話を聞いてくれるかい?」

「…私の一族、××××

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