#コラム
取引先が夜逃げをした、という実話に、この平成末期にふつうに遭遇した。
どうやら逃げたらしい、と、電話口がいった。
びっくりして聞き返した。
逃げたって?
2日に1回、うちの会社にきていた取引先さんが、行方不明になった。どの電話にかけても「現在使われておりません」になる。同業他社さんに聞くと、どうやら破綻したらしい。
いまから思えば、予兆はあった。
ここ2週間くらい、連絡なくこないことがあった。そんなことは、いままで一度だってなかった。かならず、つぎに来る日をつたえ
宇多田ヒカルCan You Keep A Secretの、秘密とはなにか。何を隠しておきたいのか。
この歌がでたとき、はじめてきいたとき、だれもがさいしょに思ったんじゃないかと思う。
シークレットってなあに? 答えは、歌詞にはない。
なのに、22回も言っている。ねえひみつを、まもれる?Can You Keep A Secret?
当時、宇多田ヒカルは公式ブログに書いていた。
「Can You Keep A Secret」の訳は、「だれにもいわない?」だと。
でも、なにがシークレットなのかはい
アンドロイドは電気羊の夢を見る。人間にもスリープボタンがあればいいと、Siriはいう。
わたしは妄想族である。彼我のさかいを、意味なくこえる。ひんぴん、時空のはざまに漂いでる。
いまは特に、かぜをひいているので、朦朧としている。
その茫漠に、おぼろに浮くものがある。
目のまえに、おりたたんだハガキがみえる。シャーペンの文字がこすれて流れている。トメやハネがしっかりでている。これは知っている。高3のときのだ。
字を読もうと思うと、ひとりでに浮いてきた。ひらがなのかたちが見える。