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記事一覧
難民認定が「賭け」である理由 ダニエル・カーネマン他『NOISE』解説・友野典男
『NOISE』解説(元明治大学教授 友野 典男)難民認定の許可は審査官によって大きく違い、アメリカでの調査によると、ある審査官は申請の5%しか許可しないが別の審査官は88%許可するという例があった。難民に認定されるかどうかは賭けをするようなものなので、この調査のタイトルは「難民ルーレット」である。
経験豊富な精神科医10人が参加した調査では、百人近い患者の診断を行なったところ、2人の医師の意見が
綿野恵太『みんな政治でバカになる』に対するコラム記事につきまして
2021年10月15日付、日経ビジネス掲載の小田嶋隆さんのコラムにて、小社刊・綿野恵太著『みんな政治でバカになる』が紹介されていますが、このコラムにあるように「政治について語ることが無意味でバカだ」といったことが、本書で書かれているわけではありません。端的に誤読であると考えます。
本書は、政治について考えたりかかわったりする際につきまとう困難をどう乗り越えるかを、進化心理学や認知科学の知見を援用
小山田圭吾と「20数年前の和光学園」のインクルーシブ教育 1
オリンピック開会を一週間後に控えた2021年7月15日、僕はあるニュース記事を見て目を疑った。
それはミュージシャンの小山田圭吾(52)が、東京五輪の開会式で楽曲製作を担当する、というもの。
僕は「何かの冗談ではないか」と思った。が、そんなことはない。確かに小山田圭吾が楽曲製作を担当するのだという。
小山田圭吾の名前は知っていた。僕も音楽は好きだ。中でもandymoriというバンドが大好きで
小山田圭吾と「私が経験した過去の和光学園」のインクルーシブ教育2
和光学園は昔から障碍者を受け入れ、健常者と同じ学級に編入し、分け隔てなく接する。
和光学園真光寺キャンパス(町田市)には、「翼の木」と呼ばれるアメリカハナミズキが植えられている。教職員の中には、毎朝この木に一礼する人もいるのを見たことがある。
この木にまつわるエピソードは和光学園にとって象徴的なものだ。そして和光学園のインクルーシブ教育、共同教育、「共に生きる」というスローガンを象徴するもので
オーケーとその他スーパーたち - 14店舗のフィールドワークと500人のアンケートでわかったシンプルな結論
「ショッピング・イズ・エンターテイメント」と吹聴する楽天的な人々がいるならば、私は「スーパー・イズ・エンターテイメント」とくぐもった声で叫ぶだろう。
私が住む板橋区の辺境はスーパーの激戦区だ。数年前に西友がオープンしたとき、街全体が屋外広告に染まった。
自転車で10分以内の距離に、大きなスーパーだけでも13店舗もあるからだ。オーケー、イオン、イトーヨーカドー、サミット、ヨークマート、ライフ、三