【採用活動】大企業のいい採用ができる理由は、知名度以外にある
こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
いい採用ができる会社とできない会社は何が違うのか?
その命題に対して、中小企業の採用コンサルのスペシャリスト・酒井利昌さんは、いい採用ができない会社に共通する5つの理由を挙げています。
酒井さんの新刊『増補改訂版 いい人財が集まる会社の採用の思考法』では、これらの5つの理由と対処法について詳しく解説しているのですが、「①(採用活動)を片手間でやっている」の中で、採用がうまくいかない企業の採用担当者がよく言う理由「うちの会社は知名度がないから集まらない」ことについてフォーカスして論じています。
酒井さんがその理由に対して、
「大企業のいい採用ができる理由は、知名度以外にある」
と主張しています。
そこで今回は、10月10日より順次発売開始となった同書の中から該当箇所を全文公開します。
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大企業のいい採用ができる理由は、知名度以外にある
リソースの限られている中小・ベンチャー企業では、採用担当者は専任ではなく、教育研修、人事制度・労務、総務などの他業務と兼任となっているケースが多く見受けられます。
中小企業庁の「2015年版 中小企業白書」によると、採用専任担当者がいる中小企業は全体のわずか5%程度。その他の中小企業は、社長、人事担当者、各部門の責任者が日々の業務と兼任しています(出典:中小企業庁「2
015年版 中小企業白書 第2節 中小企業・小規模事業者の人財確保・定着」https://www.chusho.meti.go.jp/pamet/hakusyo/H27/h27/html/b2_2_2_1.html)。
一方で、リソースが豊富な企業では、1年を通して、採用担当者を専任に据えています。専任ということは、毎日、朝から晩まで、年がら年中、採用のことを考えている人間がいるわけです。
営業部門が存在する会社は多いことでしょう。中小企業であっても、売上をつくる役割を担う部門が存在します。営業部門があるということは、目標が達成しているかどうかは別にして、年がら年中、営業のことを考えている人間がいるということです。
あなたの会社がいい採用をできていないとしたら、年がら年中、採用のことを考えている人間がいるかどうかということです。
もし管理部門の社員が4人いるとしたら、そのうち朝出勤してから夕方に退社するまで、ずっと採用のことを考えているでしょうか?
もしいないとしたら、問題は明白です。
ズバリ、そもそも費やしている時間と労力が足りていません。かけている時間と労力の差が、採用結果に表れているだけのことです。
人手不足が慢性化している中小企業では、1人の社員が複数の業務を兼任することは決して珍しいことではありません。しかし、限られた時間のなかで日々の業務と採用活動を両立させることは難しいものがあります。
大企業が採用できるのは、知名度があるからだけではありません。専任の採用担当者や採用チームを結成し、十分な予算を割り当てて取り組んでいるからです。
いい採用ができる中小企業にあって、いい採用ができない中小企業にないもの
あなたの会社は、5年前と比べてどうでしょうか? 4年前と比べてどうでしょうか? 3年前と比べては? 2年前とは? 去年とは?
採用の仕組み、プロセスを見直し続けていますか?
採用のスキルはアップしていますか?
変わっていなければ、差はどんどん開いていく一方です。
社員が50名以下の会社でも、採用の専門部隊をつくっている中小企業がいくつもあります。採用専任の担当は置けないまでも、管理部門と現場部門とで採用チームを組成して成功させているケースもあります。やはりそういう中小企業は、いい採用ができています。大手企業の内定を蹴ってでも、入社してくる人もいます。私のコンサルティング先の半数は、採用専任担当者がいない会社です。それにもかかわらず、すべての会社があたりまえに採用できるようになっています。
今の売り手市場の中では、大企業だろうが中小・ベンチャー企業だろうが、片手間でやって、いい人財を獲得できるほど、簡単ではありません。
採用は、未来をつくる重要な仕事です。「売上」や「利益」ではなく、「採用」「育成」を中心とした計画をしっかりと立てることが本当の事業計画です。
▼同書の「目次」をご覧になりたい方は、下記の記事をご覧ください。
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いかがでしたか?
元本に比べて図表も倍増、特に第4章、第5章は、ほぼ今回の増補改訂版のための書き下ろし200ページ超の原稿が追加されています。
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