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いい採用ができない会社に共通する「最悪の勘違い」

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
いい採用とは、いい人財、つまり、自社が求める人財を集めて、見抜き、つかまえ、離さないことです。
 
そんないい採用を目指すなか、いい採用ができない会社に共通する「最悪の勘違い」がある――。
 
そう主張するのは、中小企業の採用コンサルのスペシャリスト・酒井利昌さんです。
 
ベストセラー『日本でいちばん大切にしたい会社』の著者としても知られる経営学者・坂本光司先生を監修に迎えた酒井さんのロングセラー『いい人財が集まる会社の採用の思考法』を大幅加筆修正した『増補改訂版 いい人財が集まる会社の採用の思考法』が10月10日に発売予定なのですが、同書の中で、いい採用ができない会社に共通する「最悪の勘違い」について詳しく解説しています。

ネット書店および全国書店で10月10日より順次発売開始。ただいま予約受付中。

そこで今回は、同書発売に先立ち、同書の中から該当箇所を全文公開します。


いい採用ができない会社に共通する「最悪の勘違い」

「人さえいれば……」という時代!?──急増する「人手不足倒産」

 現在、採用市場において、企業側は選ばれる立場です。
 最近、取り上げられることが増えてきたのは、「人手不足倒産」という言葉です。
 経営はそれなりに順調にいっているのに、人が採れないことを理由に、廃業を余儀なくされてしまう……。これが「人手不足倒産」です。
 今や、従業員の離職や採用難など人財不足による収益悪化で倒産する企業が全国で急増しています。

『増補改訂版 いい人財が集まる会社の採用の思考法』より抜粋

 2023年上半期(1〜6月)に累計110件発生、前年同期から約1・8倍に急増したほか、2013年に集計を開始して以降、年半期ベースで初めて100件を超え、過去最多件数を更新しています。
 これからは、「資金繰り倒産」でなく、「人繰り倒産」があたりまえになっていくのでしょうか。
 せっかく高い志を持って起業し、これまで苦労し、紆余曲折がありながらも会社を築き上げてきた。お客様からも高い評価を受けるようになり、事業が回るようになってきた。まさにこれからというときに廃業を余儀なくされる。
 その理由が、間違った経営をしていたと
いうなら、あきらめもつくかもしれません。
 しかし、その理由が「人が採れないから」というものだとしたら――。
 想像するだけで、私はいたたまれない気持ちになります。
 倒産まではいかずとも、ここ数年、採用がうまくいかなかったがために、経営計画が未達成となってしまったという話を聞くことも少なくありません。
 あなたも、「人さえいれば……」と思っている1人かもしれません。

あなたの会社の採用がうまくいかない、根本的な原因

 では、ここであなたに質問です。
「ズバリ、あなたの会社の採用がうまくいっていない理由は何ですか?」
 この質問に対して、どんな答えが浮かんだでしょうか?
 パッと浮かんだ答えを書き出してみてください。
 
「                            」
 
 私は、採用に関するコンサルティングはもちろん、営業のコンサルティングもしています。
 多くの会社で、コンサルティングをしていると、結果を出している営業パーソンと結果を出せていない営業パーソンには、決定的な違いがあることがわかります。
 それは、トークスキルなどではありません。
「思考のクセ」の差です。
 具体的に言えば、ある問題が発生したときに、その原因を「自責」にするか「他責」にするかの違いです。
 口グセのように、次のような発言をする営業パーソンがいます。
「当社商品は▲▲だから売れない」
「このエリアは▽▽だから売れない」
 つまり、売れないのは「自社の商品のせい」「担当しているエリアのせい」と言うのです。
 しかし、社内には、その商品で結果を出している営業パーソンもいます。
 同じエリア、同じ規模の会社を担当している営業パーソンで、圧倒的な結果を出している人もいます。
 つまり、自分以外の何かのせいにして、「やるべきことをやっていないだけでしょ」ということです。
 売れない原因を自分の外に求めるか、自分の内に求めるか、この思考習慣のクセは大きな成果の差を生み出します。
 では、先ほどの質問に戻ります。
 「ズバリ、あなたの会社の採用がうまくいっていない理由は何ですか?」

「少子化だから」
「売り手市場だから」
「中小企業だから」
「不人気業界だから」
「給料が安いから」
「立地が悪いから」
 
 もし、このようなことを1ミリでも思っているとしたら、それは結果を出せていない営業パーソンの思考です。
 本書を読みながら、この思考パターンを切り替えていきましょう。
 なぜなら、
 同じ売り手市場において、採用がうまくいっている会社もあるのですから。
 同規模の中小企業でも、採用がうまくいっている会社もあるのですから。
 同業界の企業でも、採用がうまくいっている会社もあるのですから。
 同条件の企業でも、採用がうまくいっている会社もあるのですから。
 今すぐに、この思い込みから逃れなければなりません。
 いい採用をするためには、この最悪の勘違いから逃れることです。
 
▼同書の「目次」をご覧になりたい方は、下記の記事をご覧ください。

【著者プロフィール】
酒井利昌(さかい・としまさ)
株式会社アタックス・セールス・アソシエイツ 取締役/採用コンサルタント。
1981 年、愛知県みよし市生まれ。南山大学総合政策学部卒業。学習塾の教室長、人材会社の法人営業担当兼キャリアアドバイザーを経て、株式会社アタックス・セールス・アソシエイツに入社。アタックス入社後は、採用コンサルティング事業を立ち上げ、営業コンサルタントとの二刀流で、年間 250 回以上の現場支援、研修、セミナーに従事。採用コンサルタントとしては、超売り手市場のなか、これまで携わった会社すべてが短期間で採用目標達成を実現。支援してきた職種は、営業、SE、施工管理、警備員、建築・土木関連職、物流管理、製造現場職人、デザイナー、清掃、配送、機械メンテナンス、店舗接客、事務職など多岐に及ぶ。採用できない会社が自力で採用できる会社へと変わっていることから、これからも「強くて愛される会社を一社でも多く世に生み出す」「絶対達成する会社を一社でも増やす」ために、人財の採用から育成、戦力化までを一貫して担うコンサルタントとして、全国の会社に伴走し続けていく。
 
【監修者プロフィール】
坂本光司(さかもと・こうじ)
経営学者・元法政大学大学院教授・人を大切にする経営学会会長。徳島大学客員教授。
1947年静岡県生まれ。静岡文化芸術大学文化政策学部・同大学院教授、法政大学大学院政策創造研究科教授、法政大学大学院静岡サテライトキャンパス長等を歴任。他に、「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞実行副委員等、国・県・市町村の公務も多数務める。専門は、中小企業経営論、地域経済論、地域産業論。これまでに8000社以上の企業等を訪問し、調査・アドバイスを行う。著書にベストセラー『日本でいちばん大切にしたい会社(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)』(あさ出版)など多数。アタックスグループ顧問。

いかがでしたか?
 
元本に比べて図表も倍増、特に第4章、第5章は、ほぼ今回の増補改訂版の書き下ろし原稿となっています。人財不足で悩む中小企業のために、いい人財を集めて、見抜き、つかまえ、離さない技術を徹底解説した新刊『増補改訂版 いい人財が集まる会社の採用の思考法』は、Amazonでは10月10日からネット書店および全国書店で順次発売されます。興味のある方はチェックしてみてください。

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