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2021年Jリーグ【pickupmatch】

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毎節ぽすたが注目するゲームレビューを更新。 独自の切り口でゲームのポイントやチーム状況、さらには今後の展望まで斬れたらいいなと思ってます!
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【PickUpMatch】#023.J1再開。積み上げてきたものを発揮するとき。

【PickUpMatch】#023.J1再開。積み上げてきたものを発揮するとき。

 東京オリンピック2020による、一時中断期間が明け、今日からついにJリーグ再開だ。長丁場のリーグ戦も早いもので折り返し地点。
 今回は、首位をひた走る川崎フロンターレが大分トリニータに乗り込んだ一戦をレビュー。
(桑原さんの実況を聞き、日常が戻ってきたなあと実感する)

Topic①:台頭するヒーローは誰だ。 前半戦無敗と無類の強さを誇った川崎フロンターレだが、中盤で不動の地位を築いていた田中碧

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【PickUpMatch】#022.新たなステージか。流れに合わせた戦い方の統一。

【PickUpMatch】#022.新たなステージか。流れに合わせた戦い方の統一。

 目下5連勝中のFマリノスは、ホームにアビスパ福岡を迎えた一戦。
 ただ、今節はマルコスジュニオールを出場停止で欠き、畠中は怪我で戦列を離れ、オリンピック代表に選出された前田大然など、主力数人の欠場を余儀なくされた陣容。
 戦前こそ苦しい戦いが予想された。

 結果は2-0で福岡を寄せ付けず貫禄の6連勝。
 強さとしなやかさを見せつける結果となった。そんなニッパツでの一戦をレビューしたい。

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【PickUpMatch】#021.片野坂監督の苦悩。攻めと守りのバランスについて。

【PickUpMatch】#021.片野坂監督の苦悩。攻めと守りのバランスについて。

 残留争いを繰り広げる両クラブ。
 今節は片野坂監督率いる大分トリニータを取り上げ、残留に向けた大分トリニータの現状を深掘りしてみたい。

 もともと大分トリニータは細かいパスワークを駆使し、低い位置からも論理的なビルドアップで前進していくクラブだ。
 昨年もこのサッカーでJ1の強者達を倒し続けた。ただ今節は主力選手が引き抜かれるなど戦力ダウンも否めず、ここまでなかなか勝ち点を積み上げられず苦しん

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【PickUpMatch】#020.試合を決める選手へ。変貌を遂げるレッズのいま。

【PickUpMatch】#020.試合を決める選手へ。変貌を遂げるレッズのいま。

 J1リーグは今日から後半戦に突入。
 長い一年間の戦いもはやいものであっという間に折り返し地点だ。
 各クラブが凌ぎを削りながら、選手も皆それぞれに自信を深めている。少しでも高い順位を目指すためにピッチ上でのプレーは観ている観客の心を熱くする。
 やっぱり、サッカーは凄い。

 今日は夏に大型補強を行った浦和レッズを取り上げよう、ここ3試合勝ちから遠ざかっているアビスパ福岡をホーム埼玉スタジアム

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【PickUpMatch】#019.J初のハットトリック。増した古橋の凄み。

【PickUpMatch】#019.J初のハットトリック。増した古橋の凄み。

 クリムゾンレッドのエースがついに覚醒した。
 動き出しのタイミング、スピード、ゴール前での落ち着きなど試合を追う毎に成長著しい古橋はついにJ1リーグでハットトリックを達成した。

 J1第19節の古橋亨梧はまさに独壇場だった。イニエスタと共に成長を続けた古橋は、今季はじめて日本代表A代表に選出されると、ワールドカップアジア2次予選にて得点をマーク、存在感を発揮した。
 またJ1リーグでも毎節のよ

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【PickUpMatch】#018.狙いは結果に。赤黒に現れた覚醒間近のレフティー。

【PickUpMatch】#018.狙いは結果に。赤黒に現れた覚醒間近のレフティー。

 代表ウィークを明け、Jリーグが帰ってきた。
 長いシーズンもはやいものでそろそろ折り返し地点だ。今節は前半戦から立て直しが必須な大分トリニータをホーム厚別に迎えたコンサドーレ札幌をピックアップしていく。

Topic①:リーグ中盤戦の難しさ まず、このゲームの内容に入る前にシーズン中盤戦の難しさについて取り上げておきたい。
 Jリーグは1シーズン、ホーム&アウェイを戦い抜き、今シーズンは下位4チ

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【PickUpMatch】#017.遠くを見ることで、先手先手を取り続ける。

【PickUpMatch】#017.遠くを見ることで、先手先手を取り続ける。

 J1第17節からは川崎フロンターレvs.鹿島アントラーズの一戦をピックアップ。
 この試合を終えるとJ1リーグは代表ウィークに入り、一時中断期間となる。僕も現地参戦した等々力陸上競技場での一戦をレビューしていこう。

Topic①:目指すスタイルの違いはウォーミングアップに現れる 現地観戦の醍醐味の一つは両クラブのウォーミングアップを見ることができる点だ。
 お気に入りの選手を探すのも良し、試合

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【PickUpMatch】#016.サイドは攻略の鍵か。奮闘した湘南と最後は個の力。

【PickUpMatch】#016.サイドは攻略の鍵か。奮闘した湘南と最後は個の力。

 昨シーズン川崎フロンターレの優勝がかかった大一番大分トリニータ戦に敗れてから目下18試合負けなしを継続中。
 破格の強さを誇る川崎フロンターレは敵地湘南ベルマーレに乗り込んだミッドウィーク開催のゲームをマッチレビュー。
 結果こそ1-1の引き分けだったが、湘南ベルマーレが勝利まであと一歩に迫る好ゲームだった。

Topic①:川崎攻略の鍵か。サイドの圧力。 今シーズン、名古屋グランパスが魅せた戦

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【PickUpMatch】#015.再現性を求めるべし。不調2クラブで見る「上手くいかない」とは何か。

【PickUpMatch】#015.再現性を求めるべし。不調2クラブで見る「上手くいかない」とは何か。

 昨年のルヴァン杯王者FC東京とリーグ2位のガンバ大阪が苦しんでいる。FC東京はスタートダッシュこそうまく行ったが、直近はなかなか勝ち星が付かずリーグは中位と不甲斐ない成績だ。
 もっと大変なのは西の雄ガンバ大阪。開幕してすぐにコロナウイルスの影響もあり、活動できない事情もあったにせよ、リーグ戦は下から2番目と降格圏に沈む。
 両チームとも復調のきっかけを掴むべく、味の素スタジアムで行われた一戦を

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【PickUpMatch】#014.90分間至極のバトル。相馬体制鹿島、変貌はいかにして生まれたか。

【PickUpMatch】#014.90分間至極のバトル。相馬体制鹿島、変貌はいかにして生まれたか。

 DAZNが標榜する「ライバルウィーク」
 今節はそんな注目試合からオリジナル10対決をピックアップ。
 立ち上がりからバチバチやり合った2チームの勝敗を分けたのはなにか。相馬体制に見られるチームの変化とともにレビューしてみたい。

Topic①:好調2チームの好バトル 5-3のスコアが物語っているように、攻守が目まぐるしく入れ替わる文字通り目の離せない一戦だった。
 相馬監督の試合前の言葉を借り

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【PickUpMatch】#013.観るで違いを生み出す選手。現地で見えた準備の意識。

【PickUpMatch】#013.観るで違いを生み出す選手。現地で見えた準備の意識。

 今節は今シーズン2度目のスタジアム現地観戦から。
 リカルドロドリゲス監督になり、結果が伴いはじめた浦和レッズがホーム埼玉スタジアムにベガルタ仙台を迎えたゲームをレビュー。

 もちろんお目当てはここまで浦和レッズで全試合スタメン出場を果たしている「小泉佳穂」。
 両足共に遜色なく使えるところが度々フォーカスされるが、それ以上にピッチ上で次が「観える」。さらにもっと言えば、巧みな身体の使い方がで

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【PickUpMatch】#012.天王山2連線を終えて。名古屋が見せた川崎攻略の可能性。

【PickUpMatch】#012.天王山2連線を終えて。名古屋が見せた川崎攻略の可能性。

 世界的にも珍しいJリーグの覇権を争う2チームの2連戦。今季の優勝争いを占う頂上決戦。Jリーグファンにとっては楽しみで仕方なかったのではないだろうか。
(ちなみに僕もその1人だ)

 1試合平均得点が3得点に迫る破格の攻撃力を持つ川崎フロンターレと、直近連続無失点試合数のJリーグ記録を更新した名古屋グランパスの「ほこたて」対決としても注目された。

 結果はご存知の通り、第一戦4-0とフロンターレ

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【PickUpMatch】#011.北の大地で定位置確保を。最終ラインに安定もたらす対人の強さ。

【PickUpMatch】#011.北の大地で定位置確保を。最終ラインに安定もたらす対人の強さ。

 J1第11節からは東北勢の対決をピックアップ。ここまで思うような戦い、戦績を残せていない両チーム。勝つことで、復調のきっかけを掴みたい。

 今節はJ1リーグ2度目の先発出場となった「岡村大八」に焦点を当て、レビューしてみたい。

Topic①:コンサドーレ札幌のバックラインを支える層の厚さ まず、ゲーム内容に入る前にこのチームのバックラインの層の厚さに触れたい。
 現状ミシャのファーストチョイ

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【PickUpMatch】#010. 好循環を生み出すサポーターと選手の信頼関係

【PickUpMatch】#010. 好循環を生み出すサポーターと選手の信頼関係

 早いもので2021年Jリーグも開幕してから第10節を迎えた。
 新型コロナウイルスによりクラスターが発生してしまったチームはリーグ戦開催を一時的に停止せざるを得なかったが、ここまでは大きな問題もなくJリーグは進んでいる。

 首位を直走るのは、今シーズンも無類の強さを誇る川崎フロンターレだ。ACLによる前倒し開催の影響で既に一試合多い11試合を戦っている川崎は、ここまで10勝1分と未だ負けなし圧

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