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名言で勝手にエッセイ 【7】


本日の名言

赦しについて


今回は、インド独立の父、マハトマ・ガンジーの言葉にしてみました。

The weak can never forgive. Forgiveness is the attribute of the strong.

マハトマ・ガンジー

試訳

弱き者というのは、決して相手を赦せないのだ。
赦しというのは、強き者の特質である。


宗教戦争(紛争)がなぜ長期にわたるのか、本質を射抜いているような。

ところで日本だと、
同じこと言うにしても、
事実の指摘に近くて、
かえって相手が怒りそうな言葉
がありますよね。

例えば、「弱い犬ほど良く吠える」とか…。
言葉の効能として、相手はグッと黙るかもしれないけど、
怒りは内側で増幅する一方
のような(汗)。
内省の言葉にならず、事実上、言われる側が
自分に食って掛かる相手を牽制するための言葉になっている😅?


ガンジーの教えで現実を解すると?

現実の争いに照らす1

例えば、ロシアのウクライナ侵攻、
ガンジー風に非暴力で打倒できるのかは微妙ですね。

ガンジーを偉人にした事件、
大英帝国がインドを独立させたのは、
ある意味、イギリス人の文明観が自縄自縛だったから…ともいえるわけです。

(あくまでも、内面の理屈であって、
外側の国際政治の権謀術数を語るものではありません。)

当時のイギリスは、自分たちは先進国で、
インドは蛮族であると二項対立図式で自己規定している。

ガンジーが率いた非暴力の集団を傷め続けていたら、
同じ先進国の連中に白眼視される。
劣位者を暴力以外で統御できないのか。
高い文明国としての面目が保てない。

それだけが理由ではない。
現地で暴行を命じられた人たちのうち、
率いた白人はキリスト教的な道徳観から苦しんだでしょう。
(現地雇用され加害側にいたインド人は、
イスラム教やヒンズー教といった各自の道徳観で)

無抵抗の相手に手を挙げることを是としなかったから、
ガンジーの無抵抗・非暴力という運動
(言い換えると、相手の弱さを赦し続ける運動?)は、
高潔な、(今風にチャラく言ってしまえば意識高い系の?)
イギリスの心を融かしたわけです。

ガンジーが大英帝国の弁護士資格を持っていて、
英国紳士の面子の保ち方というのを熟知していたから

というのは穿った見方かもしれませんが…。

僕が文章化できない部分を、オスカー受賞の名画で辿ってもらえたらと思って貼っておきます(ご参考まで…)。

でも、ウクライナにおいて、
現在進行形でロシアがしていることは、
(中国とは違う別種の)中華思想というか。
もちろん、ガンジーが戦った大英帝国とも異質です…。

「俺様たちは偉いので何をやってもいい」
という方向性の…語弊を恐れずにいえば、
文明外の下種さがある気がするんですよね…。
文明の皮をかぶっているのにバーバリアン。
それが品性下劣だ、低俗だという発想が欠けている気がします。

そういう相手に、
反省や促しで、加害する相手自身から
おのずと屈するように仕向ける
無抵抗・非暴力
は通じるんだろうか?

名言の通り、僕が弱いので、
想像のなかでさえ赦せないだけかも
しれませんね(滝汗😅)。

でも、大国アメリカも、
ウクライナ侵攻赦すまじ、とのたまう(一応)。

NATO加盟は相変わらずスローだけど、
日本を保証人としつつ(おい)、
武器や資金の貸与をしてあげるという
(一応の)支援を続けています。
これも弱さなんでしょうか😅。
だって赦さないという価値判断に基づいて支援するんですから…🥶

ロシア(というかプーチン)に、
自分の行いに照らす
高い規範がないと、
胸が痛まないし止めようがないのでは…。

ロシアだけ責めてもなので、
ウクライナについてもくさすのですが、
彼らもガンジーのようにはいきませんでしたね。

西洋教育を受けてしまえば、
僕らの議論も割れているように、
ガンジーが至った達観に行く前で止まってしまい、
赦すまじ。主権国家なら当然の防衛戦争で、
為すべきストライクバックだろう」
となるような気もするのですが。

ガンジーに言わせると、
赦しが足りない、
ゼレンスキーはじめとするウクライナ政府は弱いのだということに?
うーむ。

もっとも、ソーシャルメディアにあふれる倫理的道義的非難を見て、揺らいだロシアの若者が脱走兵になったりという現象を散見すると、ガンジーが諭したことの表れは、微細で見えないところ、兵士個々人の良心レベルには作用していたのかもしれません。

が、気づけないですよねそんなの…。


現実の争いに照らす2


ところが、同種紛争に関し、全く正反対への対応があるんですよね。

今月7日に始まったイスラエル対パレスチナ(自治区)の争いです。

アメリカは、圧倒的なパワーのある、
イスラエルを全面支持すると言っています。🥶

背景には、やはり内面で従う規範の問題があると思うのです。

クリスチャン理解のためにかじった程度ですいませんが、
シオニストとか、
エヴァンジェリスト(ビジネス用語でない方)のような
諸々の流派が居ますね。

ユダヤ人が迫害されてきた歴史に鑑み、
「エルサレムをユダヤの都にすることこそ是」とする
(聖書の教えに適うと考える)白人たちが居るという奇妙さ
が、
このアメリカの態度の矛盾に拍車をかけている気がします。

実際には、下記の解説にも色分けされている図があるように👇、
兄弟宗教であるキリスト教、イスラム教、ユダヤ教は
街区を区画して共存してきたわけですよね?

戦後すぐにユダヤ人の迫害があったらしい旨も書かれており、
その点は同情の余地は大いにありますが…。

しかし、仕返しがムスリムたるパレスチナ人の
民族浄化をしかねない勢いというのは異常な所業では?

いずれにせよ、三大宗教共通の聖地なのに、
ユダヤ教だけが独占したい我欲
があるんですかね?
ユダヤの神は欲を棄てろと言わんのですか?

モスクでの平穏な礼拝すら許さないような暴挙を、
イスラエル警察は継続してきたそうです。

僕だってハマスのテロを擁護したくはないが、
抑圧され続けて、パレスチナ人は
相当な鬱憤を抱えてきたことになりますね。

ハンムラビ法典のような応酬が今を形成してきたわけです。
とはいえ、イスラエルに圧倒的有利な形ですが…。

まとまらないまとめ(の試み)


機微がわかりきらないのでモヤモヤしている点。
その表白に過ぎないのですが。

圧倒的な馬力や兵力でウクライナ侵攻をするロシアを
あれだけ酷評し非難しこきおろしてきたのにですよ?

先祖間の有史以来の争いが連綿とあったとしても、
イスラエル建国が成るや、
パレスチナの自治区にかつての加害者・敵対者たちを
押し込めてリンチして良い(アメリカが全面支持)とはこれいかに。

ユダヤ人たちは、自分たちも流浪の民として
憂き目を散々味わっただろうのに、
今回のお題、「赦す」どころか別の何かを学んでいる。

ガンジー無用論?
他国民ならわからなくもないけど、
過去ずっと虐げられたあなたたちユダヤ人がガンジー無用を唱えるのか。
というわからなさですね。

この構図では、
イスラエルはロシアと同じ、
弾圧なり侵攻をしているわけです。
認識間違ってます🥶?

パレスチナを実効支配しているハマスというノイズが、
ことをややこしくしているのが厄介ですが。

ただ、ハマスに「窮鼠猫を嚙む」という行為に出させているのが、
テレビで被害を訴えている当のイスラエル自身なわけですよ。

ネズミをいたぶる猫のような、
ムスリム生殺しの扱いをしてきた…そのツケなんでは。

イスラエル建国以前の所業が赦せないユダヤ側の弱さが、
現在進行形(どころかもう絶滅危機の)
パレスチナ問題の根底にある…とガンジーなら言う気がします。
まとまりませんでした。

アメリカの押しつけか微妙ですが、
僕らの憲法も一応平和主義憲法のはずですので、
皆さんも一緒に考えていただけたらありがたいです。


🔵【ご参考】記事2つ紹介

おまけ1(というには、かなりまとまっててわかりやすい記事)

NHKでずっとパレスチナ問題を追っているジャーナリストがまとめたという記事です👇

🔺ハマスに関するノイズが(少しだけ)軽減するかもしれない抜粋↓

(穏健なアッバス議長は)和平派の指導者として期待されましたが、過激派を抑えるだけの力がなかったというのが大半の評価です。それで、イスラム組織の「ハマス」に2006年の議会選挙で負けてしまいます。「ハマス」とは、イスラム教の教えを厳格に守ろうという人たちで、ガザ地区を中心にパレスチナの解放を訴えています。「過激派」と呼ぶ人も多いのですが、軍事部門でイスラエルと武装闘争を続ける一方、慈善活動や教育支援で貧しい人の生活を支えたりもしています。そのハマスは選挙に勝ったあと、2007年からガザ地区を独自に支配するようになってしまいます。

一応、選挙に勝った勢力なんですよね…。また、弱者救済等も独自の宗教的立場から行ってると。
上記『パレスチナ問題がわかる イスラエルとパレスチナ 対立のわけ』より

おまけ2(こっちはアメリカの狂気が際立って見える話)

いくらユダヤロビーにアメリカの民主主義が買われているって黒い噂があったとて…。

これは、この記事を公開した日(2023年10月19日)の朝の動画付きニュースです…。イスラエルとハマスの間の戦闘を一時中断しようとブラジルが持ち掛け、15か国中の日本を含む12か国が賛成したのを、拒否権発動で吹っ飛ばしたと…。


🔺2023年11月10日追記

人道回廊を設けて、一日4時間、シビリアンを逃がすためだけに、停戦するとの報道(NHK↓)がありました。

だけど、停戦はしないんだそうで。
こんなのが、アメリカの採りうる中間点なんですかね?

狙いとして、ハマスは全滅させたい。だが民間人は逃がしたい。

だから、全面停戦はしなくて済むよう、部分的停戦で限定時間に民間人を逃がそうぜと。

限定時間外にも巻き添えで人は死ぬだろう?っていうのに。

そりゃね、ロシアみたいに、人道回廊を逃げる人々を射殺するなんて邪悪を、わざわざアメリカがするとは思えません。

が、アメリカが全面支持してるイスラエルの連中は、
歴史のこじれで、パレスチナ人であるというだけで、
眼前の民間人がハマスでなくても、
民族浄化の勢いで射殺しかねないマインドセット
でしょう?

それを諫めないでおいて、なにが世界警察なんですか? 

その腰巾着してる日本も大概ですよね…。
どこが平和国家なんだか…。

原爆は実質において反人道の罪だけど、
アメリカは大戦期日本だけが反人道だと言ってのけますよね。

そういう類いのダブスタを、今まさに展開中なんでは?
侮辱されていると思わないんですかね?

いや、ガンジーなら、「過去のアメリカの蛮行を赦しつつ、今のアメリカの蛮行を諫めなさい」っていうんだろうか。

イスラエルに対しても、「ハマス憎しでパレスチナ人殲滅を企図するのは、君たちユダヤ人がかつてナチスにやられたことを反復しているぞ。ここでこそ赦しが必要だ、交渉のテーブルに着席しろ」というのかもしれません。


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