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日本国内を旅したきおく
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#たびのきおく

教員に戻りたいと思った日

教員に戻りたいと思った日

その日は突然訪れた。

私が教員人生にピリオドを打ったのは、一年以上前のことだ。当時は休みなくひっきりなしに働き続ける自分の人生に、身も心も疲れ果てていた。もちろんやりがいはあるし、誰かのお役に立てる。個人的に仕事をする意義というのは、社会貢献もそうだが、それ以上に目の前にいる誰かのお役に立つ、それが大きい。教員というのは、自分のその仕事観には合っていた。

だが、色んな人に言われる。
教員をして

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現実世界で「もののけ姫」のアシタカに出逢った話。

現実世界で「もののけ姫」のアシタカに出逢った話。

満員電車に揺られ、人工的に作られた、自然とは無縁の世界で、当たり前のように生きる。

自分が使っているモノ、食べているモノ、依存しているモノの起源を知らず、いつから人間はこんなにも機械的に生きるようになってしまったんだろうか。

ORIYAMAKEから空港に向かう帰りの車の中で、そんなことを考えていた。

"鶏をはやす"

ここの地域の人は「鶏を絞める」ことを「鶏を生やす」というらしい。動物の命を

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出逢いの応酬だった1日

出逢いの応酬だった1日

今回は直近であった、出逢いの応酬だった1日について語りたい。

最近東京の街に繰り出すと、訪日外国人が本当に増えたなぁと感じる。あんなに寂しかった観光地に、また活気が戻りつつある。やはりボーダーが開かれるとこんなにも違うのかと、本当に身に沁みて感じる日々。人々も、心なしか、オープンマインドになり、明るくなってきたような気がするのは、私だけだろうか。

なんでもない1日。
でも、ボーダーがオープンし

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じぃじがそこにいる。

じぃじがそこにいる。

今回は小娘の世にも奇妙な物語をシェアしたい。

世にはいろんなおじいちゃんがいる。
みなさんのおじいちゃんはどんなおじいちゃんですか?

ちびまる子ちゃんの友蔵さんのようなお茶目なおじいちゃん?耳をすませばの西司郎さんのような温かく包容力のあるおじいさん?それともクリスマスキャロルのスクルージのような無愛想で無口なおじいちゃん?

小娘は物心つく前に、祖父を亡くしている。
だから『おじいちゃん』が

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大家さんと小娘

大家さんと小娘

カラテカの矢部さんが執筆した、「大家さんと僕」を、私はまだ全て読んだことがない。ただ、ネットで第1話を立ち読みをすると、とてもほっこりするエピソードが多くあり、大学時代の生活に戻ったような気分になった。

小娘の過ごした下宿

小娘は留学除いた大学4年間を、下宿で過ごした。大学生協を通した内見で、速攻で入居を決めた。他の下宿よりも圧倒的に雰囲気が良かったからだ。

小娘は留学に行くまでの2年間と、

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弱すぎる三半規管のおかげで死にかけた話

弱すぎる三半規管のおかげで死にかけた話

これは、小娘が大学生時代にアルバイト先で起こった出来事である。

小娘は、大学時代に色んなアルバイトをしてきた。

塾講師

スキーインストラクター

スーパーの試飲試食販売員

交通量調査

クリスマスケーキ製造補助

日本語教師

留学生チューター

教授の論文作成補助

塾講師は最も長く勤め、他は単発で勤めた。
社会経験を積むと言う意味では、本当に多種多様な働き方を見て、とても面白かった。

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スキー場で漫画のようなことが起きた話

スキー場で漫画のようなことが起きた話

今回は小娘が大学の実習の講師側として参加したエピソードについて綴りたい。

実習のお手伝い

小娘は物心がついた頃にはスキーの板を履いて、滑っていたこともあり、中学1年生の時にSAJ1級を取得していた。

そんなこんなで大学の部活もスキー部に所属して活動していた。そのスキー部の先輩で、なんとハンドボール部とスキー部を兼部する先輩がいた。この先輩、もともとアルペンスキーをやっていた事もあり、滑りがと

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普通という概念が外れた4日間

普通という概念が外れた4日間

これは小娘が小学5年生の時に体験したお話だ。

小娘は物心ついた頃から、両親に連れられ、スキーに親しんでいた。
小娘がやっていたのは基礎スキー。

みなさんがよく知っている、
アルペンスキーでもなければ、フリースタイルスキー(モーグル)でもなければ、クロスカントリーでもない。スキージャンプでもない。

『基礎スキー』だ。

え?基礎スキーって何?と思った人もいるだろう。小娘もよくわからない😂。小

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Superstitiousな日本人

Superstitiousな日本人

今回は、日本人である私たちでは気づくことができない日本文化について綴ります。

superstitiousとは

科学的な根拠や理屈よりも運や魔術などを信じること形容してsuperstitiousと言う。和訳すると「迷信を信じる」「縁起を担ぐ」など。

実は日本人はそういう傾向があるのではないかなと前々から思っていた。

小娘がイギリス留学中、授業でプレゼンテーションが定期的に行われるのだが、卒業

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赤の他人に〇〇を晒した話

赤の他人に〇〇を晒した話

以前スキンヘッドの看護師さんについて綴ったが、小娘の入院生活中にあった衝撃的な看護師さんとのエピソードはまだある。

スキンヘッドの看護師さんとのエピソードはこちらからどうぞ。

幸か不幸か、小娘の入院中にお世話をしてくれた看護師さんのうち3人が男性だった。以前綴ったスキンヘッドの看護師さん。これから綴る、見た目チャラ男系看護師さんと研修生看護師さん。今回はこのお二人についてだ。

身体拭き

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優しいんだかドSなんだかわからない看護師さん

優しいんだかドSなんだかわからない看護師さん

以前、小娘が怪我をしてリハビリをしたということをチラッと書いたが、今回はその時の怪我での入院生活中の話を綴りたい。

入院の経緯

大学で所属していたスキー部。東北の学生大会を終え、大好きな先輩2人と北海道の学生大会に参加した。この先輩お二方にはとてもお世話になりました。本当に心から感謝です。ありがとうございます🥺

予選通過を果たして本戦に向けての練習中に、事件は起こった。コブ斜面で転倒。プチ

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はじめての一人旅(復路編)

はじめての一人旅(復路編)

往路があれば復路もある。この復路は往路よりも過酷なものとなった。

往路編はこちらから💁🏻‍♀️

新幹線のホームに祖母と到着した私は、祖母と従姉妹との楽しい日々が終わってしまう実感を大いに受けていた。

そして私が乗り込む新幹線の停車時間は短く、祖母との別れの時間は本当に短いものだった。窓から、祖母の姿をずっと見ていたのを今でも覚えている。

さて、今回もこの旅のキーとなる人物、お隣の席の方

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はじめての一人旅(往路編)

はじめての一人旅(往路編)

「はじめてのおつかい」というテレビ番組を見て、胸が熱くなったりした経験をお持ちの方はたくさんいるのではないか。

小娘のはじめてのおつかいの記憶は皆無なのだが、「はじめての一人旅」の記憶は鮮明に覚えている。きっとこれを番組にしてたら、間違いなく視聴率はそこそこ取れたのではないかと自負している😂

みなさんの一人旅デビューはいつだろうか?
私はあろうことか、約20年前、
デビューをわずか8歳(小学

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『本当に大切なものは目に見えないんだよ』を体現する文化で暮らす

『本当に大切なものは目に見えないんだよ』を体現する文化で暮らす

前回に引き続き、少し思想的な要素が今回も強いです。新卒1年目に大学時代の友人と、あるゲストハウスを訪ねた時の記録。

はじめに

小娘の出身は埼玉県。大学は東北地方の某地方国立大学へ進学した。

小娘の卒業した高校の友達は、常識人でかつ友情に厚い人が多かった。自身も、この環境に居心地の良さを覚え、とても充実した学校生活を送った。本当に友人の存在がありがたかった。

みんな心から応援してくれたのだが

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