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お菓子の裏側

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あらゆるジャンルのフランス菓子を食べて、作って、教えて、取材してかれこれ30年。それでも、まだまだ迷路に舞い込んでは、美味しいお菓子とは何ぞや?を追求する日々。しかし、ある日その… もっと読む
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2020年1月の記事一覧

他国の影響受けて出来上がったフランス料理。歴史は当教室でも繰り返される。それがまた新鮮!簡単レシピもご紹介。

他国の影響受けて出来上がったフランス料理。歴史は当教室でも繰り返される。それがまた新鮮!簡単レシピもご紹介。

掲載レシピは、エッグベネディクトのオランディーズソースの作り方。ローストビーフの焼き方。ヨークシャープディングの作り方。レモンクリームの作り方。

今月のフランスお惣菜コースは、ちょっとシンセンだったかも?素材や料理がフランスっぽくない。でも、考えてみたら、中世までフランスは、自国を代表する料理らしいものはなかった。その後の政略結婚、侵略、人の移動により、他国の料理が伝わり、アレンジ能力のあるフラ

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18世紀の女子会に欠かせなかったお菓子、プティフールとフリアン。

18世紀の女子会に欠かせなかったお菓子、プティフールとフリアン。

そもそも、フランスのお菓子は、16世紀、アンリ2世に嫁いだカトリーヌ・メディシスによって、砂糖やアーモンドを使ったお菓子(代表的なものはマカロン)、アイスクリームなどがフランスの宮廷に登場したことによって発展していきます。マカロンなどはプティ・フールの元祖といっていいでしょう。

(フランス地方には、今でも昔から作られていた素朴なマカロンが残る。これは、ロレーヌ地方、ブーレイのマカロン)

18世

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お菓子の聖人カレンダー!

お菓子の聖人カレンダー!

高幡不動のパティスリー ドゥ
シェフ フジウで、年始めのみ販売されるカレンダー。このカレンダーは、毎日聖人の名前がついているフランスのカレンダーです。
ちなみに、フランス人はここに記された聖人の名前を参考に子供の名前をつけていました。が、今はキラキラネームも!
カレンダーの絵は、お店の包装紙などにイラストを描かれている福永由美子さんが担当。お菓子も美味しそうに可愛く描かれていて、人気のカレンダーで

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実力派シェフ5人のガレット デ ロワの最後の仕上げテクニックについて聞いてみた!

実力派シェフ5人のガレット デ ロワの最後の仕上げテクニックについて聞いてみた!

昨日の、大使館ガレットデロワパーティーには、名だたるシェフが集合。それぞれの秀逸なガレットを持ち込みむ。と、そこで、談笑していた5人のシェフたちに、ガレット作りでガレット作り目指す人が必ず悩む最後のツヤ出しの仕方について聞いてみた。10人10色。皆、それぞれ自分のやり方を持っている。だいたいこの類いの話をしてもらうと、長〜い議論になる人たちだが、そこは、そうならないように、話を戻しつつ細かく聞きだ

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サルタンというイスラム君主の呼び方がついた口金とは?

サルタンというイスラム君主の呼び方がついた口金とは?

ロミアスクッキーを作りました!
完成品は、可愛いくて美味しい❤️

この生地を絞る口金の名前は、サルタン口金といいます。サルタンは、日本語では、スルターンとも言い、イスラム世界における君主の呼び方。

絞った生地の形が、君主がかぶるあの布のターバンに似ているから?
次回のベーシッククラスで作ります。

こちらが、その口金です。

ルリジューズの飾り絞りにも使えます。
#etrepatissec

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フランスの砂糖の袋に記載されていたりんご菓子レシピが教室で人気。簡単レシピ紹介します!まるでお好み焼き。

フランスの砂糖の袋に記載されていたりんご菓子レシピが教室で人気。簡単レシピ紹介します!まるでお好み焼き。

先日のお菓子ベーシッククラスで、予定していなかったおまけで作ったりんご菓子が人気。

お好み焼きのように作ればオッケー。

卵1個をどんぶりかボウルがあれぼボウルに溶いで、砂糖50g混ぜ、粉50gをふるって混ぜる。

バターを大さじ1くらいチンして溶かしてまぜ、あれば、バニラエッセンスも。

ここに、りんご2個分のりんごをいちょう切りにして混ぜ、オーブンに入れても良い器に流して(というか、生地の出

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東方の3博士と3つの献上物。その乳香、没薬とは?

東方の3博士と3つの献上物。その乳香、没薬とは?

ある日、東方の3博士と呼ばれていた3人の賢者が、空に赤い星を見て、どなたかお偉い方がお生まれになったということで、彼らがベツレヘムを目指し、キリストを見つけたので、この日を公現祭とし、ガレット・デ・ロワを食べるようになりました。公現祭とは公にキリストが現れたという意味。クリスマスには、馬小屋でひっそりと生まれていますが、誰もその事実は知らなかったわけですね。そこにこの3人が登場し、キリストの存在が

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今回、パリで購入したもの

今回、パリで購入したもの

これは、絶対やっぱり欲しい!と思ったのが、昨年、友人のフランス人の友人の結婚に贈ったラギオールのプレ ロティ用(ローストビーフもジゴダニョーもいける)のナイフ&フォーク!この美しいフォルムが頭から離れなかったのだ。(他に柄がステンレスのもの、黒いものなどもあったが、やっぱりオーブラック牛の角、これでしょ!)結局自分にも同じものを買う!今年のクリスマスのフランス惣菜クラスは、これでプレカットすること

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人はなぜガレット デ ロワを食べるようになったのか。その歴史。

人はなぜガレット デ ロワを食べるようになったのか。その歴史。

ガレット・デ・ロワとは 1月6日の公現祭(エピファニー)にフランスで食べられるお菓子のことである。その構成は、パイ生地の中にアーモンド風味のクリームが挟んであり、表面の模様は、太陽や麦、葉模様など自然への感謝を表すものが 伝統的。年が明けるといっせいにフランスのお菓子屋さんやパン屋さんで、紙でできた王冠といっしょに売られ、それを買って家族や友人たちが集まり、何人かで切り分けて食べる。最近は、1月

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パティシエ争奪戦が繰り広げられるパリのホテル戦争。ますます充実のアフタヌーンティー。

パティシエ争奪戦が繰り広げられるパリのホテル戦争。ますます充実のアフタヌーンティー。

今、パリはホテル戦争。今年もルーヴルのそばに一軒出来ます。
そんな中、今やサッカー選手並みに人気のパティシエ争奪戦が繰り広げられています!

最近まで、リッツエスコフィエで教えていたトリスタンシェフTristan Rousselotも、シャンゼリゼの五つ星、プランス ド ギャルPrince de Gallesに引き抜かれ、新しい感性と高い技術を披露。

アフタヌーンティーにこれまた、リッツエスコフ

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