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#映画レビュー
令和邦画しぐさとしての最高峰「ゴジラ-1.0」
落日を超え地中深くまで沈降していく昨今の邦画であるが、天下のアカデミー賞まで手にした「ゴジラ-1.0」
「ゴジラ」という邦国が生んだ珍しき哲学的キャラクターを、「シン・ゴジラ」は3.11後の天災とともに生きてきた邦国の歴史とそれに人間は成すすべもない原初的体験を見事に群像劇として書き上げた。
GODZILLAはその誕生の悲劇の責任を当てつけられている当の彼の国により、キングコングと殴り合うMONS
映画『オッペンハイマー』レビュー〜責任という名の虚構に踊らされるプロメテウス
映画「オッペンハイマー」を見た。
クリストファー・ノーランの映画は必ず映画館で見ることにしている。
時の魔術師クリストファー・ノーランは、「インセプション」では断層的な夢の世界の時の魔術を、「ダンケルク」では空間と速度における時の魔術師を、「テネット」では時間さえ逆行させてしまう大魔道士となった。IMAXフィルムを使ってね。ホイテマ。
「オッペンハイマー」は時の魔術師としての新たな秘術を・・・と思
イカゲーム見て楽しんでるやつは人生の傍観者
Netflix史上最大の世界的ヒットドラマ「イカゲーム」
内容は韓国メディアの基本フォーマットである「格差」に、バトルロワイヤルとカイジを煮込んでトッポギを添えたようなドラマである。
正直なところ、韓国の格差社会の闇はドラマや映画からはみ出して嗚咽が聞こえるくらいのリアリティを節々に感じるので、逆になぜ今までこのドラマが誕生しなかったのかということのほうが疑問である。
ストーリーは格差社会の風刺
「マンチェスター・バイ・ザ・シー」感想 愛を求める二人
ネタバレ注意
まずは簡単なあらすじから。
過去の深い罪に苦しむ主人公リー
一見リア充ながらアイデンティティの不在に苦悩する甥のパトリック
そんな二人が共に過ごす時間を描いた映画。
リーはある事件を起こしたことから、それまでのすべてを捨て見知らぬ土地で本質的な意味での自虐的な生活を送っていた。
故郷を捨て、ボストンの住宅街で便利屋として働きながら、酒と喧嘩に溺れ無機質な部屋でただ生きながらえてい