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ゼロからはじめた手書く詩人 #3.5

ゼロからはじめた手書く詩人です。
少し前からジョージア語バスク語での手書きの詩人をはじめています。
その詩の回想回、「.5(ポイント・ファイブ)」です。
ここでは#3を回想します。

デジャブ

灯台 (#3)と言う詩をジョージア語とバスク語で書きました。そのジョージア語の詩の中に、既視感を覚える文字列が!
まずはその文字列(踊る)を見てください。

ジョージア語の文字列

正確を期するなら既視感(デジャブ)ではなく、”現実に似たものを見た事実があり、それを思い出した”。
それが青木繁「海の幸」。見たことない人は、左のリンク先で見て。
でしょ。

この青木の絵やジョージの文字列を視覚的に鑑賞した後、視覚から手に入れた情報を誰かに説明しようとすると、両方とも同じ言葉になります。

  • 人が左を向いて列になって歩いている

  • 人は男たち、裸の男たち

  • 男たちは獲物の大きな魚を持っている

  • 先頭では人よりも大きな魚を背負っている

  • 人も魚も同じ大きさ、まるで天井があるみたい

  • 奥行きを感じない、上下にも制約があり、左右にだけ世界が広がっている

  • 丸みやRのある体や魚、生命感がある

  • 魚は動かないが細胞的には歩いている人と同じ生命感を持っている

  • 人は赤茶色の暖色系、背景は白の寒色系

  • こちらを向いている顔が一つ

最後の項目が極めつけです。そう、海の幸のあの白い顔が、踊るにもある、これ→"ა"。一度見たら忘れない、海の幸のあの顔です。目を閉じたら浮かんでくるあの顔です。今一度、このリンクでご確認

”白い顔=ა”が私に何かを訴えてきます。

  • そんな目で見ないでくれ、仕方なく手伝っているんだ

  • この猟奇的な集団から解放してくれ

  • 後で家に行くよ

  • 裏切り者、お前だけは許さない

  • そちら側から眺めているだけで、分かった気になるなよ

  • お前はいいよな

オリジナル画像を探せ

海の幸踊るの類似の件、どちらかがどちらを参考にしたというより、発想した源が同じとの結論に達した。
ふと、その起源になったオリジナルを見たくなった。で、AIでその画像を現出しようとした。
「二つは似ている、同じ起源、その起源の画像、現代アートの文脈」という風なプロンプトを作って、英語に翻訳して、そして生成@Gemini。

天空の神々

ん? 裸の男たちが歩かずに、民族衣装の男女が天空で歌って踊っている。スケールの大きな動き、浮遊や全能や希望、神話みたい。これは違う。
そう、踊るの単語の意味に引っ張られた。意味ではなく文字列の形状に着目して、AIさん。民族衣装は「ジョージア語の」と説明を付け加えていた影響、半端な付け足しは悪影響。
再挑戦。ところがいくらプロンプトを変えても生成されるのは、踊った人かサメ。文字列の形なんて、誰も気にとめず、AIの学習データにないのだろう。
再々挑戦。言語では文字列の形の面白さを伝えられないので、画像にして添付。

サンタクロースの心臓

サンタクロース? 心臓?
ダンスは終わった。浮遊感は残っている。浮遊感は不正解ではない。海の幸踊るを見直せば、安部の飛ぶ男的な低い飛行が感じられた。元はもっと浮いていたってことか。
魅力的なRはある。物言いたげな顔に相当するような箇所がある。ところが構図が全く違う。並んで歩いていない。宇多田のAutomaticのPVのような天井的なものがない。

オリジナルに構図の類似性があるのだろうか。構図は最も安易な繋がりではなかろうか。きっと海の幸踊るはもっと別の”何か”でこのオリジナルのサンタクロースの心臓に繋がっている。

その肝心の”何か”とは?
全く分からなかった。私はその繋がりを見つけられなかった。

私は詩の手書きに戻ることにします。ではまた次の詩でお会いしましょう。

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