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日本のサポーター論の入口

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サポーターとは誰で何をしている人たちなのか。日本固有の文化とサッカーが融合して生まれたサポーターカルチャーを文章化した。日本のサポーター論の入口を紹介する。
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#スポーツビジネス

FC東京を何と呼ぶか?サポーターキャリアやFC東京サポーターかそれ以外のサポーターで顕著な違い。

FC東京を何と呼ぶか?サポーターキャリアやFC東京サポーターかそれ以外のサポーターで顕著な違い。

FC東京はJリーグクラブでは数少ない「愛称」を命名していないクラブだ。それゆえに、様々な呼ばれ方をしている。FC東京の前身は東京ガスサッカー部。プロ化したときにFC東京と命名したが、その理由は「都民のためのJクラブ」。まだ東京にプロクラブが存在しておらず、東京というシンプルな命名となった。

FCバルセロナを意識していたとも思われる発言が、当時、多く発信された。ご存知の通り、FCバルセロナを「FC

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世界最強アメリカ女子代表を応援していたのは誰か?誰のための代表チームなのか?

世界最強アメリカ女子代表を応援していたのは誰か?誰のための代表チームなのか?

FIFA女子ワールドカップ 2019フランス大会は、優勝候補筆頭のアメリカ女子代表が、圧倒的な力の差を見せつけて優勝した。決勝戦の会場はリヨン。6万人近くの観客を集め満員となった。チケットは発売直後にあっという間に売り切れた。FIFA女子ワールドカップ 2011ドイツ大会では、決勝戦のチケットは準決勝戦の開催途中まで購入できたのだから、この8年間で女子ワールドカップ が、いかに注目を集める大会にな

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浦和と横浜、ゴール裏女子は意識も環境も大違い。浦和のコアサポーターは女性に優しい雰囲気・・・でもないみたいです。

浦和と横浜、ゴール裏女子は意識も環境も大違い。浦和のコアサポーターは女性に優しい雰囲気・・・でもないみたいです。

「ゴール裏女子」と聞いて思い浮かべるのは、どのような姿だろう?私が思い浮かべるのは日テレベレーザのコアサポエリアで、1試合を通して、ずーっと跳ね続けていた女子サポ。私は、その子を「全力さん」ならぬ「全力ちゃん」と呼んでいた。「ゴール裏女子」といっても、各クラブで応援方法、観戦環境、観戦に対する意識がかなり異なるイメージがある。果たして、その実態はどうなのだろう。

対照的なイメージの浦和レッズ女子

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Jリーグのマスコット好きは何に入場券代を支払ったのか?濃密な120分+15分を終えて見えたものは「信用」。

Jリーグのマスコット好きは何に入場券代を支払ったのか?濃密な120分+15分を終えて見えたものは「信用」。

マスコット好きが100名以上も集まると、空気が甘く濃厚になる。2019年2月10日に「宇都宮徹壱WMプレゼンツ 2019 Jリーグマスコットを語り尽くす!」がLOFT9Shibuyaで開催された。あいにくの雪模様の日の開催にもかかわらず、Jリーグクラブのマスコット好きが集まり熱気に包まれたイベントとなった。

私は、幸運にもキックオフトークとして15分の持ち時間を頂き、ささゆかちゃんとともに「マス

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みだりに施設外で気勢を上げ騒音を出すことを日本サッカー協会が禁止。出禁の対象者は日本サッカー協会が特に悪質と認める者。

みだりに施設外で気勢を上げ騒音を出すことを日本サッカー協会が禁止。出禁の対象者は日本サッカー協会が特に悪質と認める者。

日本サッカー協会は実情に合わせてJFA試合管理規定を改正し、2019年2月1日より施行を発表した。「実情に合わせて」というのがポイント。つまり、最近の苦情や新しいトラブルに用いられる道具等を意識して改正されている。ビッグフラッグ、差別行為、飲酒による酩酊、営利目的の撮影等について明確化された。さらに、施設外での行為も新設されたのだ。

施設外での行為が明記された画期的な改正。ここでいう施設とは「試

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J1移籍選手はサポーターに何を語ったのか?サポーターへの「感謝」と「期限付き移籍加入時の不安」がテキストマイニングから判明。

J1移籍選手はサポーターに何を語ったのか?サポーターへの「感謝」と「期限付き移籍加入時の不安」がテキストマイニングから判明。

移籍は選手にとって無情でもあり、ステップアップのチャンスでもある、別れの悲しみもある。移籍は各クラブのウエブサイトで発表され、その多くには選手のコメントが掲載される。コメントによってサポーターは移籍に納得したり反発したり、ときには炎上騒動を起こすこともある。このシーズンオフに移籍した選手はサポーターに何を語ったのだろう。

J1各クラブの移籍選手のコメントをテキストマイニングで分析した。対象となる

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皇后杯の優勝賞金は、なぜ300万円なのか?そして関係者の努力、女子サッカーの待遇改善の先行事例とは?

皇后杯の優勝賞金は、なぜ300万円なのか?そして関係者の努力、女子サッカーの待遇改善の先行事例とは?

2019年の日本のスポーツの開幕は皇后杯 JFA 第40回全日本女子サッカー選手権大会。日テレ・ベレーザが延長戦でINAC神戸レオネッサを4-2で下した。強豪2クラブが死力を尽くして競い合う好ゲームだった。試合後にテレビ中継に映し出された「優勝賞金300万円」の文字。これが話題となった。

男子の天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権大会の賞金は2017年から1.5億円になっている。それまでの1億円

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Jクラブのマスコットはサポーターに何を語りたかったのか?テキストマイニングから判明したマスコットの気持ちと役割。

Jクラブのマスコットはサポーターに何を語りたかったのか?テキストマイニングから判明したマスコットの気持ちと役割。

「選手と監督は来ては去る。だけど、マスコットは移籍しない!」マスコットを愛するサポーターはマスコットと永遠の愛、そして信頼感で永遠に結ばれている。とはいえ、マスコットは言葉を発しない。果たして、マスコットはサポーターに何を語りたいのか?それを知りたい・・・。唯一の手がかりはツイッターアカウントにあった。マスコットが唯一、サポーターに具体的な発信をする手段だ。そこで、神奈川県内のJ1の3クラブのマス

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