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日本のサポーター論の入口

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サポーターとは誰で何をしている人たちなのか。日本固有の文化とサッカーが融合して生まれたサポーターカルチャーを文章化した。日本のサポーター論の入口を紹介する。
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#Jリーグ

なぜ、ゴール裏では「見えない・立たない論争」が絶えないのか

なぜ、ゴール裏では「見えない・立たない論争」が絶えないのか

海外から有名チームを招聘する夏。例年の通りゴール裏では「見えない・立たない論争」が繰り広げられました。「見えない・立たない論争」は、座って試合を見たい人は目の前に立つ人がいて「見えない」、立って応援したい人は周囲に応援パフォーマンスに参加しない人がいて「立たない」と、双方ともにストレスをためる状況から生まれています。

「見えない・立たない論争」は終わることなき無限ループ

「立つべきか座るべきか

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命名「リモーター」から感じる新しい価値を誰が創ろうとしているのか?

命名「リモーター」から感じる新しい価値を誰が創ろうとしているのか?

皆さんは川淵三郎さんにどのようなイメージをお持ちですか?・・・先駆者?老害?政治的?元日本代表?キャプテン?元日本サッカー協会会長?日本のスポーツに革命を起こした人?独裁者?サッカーだけでなくバスケットボールもプロ化した人?私は3度ほど川淵三郎さんとお話ししたことがあります。日本サッカー協会会長の時です。といっても、こちらは当時、サッカー界でもミジンコくらいの存在であったので、川淵三郎さんからは「

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「無観客での試合」どうやって応援するか!?Jリーグ新型コロナウイルス感染症対応ガイドラインから読み取るサポーターの応援方法

「無観客での試合」どうやって応援するか!?Jリーグ新型コロナウイルス感染症対応ガイドラインから読み取るサポーターの応援方法

2020年5月14日にJリーグは「Jリーグ新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン」を発表しました。私は、電子書籍「with コロナ COVID―19とコアサポーター 5つの視点で探すJリーグの明日」で、5月末までに発表された各種情報から「無観客での試合」「制限付きの試合」がどのように行われるかの展望と対策を書かせていただきましたが、どうやらJリーグは、さらに厳しい基準を示したようです。

ネット

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コールリーダー5人はwithコロナ時代の応援をどう考えているのか?「『クラブとサポーターのチーム力』が試される」とは!?

コールリーダー5人はwithコロナ時代の応援をどう考えているのか?「『クラブとサポーターのチーム力』が試される」とは!?

COVIDー19(新型コロナウイルス)により、Jリーグの応援やサポーターのあり方は、どのような影響を受けるのでしょうか。

もしかするとサポーターの中心人物が変わってくるかもしれませんね。今までの、現場で決めて動くやり方のときは声がデカくて現場のリーダーシップがある奴が中心でうまく回っていたのですが、こういう状況ですと、事前に決めて事前に準備をしておく必要が出る。どちらかというと『勢いでやる人

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1993年6月の「2-0は危険なスコア」。あの伝説のルーツを探る。

1993年6月の「2-0は危険なスコア」。あの伝説のルーツを探る。

日本政府は2020年5月14日に、新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言を、東京都や大阪府などを除く多くの地域で解除した。5月14日は1993年にJリーグが開幕した5月15日の1日前。2020年5月15日にはJリーグ公式YouTubeチャンネルでネットイベント「みんなで93年Jリーグ開幕戦を観戦!Stay Home, 原さんと一緒に #おうちでJリーグ 」が開催された。多くのサッカーファンが観戦防止の

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「アウェイ飯の思い出」で知った遠征の素晴らしさ

「アウェイ飯の思い出」で知った遠征の素晴らしさ

サポーターは応援活動を続ける中でたくさんの経験をする。スタジアムは社会の縮図で、人生経験を短期間に圧縮して出来てしまうような濃厚空間だ。そんなサポーターの経験の中でも、特に、アウェイ遠征は人生を豊かで楽しいものにしてくれる。アウェイ遠征は旅。旅といえば食の楽しみ・ご当地グルメだ。でも美味しい、楽しいだけじゃない。

実を食べるとき、その木を植えた人を思う。
「実を食べるとき、その木を植えた人を思う

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with コロナ時代に「サポーターのNew Normal」。私はいつ、どのようにスタジアムでの「日常」を取り戻せるのだろう。

with コロナ時代に「サポーターのNew Normal」。私はいつ、どのようにスタジアムでの「日常」を取り戻せるのだろう。

Jリーグは4月23日に日本野球機構(NPB)との第6回「新型コロナウイルス対策連絡会議」を開催した。リーグ戦の再開時期などについての具体的な議論はなされなかったとのことで、いまだに再開の見通しは立っていない。

私はいつになったらスタジアムへ戻れるのだろう。サポーターは不安を募らせながら家にいる。多くのサポーターは、私たちの「日常」を過ごしたもう一つの家(ホーム)、スタジアムへ戻れることを強く願っ

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多くのサポーターはJリーグの早期再開を「希望」。しかし、同時に「現実」の難しさも認識していることがわかった523人の調査結果。

多くのサポーターはJリーグの早期再開を「希望」。しかし、同時に「現実」の難しさも認識していることがわかった523人の調査結果。

あなたはJリーグ再開をどのように希望しますか?「過半数が早期の再開を希望している。」と聞けば「あぁやっぱりそうか。」と感じるだろう。ただ、もう少しばかりサポーターの気持ちを理解してほしい。現実は、そう簡単ではないことを、多くのサポーターは感じているのだ。

調査結果の詳細(回答者数や属性等)はこちらでご覧ください。

52%がJリーグの早期の再開を「希望」している。過半数が6・7月の再開を希望して

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サポーターを長く続けられるのはなぜか?「魅力は水面下にある」サポーター氷山理論で考える。

サポーターを長く続けられるのはなぜか?「魅力は水面下にある」サポーター氷山理論で考える。

サポーターには「ゴール裏3年周期説」という定説がある。ゴール裏のメンバーは3年間で入れ替わるというものだ。アツく短期間で燃え尽きることがサポーターの華なのか? 果たしてそれは幸せなことなのか?一方で、この道二十年、三十年というベテランサポーターも多数存在する。なぜ3年間でスタジアムを去るサポーターがいるのか?なぜ、長く続けられるサポーターがいるのか?その分かれ目は!?

「ゴール裏3年周期説」をサ

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Jリーグサポーターは、長引く新型コロナウイルスとの戦いに勝てるはずだと考える11の理由。

Jリーグサポーターは、長引く新型コロナウイルスとの戦いに勝てるはずだと考える11の理由。

新型コロナウイルスの感染拡大、終わりの見えない自粛に不安となり、強いストレスを感じて、多くの人が「コロナ疲れ」を起こしてしまう恐れがある。今は、外出を控え、人との距離を保って感染拡大を減らしていくより他ない。ただ、この戦いは長く苦しい。

多くのJリーグサポーターは難局を乗り切れるはずだ。そう考える11個の理由が見つかった。この戦いにきっと勝てる。いつの日か、Jリーグが再開されたとき、笑顔でみんな

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あなたのホームスタジアムに早く戻るために

あなたのホームスタジアムに早く戻るために

「個々の選手が、行動管理が非常に甘い、もしくはセルフマネジメントができていないという状況ではなく、最新のプロトコル管理をしながら、それでいても発症してしまう、感染してしまうという新型コロナウイルス感染症の恐ろしさを、改めて実感しているところでございます。」

第4回臨時実行委員会後メディアブリーフィングで村井チェアマンは上記のような発言をした。Jリーグを再開するのには、あまりに過酷。困難な状況とな

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日野自動車の応援が“ヤバい”ロングセラーCMソングの底知れぬポテンシャル。ちゃんとしたチャントの話

日野自動車の応援が“ヤバい”ロングセラーCMソングの底知れぬポテンシャル。ちゃんとしたチャントの話

脳内でループする中毒性の高いチャント(応援歌)は「単旋聖歌(plain chant)」がポイント!という話を2019年に書かせていただき話題になりました。複雑化するJリーグサポーターのチャントの傾向に、ブルーノメンデスのチャントは一石を投じる大事件でした。

さて、また気になる話題が浮上してきました。

誰もが知っているトントントントン日野の2トン!ラグビーワールドカップで注目の集まるトップリーグ

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アンケート調査で判明・Jリーグマスコット総選挙で上位に入賞することはマスコットにとって名誉!その選挙活動は・・・?

アンケート調査で判明・Jリーグマスコット総選挙で上位に入賞することはマスコットにとって名誉!その選挙活動は・・・?

2020年のJリーグ開幕が迫ってきました。私が、渋谷で「宇都宮徹壱WMプレゼンツ 2019 Jリーグマスコットを語り尽くす!」に登壇してから、もう一年です。あのイベントで、マスコットを愛するサポーターの熱気を本気で初めて知りました。良い経験でした。

さて、Jリーグ開幕に合わせて開催される「Jリーグマスコット総選挙」は、今年も大いに盛り上がっています。いや、さらに加熱しているかもしれません。ささゆ

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