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防災・減災

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#避難所

関東大震災から百年 神社・宗教と自然災害

関東大震災から百年 神社・宗教と自然災害

稲場「今、自衛隊は、被災地に野外風呂を設置しますが、関東大震災のときは神社の敷地内にバラックや入浴施設などを建てちゃったわけでせう。やはりかういふ歴史を、もう一度いま百年といふ節目の時に振り返る必要があります。百年前にかういふことができてゐて、今の日本はどうですかと。一部の人だけではなくて国民全体がさういふ認識を持って、災害復興時には国が予算をつけて、地域コミュニティの安全・安心のために取り組む気

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宗教施設が自治体と災害協定を結ぶ際の留意

宗教施設が自治体と災害協定を結ぶ際の留意

遺体の一時安置所における枕経等の読経 愛知県岡崎市が市仏教会と「災害時における被災者支援活動の協力に関する協定」を締結しています。災害時に必要が生じたときに、岡崎市が市仏教会に要請する協力事項のひとつに「遺体の一時安置所における枕経等の読経」があります。驚かれる人も多いのではないでしょうか。
 協力要請の内容の第一は「被災者及び帰宅困難者を一時的に受け入れることを目的とした、災害時協力避難場所とし

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市民が助かる減災

市民が助かる減災

 今年は、市民が助かる減災のために、行政に加えて社会福祉協議会、自治会などの地縁団体、地域資源としての宗教施設、企業、学校、防災士、宗教者など多様な方々と連携して、未来共生災害救援マップ(災救マップ)の社会実装をより一層進めます。多様性によるイノベーションです。
 未来の共生は、地域住民が主体で、地域住民のためのもので、行政の仕事の効率化、合理化のためではありません。避難所を開設運営し、時々刻々と

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島根県における宗教施設の災害時協力

島根県における宗教施設の災害時協力

 2021年12月9日、島根県安来市と安来市仏教会が「災害時等における一時退避施設としての使用に関する協定書」を締結しました。

 今回の協定では、安来市仏教会に加盟する36か所の寺を一時退避施設として1週間程度の利用(たとえば、本堂、トイレ、駐車場など利用)を想定しています。

 以下のように全国でも珍しいとの報道がありますが、寺院および神社など宗教施設と行政の災害時協力の輪がひろがっています。

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宗教vs(?)防災×自治体×科学技術~新たな災害時協力の提案~

宗教vs(?)防災×自治体×科学技術~新たな災害時協力の提案~

9月27日(月)20時から、「オンライン市役所防災対策課」のzoomオンラインで話します。

タイトル
「宗教vs(?)防災×自治体×科学技術〜新たな災害時協力の提案〜」

参加無料ですが、以下で申し込みが必要です。
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地域防災だよりNo.1793(拡散希望)
○毎週月曜日20時からは「防災関係人口」全員集合、オンライン市役所

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帰宅困難者施設の確保

帰宅困難者施設の確保

 大阪市の帰宅困難者対策が後手に回っている。行き場のない人を広く受け入れる一時滞在施設は市内に確保されていない。

大都市を襲った3年前の大阪北部地震では、交通機関が乱れ帰宅できない人が街にあふれた。こうした教訓から、各自治体は帰宅困難者で行き場のない人が一時的に滞在できる施設の確保に力を入れている。だがその「成果」は都市間で差があるようだ。(朝日新聞、2021年6月18日)

 東日本大震災では

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東日本大震災と宗教者の災害支援のその後~連携により社会的力に~

東日本大震災と宗教者の災害支援のその後~連携により社会的力に~

 東日本大震災、3.11から10年。節目としてメディアは特集を組んでいる。今もなお時が止まったままの地域がある。あの日のこと、その前日までのことを心に抱き続けている人がいる。震災を風化させてはならないという思いがある一方で、被災された方々の中には区切りをつけたいという人もいる。「節目などと被災者以外の人が勝手に言っている」、「そもそも被災者や被災地という言葉が失礼だ」といった言説は、当事者との関わ

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『宗教者の災害支援』

『宗教者の災害支援』

 『宗教者の災害支援』をアマゾンkindle版で刊行しました。収益は災害支援に活用させて頂きます。支援の連携のために、よろしくお願いいたします。(「読み放題」でも読めます。シェアもよろしくお願いいたします)

アマゾンのレビュー

宗教者の社会的使命を考える人にとってわかりやすい書でありながら、「問題解決型」「寄り添い型」支援のアプローチの底流にある著者の“温かい心”が伝わってくる。

アマゾンの

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富山市の6寺院が本堂を避難所に

富山市の6寺院が本堂を避難所に

 各地で宗教施設の災害時協力の輪が広がっています。先週は、富山市の6寺院がこの輪に加わりました。

 富山市の『災害時等協力事業所』に新たに6つの寺院(すべて浄土真宗本願寺派)が登録されました。今回の富山市の取り組みでは、「地震などの災害が起きた際、地域の自治振興会や町内会などからの要請を受けて原則1日から3日間程度、本堂を避難所として開放し、避難してきた地域の住民を受け入れる」(NHK2020年

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避難所確保は市町村の責任。コロナ禍にあって、あなたの住む地域は大丈夫ですか?

避難所確保は市町村の責任。コロナ禍にあって、あなたの住む地域は大丈夫ですか?

 「内閣府は23日、今月上旬に台風10号が近づいた九州・山口の8県で、開設された避難所計5132カ所のうち、383カ所で収容人数を超える避難者が集まっていたと発表した」(朝日新聞:2020年9月23日)

 山陽新聞(2020年7月5日)によると、
「新型コロナウイルスの収束が見通せない中、災害時の避難所での感染拡大を防ぐため、新たな避難所を確保済みか確保を予定している自治体は、岡山県内全27市町

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指定避難所27%が被災の恐れ。複合災害への備え~宗教施設と連携、分散避難を

指定避難所27%が被災の恐れ。複合災害への備え~宗教施設と連携、分散避難を

 令和2年7月豪雨災害発生から1か月になります。猛暑の中、限られた人手で泥だしなどの復旧作業が進められています。このような大変な状況が続く中に、もう勘弁して欲しいという方が多いでしょうが、昨年の台風被害を思い出し、台風への備え、そして地震への備えも進める必要があります。

 そのような中、ショッキングな数字が出ました。日経新聞の調べによると、全国にある指定避難所のうち27%が浸水や土砂崩れの危険の

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「災救マップの活用方法」(2022年10月31日更新)

「災救マップの活用方法」(2022年10月31日更新)

 未来共生災害救援マップ(略称:災救マップ)は、学校や公民館などの指定避難所・指定緊急避難場所、および寺社などの宗教施設をあわせて約30万件の施設情報を集約した日本最大級の災害救援・防災マップです。スマホアプリのインストール不要、広告も出ません。一般ユーザは登録も不要。パソコン、タブレット端末、iPhoneおよびandroidのスマートフォンのブラウザーでご利用頂けます。災害時の施設混雑状況、イン

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