マガジンのカバー画像

コラム、日記、エッセイ倉庫

175
気紛れでエッセイやコラム~日記を綴ります。概ねベースは有料記事ですが、読者に損はさせません。その心意気で綴っています。/ ほぼ実体験から着想を得て執筆している為、書かれてある内容…
運営しているクリエイター

#手記

そして間もなく一週間が過ぎる‥

そして間もなく一週間が過ぎる‥

高音高湿度の日々は粛々と過ぎて、私の住む東京は間もなく第四回目の緊急事態宣言下に突入します。
街は常に、視えない何かに急かされるように慌ただしく、そして賑やかさを通り越してノイズにまみれているようにも感じます。

幸いなのかそうでもないのか、この二週間近く私は軽い中耳炎を患っており、その影響で片方の聴力が若干鈍っています。にも関わらず大地のノイズは雨音よりも激しく私に覆いかぶさり、日々の後半は決ま

もっとみる
隠れていた理由

隠れていた理由

ただただ濃厚な二日間だった。ずっと雲だと思って見上げていた空の隙間から急に光が射して来たような、そんな瞬間を幾つも織り上げて行くと、そこに私の魂の変遷の輪郭がはっきりと視えて来た。
そんな二日間だった。

異次元『Eden』への往復の際にいつもすれ違い、何となく手を振って挨拶を交わしていたある人物がとても霊的な存在だと知った時、寒気と同時に歓びを全身が覆って行った。
知らず知らずのうちに私は、その

もっとみる
Asfalt Tango

Asfalt Tango

小学生の頃、私の視界に映り込む空は全て緑色だった(noteの過去ログのどこかにこの話、少しだけ綴ったことがあったかもしれない)。だから「青空」の「青」も絵の具の青もどこか、濃いターコイズブルーのかなり黄色みが強い色彩に視えており、「青」とは何かを知らずに10代から20代を跨いで行く。

朱赤をただの「赤」と表現したりワインレッドも「赤」にカテゴライズされるように、「青」とは緑がかったものも藍色に近

もっとみる
舞い、それは祈りだった

舞い、それは祈りだった

時折遠い遠い、本当に遥か彼方の魂の記憶が突如フラッシュバックする瞬間がある。
普段は心の奥底に眠らせているその頃の出来事、悲しみや喜び、不毛や不条理そして束の間の恋、出会いや別れ等‥、それは色褪せない日記のように今も当時のまま魂の真ん中に保管されている。

もっとみる
本当は耐えている

本当は耐えている

*・゚゚・*:.。..。.:*・゚☆・*:.。. .。.:*・゚゚・*☆*・゚゚・*:.。..。.:*・゚☆・*:.。. .。.:*・゚゚・*

もっとみる
ひこうき雲が消えるまで

ひこうき雲が消えるまで

九月に入ると夕暮れはあっと言う間に閉じて行く。穏やかに見える地球が、実は物凄い速度で自転していることの証明のように、太陽が沈んでからの一刻一刻が音速で過ぎて行く。

歌うように自転車を漕いで向かう先が街のスーパーマーケットであっても、或いは公民館とか静かな公園や銀行跡地であったとしても、すべては夢のように進むその時々のシーン。
今日この瞬間まで、無事に生きて来れて好かったと心から思う。

もっとみる
Prayer to tomorrow(明日への祈り)

Prayer to tomorrow(明日への祈り)

Yesterday (22. August 2016), an intense typhoon passed Kanto region. Atmospheric pressure was heavy, so I felt I seemed to be crushed by the sky.

However, quiet evening came, and the typhoon complete

もっとみる
駆け抜けた頃

駆け抜けた頃

伴奏と言う仕事を始めたのがいつだったか‥なんて、もう憶えていない。気付いた時には、人の後でピアノを弾いていたのだから。

私が「歌う人の後ろ」に安住を求めたことには理由があり、そこに‥さえ隠れていれば何をやってもそこそこ注目を浴びることが出来るから。それだけではなく、見られて欲しくないものはそこに居る限り見られることはないので私は「人の後ろ」に生きる道を模索し、そこから世界に向けて私の想いを大声で

もっとみる
祈りに勝る祈り

祈りに勝る祈り

もしも私が生まれ付いての障害もなく、普通の家庭に生まれ、普通の子供のように愛され、学校でいじめに遭うこともなく多くの友に恵まれ、・・そんな中ですくすくと育っていたらおそらく別世界の森の聖霊と出会うこともなかったし、ディディエ・メラと言う名をメキシコ横断の途中で老いたジプシーに授かることもなかっただろう。
何より夫と出会うこともきっとなかっただろうし、きっと今頃は比較的平凡な家庭で孫たちや小動物に囲

もっとみる