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【随筆】「お祭り」で「踊る」かどうか悩んだ話

●はじめに

何処でというわけでもないのですが、私も「踊りに参加」しているのかもしれないと思い、つらつらと述べさせて頂きたく存じます。

●「お祭り」があったことを知る

数日前のことらしいのですが、ある界隈で「お祭り」があったらしく、そこで懇意にさせて頂いている方から、そのことについて教えてもらいました。

私としては今までなんの疑問にも思わず行っていたことが「自分にとって不利益を被ること」だったらしく、そのような事実が実際にあったのかどうか調べてみました。

教えてくれた方は善意で情報を提供してくださったので疑う事自体失礼にあたるのかもしれませんが、それでも自らの目で確認する必要があると思ったのでした。

●「何個までならいいのか」

「お祭り」の会場とその周辺を検分してみたところ、祭りの参加者は「踊っている」状態でした。

例えば会場でもらえるお茶菓子は「2つまで」と話される方もいれば「3つまで」と主張する方もいらっしゃいました。

こういう時は「お祭り」の事務局に直接問い合わせたらいいのかもしれませんが、どこにいるのかもわかりません。

とりあえず2つ頂くことに致しました。

●我が常識を疑う

私が「今までなんの疑問にも思わず行っていたこと」につきましては、どうやらあちこちにしつこく「自宅や職場の住所を伝える」ような行為がよろしくないらしいのです。

とはいえ、一度か二度つぶやく程度なら問題ないようにも思えました。

ですが、「二度はいいけど三度は注意される」というような明確なものはなく、もしかしたら一度であっても怒られるような空気がそこには漂っていました。

●「過ぎたるは猶及ばざるが如し」か

そうかと思えば、「こっちの屋台に面白いものがあるよ」だとか「あっちに行くと綺麗な絵が鑑賞できる」とか「そっちでいい話が聞けて勉強になった」というような事でさえも、教えようとすると良くないという噂まで耳にしました。

いいものを他の方々におすすめする事の何がいけないのか私にはわかりません。
きっと「程度の問題」なんだと思います。

●祭囃子に誘われて

踊りに参加されている方々は「この振り付けが正しい」と教えてくれる方もいれば「振り付けなんて気にしないで楽しめばいいんだ」という方もいらっしゃいました。

私はどう踊ればいいのか、どうたのしめばいいのかわからず、とりあえず脇で踊りを眺めていようと思ったのでした。

にもかかわらず気づいてみれば、つい祭囃子に誘われて小躍りしている私。
どうやら祭りの会場に足を運ぶと「踊らずにはいられない」気質だったようです。

●「世の中に流されない」のではなかったのか?

そもそも祭りに参加することもなければ、いつも通りに過ごすこともできたと思います。

そのうち祭りも終わり「いつもの日常」に戻るかもしれません。
いやそれ以前に「祭り」などなかったのかもしれないですね。

ここで、とある短歌を思い出しました。

「世の中を 狂言綺語と 見る時は 善し悪しともに なぐさみになる」

PHP研究所 『[新訳]一日一言 「武士道」を貫いて生きるための366の格言集』
著者:新渡戸稲造 訳者:岬 龍一郎 より一部引用

新渡戸先生も述べていらっしゃる通り「世の中に流されない」ようにと思ってはいたものの、果たして今の私は「流されていない」のだろうか、自らを振り返るのでした。

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