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他の人の記事【おもろかった】

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文字どおり他人の記事でおもろかったな…という記事を集めてここに置いときます。
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#推薦図書

中田達也『英単語学習の科学』とてもためになった

中田達也『英単語学習の科学』とてもためになった

これはとても良い本である。

それもそのはず。

TESOL保持者で、日本最強英会話ジムとの呼び声高い「らいおんとひよこ」代表のサラさんが強くおすすめしているからである。

買わないわけにはいかないよね。

本書には知っていたことも書いてあったし、知らないことも書いてあった。

知らなかったことのうちのいくつかは、けっこう衝撃的な内容だったり、言われてみればそうかもという内容だった。

しかしまず

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千葉雅也・読書猿他『ライティングの哲学』なかなか良かったです

千葉雅也・読書猿他『ライティングの哲学』なかなか良かったです

英語で書く練習をしていると、上手な文章とはいかなる事態であるかなんてことをときどき考えてしまう。また最近、日本語も上手に書けたらいいのになと思わされる機会があった。

以前に友人に西田幾多郎の随筆集を勧められて読んだことがある。

西田は日本を代表する哲学者であるから文章がとてもきれいだ。しかも随筆なので、哲学書と違って私でも読める(正しく読めてるかは知らないが)。

感情の襞まで、冗長になること

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阿川尚之『憲法で読むアメリカ史』読了

阿川尚之『憲法で読むアメリカ史』読了

憲法シリーズである。

公衆衛生と個人の自由は鋭く対立する。それは個人の自由を保証する憲法との対立でもある。

そして自由といえばアメリカである。だから公衆衛生を学ぶためにはアメリカの憲法を知ることが重要であると思われ、本書を購入した。

まず1787年のフィラデルフィアでの憲法制定会議から始まる。以前の連合規約のなにが不都合で、新たな憲法が必要とされたかなど基本的なことから解説してくれるのがあり

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『英語のハノン』やってます

『英語のハノン』やってます

昨日はガンバ大阪は、長谷川健太監督(2015年にガンバが三冠達成したときの監督だ)率いるFC東京と対戦した。キックオフ早々に先制され、そのまま0-1で終了。はあ、ほんま点が排卵。

そしてこの週末は阪神タイガースの試合はないので、家に引きこもって諸々の作業をしていたのである。しかし根を詰めて作業をしていると脳がグシャグシャになるので息抜きが必要になるのだ。

こうしてnoteを書くことも息抜きだが

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『永寿総合病院看護部が書いた 新型コロナウイルス感染症アウトブレイクの記録』読んだ

『永寿総合病院看護部が書いた 新型コロナウイルス感染症アウトブレイクの記録』読んだ

読みました。

これはダイヤモンド・プリンセス号とは違う意味で地獄だったと思われる。

永寿総合病院は、東京都台東区、墨田区をカバーする、呼吸器疾患に強い総合病院らしい。

昨年3月初めにどうもまずいことになっているらしいと噂になっていたが、そうこうしているうちに新型コロナウイルスの大規模クラスタが発生したということで連日ニュースになってしまっていた。

現在と違って、情報も準備も不十分なまま、こ

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『時間術大全』まあまあおもろかった

『時間術大全』まあまあおもろかった

久しぶりに意識高いシリーズいってみよう。

この記事を書いてたころにアマゾンのカートに入れてた本である。

けっこう面白かった。ちなみにAmazonではなく、ポイント50%還元につられてDMMブックスで買ってしまったのである。

著者らはGoogleとかYoutubeとかのエンジニアで、SNSとかそういうもの(著者らは無限の泉と呼んでいる)のやばさを痛いほどわかっている人たちである。彼らはいかに我

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アルクの『翻訳スキルハンドブック』極めて有用である

アルクの『翻訳スキルハンドブック』極めて有用である

先日なんとなくAmazonみてたら前から気になってた『翻訳スキルハンドブック~英日翻訳を中心に』がKindle Unlimitedに入ってたので、早速ダウンロードして読み始めたのである。

本当にアルクはいろんな本だしてるね。

ハンドブックと名乗るだけあって、薄くはないがコンパクトにまとまっている。内容は原文の読み方、リサーチの仕方から、英日翻訳のためのテクニック集、校正スキル、納品の際の注意事

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『世界を敵に回しても、命のために闘う ダイヤモンド・プリンセス号の真実』よかったよー

『世界を敵に回しても、命のために闘う ダイヤモンド・プリンセス号の真実』よかったよー

帯の煽り文句がすげーと一部界隈で話題の『世界を敵に回しても、命のために闘う ダイヤモンド・プリンセス号の真実』読んだ。

なんせ「告発動画にはなかった感動の物語」である。

著者の瀧野隆浩氏は毎日新聞の記者で自衛隊関連のルポをたくさん書いておられるようだ。

いつかこういうのも読んでみたいね。

ダイアモンドプリンセス号(DP号)においても自衛隊や自衛隊中央病院が多大なる貢献をしたので瀧野氏の出番

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緒方貞子『私の仕事 国連難民高等弁務官の10年と平和の構築』読了

緒方貞子『私の仕事 国連難民高等弁務官の10年と平和の構築』読了

昨日に続いて国連英検のお勉強シリーズだ。

今日は10年間国連難民高等弁務官(UNHCR)を10年にわたり勤めた故緒方貞子氏の日記兼回顧録兼講演録だ。

緒方氏は外相、首相をつとめた曽祖父犬養毅を筆頭に外交官一家に生まれた。幼少時から海外生活を送っておられて語学が堪能だったようだ。ちなみに岳父は朝日新聞の主筆であった緒方竹虎である。まあこれくらいのバックグラウンドがないと欧米の政治のインナーサーク

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『最新 世界紛争地図 66の地図で見る世界の紛争』勉強になった

『最新 世界紛争地図 66の地図で見る世界の紛争』勉強になった

国連英検のお勉強シリーズだ。国連はさまざまな紛争地域で活躍しているので地図でその背景を学ぼうと思ったのである。

ほぼ全世界の紛争地域を網羅しており、それぞれに簡単な歴史、現在の危機、今後の展望についての記述が地図とともに付されている。

歴史は学校であまり習わないものが多くて知識が増える。歴史の教科書で大きく扱われる地域はすでに主権国家体制を確立しているため、紛争はおこりにくいからだ。したがって

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『ゲンロン戦記』やっと読んだ

『ゲンロン戦記』やっと読んだ

東浩紀氏の『ゲンロン戦記』ようやく読んだ。良い本でした。

昨年末くらいにニー仏さんが面白かったよーっておっしゃっていたのでずっと読まなきゃと思っていたのだ。

しかしいろいろやることがあって伸び伸びになっていた。

そうこうしているうちにDMM英会話でたまったDMMポイントがもうすぐ一部有効期限になりそうだったので、DMMの電子書籍を初めて利用して本書を購入したというわけである。
DMMポイント

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『アメリカ医療制度の政治史―20世紀の経験とオバマケア―』読んだ

ちょうど1年前だったか、アメリカのような医療保険の貧弱な国でコロナが蔓延したら大変なことになるのではないかと同僚と話をしていた。そして実際そうなった。

それではどうしてアメリカの医療保険はそんなに脆弱なのか?

というわけでこの本を読んだ。

アメリカ建国の歴史から解説されているけど、焦点は主に20世紀とオバマケアである。政治的な背景や攻防について適度に細かく記述してあり、読み応えがあった。現代

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『幸福な監視国家・中国』読了

『幸福な監視国家・中国』読了

読み終わりました。

こちらの読書会で紹介されていた一冊で気になったので読んだのだ。

この記事を書いた時点で、Kindle Unlimitedに入っていたので即座にライブラリに投入したのだが、いま確認したところ外されている。ラッキーだぜ。

著者の梶谷懐氏は現代中国に詳しい学者さんで、梶ピエールというブログを以前から運営されている。普通におもしろいので昔からたまに参照していた。

もうひとりの著

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安西徹雄『英文翻訳術』

安西徹雄『英文翻訳術』

読みかけて放置していた安西徹雄先生の『英文翻訳術』やっと読んだ。著者は10年以上前に亡くなっているのだが、いまだに取り上げられることの多い名著である。

昨日とりあげた鈴木健士先生の翻訳書に触発されたというわけではないけど、わかりやすく訳すとはどういうことか急に気になったのである。

そして内容だけど、大原則は思考の流れに沿って前から後ろに訳すこと。これが難しくなるのは、日本語にはない関係代名詞で

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