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新しい金融の話💛

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「新しい金融」に関連する記事をPickUpし、専門用語をなるべく使わずに解説します。「この新しい金融は自分の生活や仕事に使えそう!」と少しでも思ってもらえるネタ提供を目指します。… もっと読む
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記事一覧

#16 天才数学者集団のヘッジファンド

#16 天才数学者集団のヘッジファンド

今回のPickUpは、ツーシグマというヘッジファンドの公募投資信託が販売開始したという記事。

ツーシグマとは、世界でもピカイチの運用成果を出すヘッジファンドで、これまで一口1億円単位でしか購入できないような富裕層限定のファンドでした。今回ヘッジファンドに、個人も相乗りできるようになったのです。

富裕層にしか売れない理由

富裕層に好まれるヘッジファンドとは、金融工学を駆使して「リスクを抑えなが

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#15 Twitter銀行の可能性

#15 Twitter銀行の可能性

今回のPickUpは、Twitterが仮想通貨による決済機能を導入したという記事。

同社は昨年には米国での送金事業の許認可を取得する等、イーロンマスクの号令の下で決済機能を強化しています。

また、独自通貨の開発を継続しているという噂もあり、Twitter内で少額の資金のやり取りが簡単にできるようになる未来は、そう遠くないように思います。

金融機関は少額決済に後ろ向き

従来、人から人にお金を

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#14 上場サッカークラブのSTO活用

#14 上場サッカークラブのSTO活用

今回のPickUpは、ドイツのプロサッカーチーム・ドルトムントが仮想通貨企業・コインベース社と提携を本格化するという記事。

記事では背景が見えにくいが、おそらくコインベースが単純にスポンサーになったわけではなく、ドルトムント独自の仮想通貨発行なども視野に入れて、様々な新しい資金調達手段を探っているのではないかと推測しています。

ドルトムントは上場会社

世界の名だたるチームが自社の仮想通貨を発

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#13 売れないNFT

#13 売れないNFT

今回のPickUpは、CHIMNEY TOWN社が発行する農家を応援するNFTについて触れた記事。

CHIMNEY TOWN社では上記の取り組みだけでなく、こどもたちに絵本を贈るプロジェクトでもコイン型のNFTを発行しています。

投資・投機が多いNFT

世界中のNFT投資家のほとんどは、その値上がり益を期待しています。そうである以上は、値下がりした場合、投資家はそのNFTを発行したクリエイタ

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#12 DAOは新・株式会社へ一歩前進

#12 DAOは新・株式会社へ一歩前進

今回のPickUpは、DAOの法人格検討について触れた記事。

DAOとは、こちらのYouTubeが分かりやすいのでリンクを貼り付けておきます。

DAOの定義は曖昧

DAOとは、色々な定義づけがあるものの「ブロックチェーン上で世界中の人々が協力して運営する組織」と思っていて差支えないでしょう。

現代社会において最も活用される組織運営の方法が「株式会社」です。株式会社は、組織を作ってビジネスを

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#11  NFTは海外富裕層とのつながりに

#11 NFTは海外富裕層とのつながりに

今回のPickUpは、焼酎目メーカーによるNFT(樽オーナー権)の発行について触れた記事。

同じように、ラム酒のNFTを発行する焼酎メーカーのニュースも出ててきており、焼酎業界においてNFTはちょっとしたブームになりつつあります。

日本の酒としての焼酎

海外から見ると、日本の酒といえば「日本酒」であり「SAKE」であると考えるのが一般的でしょう。ジャパニーズウィスキー人気もあり、輸出額で見る

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#10 エンタメ専門家×投資銀行の破壊力

#10 エンタメ専門家×投資銀行の破壊力

今回のPickUpは、USJの新エリア「SUPER NINTENDO WORLD」の拡張について触れた記事。

米国でオープンした「SUPER NINTENDO WORLD」のクオリティをみると、生活者としてはとても楽しみだが、その累計投資額は1,000億円となり、日本のエンターテイメント業界において類を見ない規模となる。

エンタメの評価

エンターテイメントの評価は難しい。トレンドが目まぐるし

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#9 大企業の500兆円が産業を創る

#9 大企業の500兆円が産業を創る

今回のPickUpは、宇宙開発ベンチャーに対する大企業支援の拡大に関する記事。

三井不動産や有識者が2022年9月に設立した「クロスユー」を中心に、宇宙産業と関係がなかった企業への参入を促す取り組みをしていくそうです。

遅れをとった日本

宇宙ビジネスは海外での成功事例が多い。日本から成功事例が出ない背景は下記の記事を読んでもらえると良いかと思いますが、一言で言えば投資規模の桁が違います。

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#8 世直しを評価するインパクト投資

#8 世直しを評価するインパクト投資

今回のPickUpは、社会課題の解決を目指す企業への投資を促す「インパクト投資」について触れた記事。

「インパクト投資」の規模は、年々拡大していおり、大きな金融の新潮流と言えるでしょう。

「社会課題解決>収益」が常識

一般的に「儲からない」とマーケットから放置されているものが社会課題となっていることが多く、社会課題に取り組む運営主体もNPO等の非営利団体であることがほとんどです。強い志を持っ

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#7 1万円で不動産オーナーに

#7 1万円で不動産オーナーに

今回のPickUpは、鎌倉エリアを中心に空き家をリノベーションするエンジョイワークスの取り組みに関する記事。

同社は、個人が簡単に古民家オーナになれる仕組みも提供しており、案件によってはブロックチェーン技術を活用したデジタル証券(リアルタイムに保有者が把握できる、運用コストが抑えられる等のメリットがある)にもチャレンジしています。まさに古民家再生の領域におけるトップランナーの一角です。

「不動

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#6 地球を救う新学校

#6 地球を救う新学校

今回のPickUpは、スタンフォード大学が気候変動に焦点を当てたカリキュラムを提供する新学校「Stanford Doerr School of Sustainability」を立ち上げたという記事です。

ベンチャーキャピタリストのジョン・ドーア夫妻による約1,300億円の寄付を含む2,000億円の資金を集めて設立する新学校は、同大学で70年ぶりの新学校であり、すでに熱量の高い教師・生徒の方々が研

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#5 日本酒の未来を創るNFT

#5 日本酒の未来を創るNFT

今日のPickUp2つ目は、大手金融機関が日本酒NFTを発行した記事。

三菱UFJ系・SBI系の大手金融機関が、日本酒の権利を所有できるプラットフォームづくりを開始しました。主には一般社団法人刻(とき)SAKE協会が認定した古酒や熟成酒を取り扱うようです。

日本酒の限界

ワインの市場規模40兆円に対して、日本酒は4,000億円に留まり100倍の差があり、その大きな要因として「資産性」の違いが

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#4 20万人の株主がいるクラフトビール

#4 20万人の株主がいるクラフトビール

今日のPickUpは英国No.1クラフトビール「BREWDOG」の戦略のおまとめ記事。

BREW DOGは、2005年に設立後2年でスコットランド最大の独立系ブルワリーに成長した、型破りのマーケティングで有名な企業です。特に、クラウドファンディングで集めた120億円を成長エンジンにしているところが特徴的です。

非上場企業の資金調達のリアル

一般的に、株式上場している企業であれば世の中からの信

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#3 デトロイトの救世主は銀行

#3 デトロイトの救世主は銀行

今回のPickUpは、財政破綻から劇的な復興遂げたデトロイトに関する記事。米大手金融機関JPモルガンによるデトロイトのスタートアップ支援(約100億円のファンド出資)についても触れられています。

記事にあるように、今や世界中から新進気鋭のスタートアップが集まるデトロイトですが、実は2013年に財政破綻を経験しています(財政破綻した都市としては米国史上最大)。その後、2014年から、住宅ローン金融

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