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生存記録

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感謝の反対は当たり前。毎日生まれ変わったように生きる。と、神様はおっしゃいました。
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#スキしてみて

失くした耳が鮮明に聴こえる。

失くした耳が鮮明に聴こえる。

お昼に片耳を失った。

今日は世間的にはお休みの人が多いかもしれないが、私は出勤だった。案の定オフィスには自分1人である。
一見すると孤独な休日出勤、、といった虚しさを感じるが、1人で好き勝手広い部屋を使えるので案外悪くないのである。数日ぶりによく冷える日だったので(朝には濡れ雪が見られた)、暖房の設定温度をぐんと上げて、それから好きな音楽をかけて歌いながら作業を行った。
自宅のようにふんぞり返っ

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お前も消化不良。

お前も消化不良。

「初心に帰る」には、何かきっかけがないと難しい。
何かに感動したあの日も、不満や煩わしやを感じる今日も、思考の主体が自分であることには変わりないのに。

時間が経てば考えも変わる。
人の性格は変わらないという主張を時折耳するが、案外そうでもないと思っている。
誰かのある性質が、どれだけ他人から謗られようと変わることがないのは、その性質を持つ本人がある種矜持を抱いているからではなかろうか。

変わる

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風邪も年越しするんですか?

風邪も年越しするんですか?

あともう少しで2023年も締まるわけですが。

社会人になって初めて、年末年始の休みというものを享受し満喫するつもりでした。
実家に帰って地元の友達と会ったり、中々楽しみだったわけですが。
どうやら風邪菌に気に入られてしまったみたいで。
まーだるい。喉も鼻も調子が悪くてふらふらする。

風邪って年越せないとかっていうルールありませんでしたっけ?
ないよねー。

とりあえずご飯しっかり食べて、たくさ

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師走は本当に足が速い。

師走は本当に足が速い。

あっという間に12月も折り返しに差し掛かっている。
日々色んなものに追われ、しばらくノートを開いてなかったことに気付き慌てて通勤時間に書く。

今年は確か卯年だ。
年が明けてすぐの頃、「ぴょんぴょん飛躍していく年になりますよう」抱負を述べていた。
果たして飛躍はしているのだろうか。

間違いなく変化は多い年だった。
住む場所も就く職種も変わった。
思わぬ大病も患い、精神病まで来した。
周りの人も出

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どれも同じに見えて、違う。

どれも同じに見えて、違う。

昨日は雨だった。

霜月の空気と冷たく降りかかる水は氷柱ほどの鋭さは持ち得ないが、それでもじわじわと芯まで蔓延っていく。

一枚の鼠色の雲が空を覆っている。
地に広がる荒川も同じく鼠色をしている。

どんよりとしているが荒々しさはない。
まるで枯山水のような落ち着いて品のある佇まいだ。

それを電車の窓からじっと見つめる。
中はグレーや黒の衣服を纏った人たちで満杯だ。
湿った目と漂う陰気臭さからそ

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自称貴族。

自称貴族。

熱海に向かっている。

この数年恋焦がれていた熱海。
クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロードに大ハマりしたのは15年程前になるかな。
しんちゃんは5歳だから、道路標識にある「熱海」の「熱」の漢字を、「ヨコ、ヨコ、タテ、」という風になぞって熱海への道筋を把握していた。私は25歳だから、「熱海行き」と表示されている電車になんの確認もせずひょいっと乗り込んだ。

静岡にはずっと興味はあったが上陸

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ハイソぶっても野卑滑稽。

ハイソぶっても野卑滑稽。

 子供の頃、両親は毎年我々三姉妹を岩手や秋田にある娯楽施設に連れて行ってくれていた。夏のけんじワールド、冬の安比高原はマストで、あとは岩手の大森山動物園や龍泉洞だったり、秋田の男鹿水族館だったり。GWに小岩井農場へ出かけ、あまりの車の渋滞ぶりに結局たどり着けずに近くのイオンモールに行先変更になったこともあった。

 東北6県は押並べて面積が広い。従って、県外に出るということは海外旅行に行くぐらい一

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Le bon boulanger n'est pas aimable?(美味しいパン屋は愛想がない)

Le bon boulanger n'est pas aimable?(美味しいパン屋は愛想がない)

フランスに行った時の話をしよう。

少し前までパン職人として立派な自店を構えることを夢見ていた私は、「パン=フランス」という安直な考えをパン職人を志す前から持っていた訳で。本場に行ってパンの味のみならず、それらパンを現代まで作り続けてきた風土を、街や人を体感しなくてはいけないという使命感に駆られてパリに行くことを決意した。
期間は2月の3週間。パリと日本にビストロをもつシェフ(かっこよくて面倒見が

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熱は刹那に氷となる

熱は刹那に氷となる

世の中には情報媒体が多すぎる。新聞、雑誌、SNSアプリ、どれだけ自らが断とうとしても街中を歩いていたり電車を乗ってるだけで耳に入ってきてしまうことも少ないくない。

手軽に様々なものを見聞き出来ることはとても素晴らしいことだが、時として軽率な仇となる場合もある。

とても好きな作品があったんだ。実家を離れて以来漫画作品にほとんど触れることのない生活を送っていた自分が、再びその分野に立ち戻るきっかけ

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生きてて良かった

生きてて良かった

今日で2023年も3分の2が終わりますね。
私の方はというと、今日で一度死にます。そして明日新しい自分となって目覚めます。
ある人には今はサナギの段階だとお伝えしたので、それでいくと明日からは美しい羽根を広げ空へ羽ばたくことができるようになっているでしょう。

正直に話すと、これまでの約2年間は苦しいことの方が圧倒的に多かったです。自分のも他人のも汚い一面を沢山知りましたし、嫌な思いも山程しました

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彼女の誕生日、好物。私の休日。

彼女の誕生日、好物。私の休日。

 今日は姉の誕生日だ。そして、待ちに待った私の休日だ。
 この一週間は意外な再開や、仕事で新しいことが始まったりと少し忙しない日々だった。まだ大丈夫だと考えていたけども、日中右瞼が痙攣することが数日続いたのが何よりの証拠だろう。だから、今日この日が来ることを切に願っていた。
 今日一日は誰とも会わずに家で過ごすことに決めている。そのために数日前に図書館へ行き、より空想の世界に没入できる小説をいつも

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私の大切な人たちへ

私の大切な人たちへ

 「大切なモノ」と聞いて思い浮かべるのはどのような存在でしょうか。
家族や恋人、友達、あるいはペットなどの動物かも知れません。

 世界には本当にたくさんの人たちが住んでいて、私たちが一生のうちで関われることができるのはほんの一握り。けれども自分自身のある一区間ーーたとえば今年に入ってから今までの間ーーに焦点を当ててみると、思い出せないほどのたくさんの出会いがあったのではないでしょうか。交流の深さ

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