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三島由紀夫さんも登場「眠りの航路」

<文学(44歩目)>
大日本帝国の戦中と戦後の歩み(日本と台湾)から、東アジアを考える。三島由紀夫さんも登場です。

眠りの航路 (エクス・リブリス)
呉明益 (著), 倉本 知明 (翻訳)
白水社

「44歩目」は作品の舞台(高座渋谷(大和市)と厚木から丹沢の山々)に立つと、大きな歴史の流れを感じさせます。呉明益さん、すごいです。

作者の呉明益さんは、ちょっと驚く才能を持つ作家だと思います。戦後世代の作家ですが、戦前世代(亡父)から継承している「記憶」を丁寧に表現している。

この作品のために、亡父が勤労していた神奈川県の高座渋谷を訪れたとのこと。

私も現地に行ってみました。知識が無かったのですが、ここで沢山の武器を作っていたようです。
そして、三島由紀夫(平岡公威)さんも同じく勤務されていたとのこと。

フィクションの世界ですが、終戦間近の三島由紀夫(平岡公威)さんの言葉も物語に深みを与えています。

戦後、それぞれ敗戦国の一員として歩んだ日本と台湾(大日本帝国は敗戦国)との対比が、とても趣ある文章で描かれていて、80年近く前からの流れを感じさせる作品です。

呉さん、なかなか読ませてくれます。

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