1姓ー 週1時間で20種類の野菜づくりを楽しむ小商い農園@湘南藤沢
今日は体験農園コトモファームがいったいどんなサービスなのかを紹介させていただきます。
あと、最後のおまけでコトモファームのような小商いについてのコラムを書いたので、そちらもよろしければどうぞ!
目次
(1)貸し農園・市民農園との違い
・道具や種、苗、また農家の指導が付いてくる
・抽選がない
(2)コトモファームの指導・講習とはどんな感じ?
・日曜日の一斉講習
・もちろん個別にも対応
・平日もOK
(3)教えている人ってどんな人?
(4)コトモファームにはどんな人が通っているの?
(5)どんなところが楽しいの?
・野菜を育てること、それ自体が魅力的
・自家採種
・週末のリフレッシュ
・夫婦で、さらには子供と、家族みんなで楽しめる趣味
・学ぶことが面白い
(6)場所
・農が身近にあるということ
山田コラム:小商いの始め方 コトモファームを例に
(1)貸し農園・市民農園との違い
割り当てられたご自身の専有区画内で野菜育てを体験します。まさに「農園」を「体験」するので「体験農園」です。
作業量・栽培できる野菜・畑の広さ
題名でバーンッと「週1時間で20種類」と書いたのですが、気が弱いので種明かしを先にすると、
週1時間は年間ならした時の作業時間になります。
1人で1区画作業した時、夏だと週2時間程度、冬は月に1度か2度来て収穫して帰るといった感じですね。
20種類は1区画、1年間で育てられる野菜の種類です。
30種類ほど育てられている方もいます。
1区画の広さは7坪(22㎡)ほどになります。
専有区画(点線の間)で畑作業をされている様子
写真を見ると手前から、ニンニク・人参・玉ねぎ/ナス・赤玉ねぎ・玉ねぎ・キャベツ・ズッキーニ・ピーマン・後奥に2種ほど育てられていますね。
・道具や種、苗、また農家の指導が付いてくる
貸し農園や市民農園との一つ目の違いは「手ぶら」で来られるところです。
いざ畑をやろうとすると色んな準備が必要になります。種や苗を時期に合わせ買い集め、道具も揃えて家に置いておかなければなりません。
その点体験農園だと、種や苗は季節に合わせ用意され、道具も農園にあるものを使えるので、初めての方もスムーズに畑を始められます。
用意された苗を選ぶ様子
スコップやクワ。他にもハサミや、カマ、支柱なども
大切に使ってます
・抽選がない
市民農園や貸し農園は農地の抽選が数年ごとにあるところが多いと聞きます。
土作りなども楽しまれる方は、数年で入れ替わることがない体験農園コトモファームをお勧めします。
(2)コトモファームの指導・講習とはどんな感じ?
・日曜日の一斉講習
「農家の指導が付いてくる」と書きましたが、どんなことをするのかというと、我々コトモファームでは毎週日曜日に講習を開いています。
午前と午後、日曜日は1日に同じ内容の講習を3度開きますので、好きな時間帯の講習を選び参加いただけます。事前連絡は不要です。
午前中の回は大勢の方が聞きに来られます
午後の回は人が少ないことが多い
午後は、逆に多く人がいる場所が苦手な人はこちらがオススメです。
苗の植え付けの講習の様子
・もちろん個別にも対応
一斉講習だけでなく講師となる農家が畑を巡回し、個別で聞きたいことがあるときはその場で質問できます。
・平日もOK
一斉講習は日曜日に行っていますが、その日来られなくとも、水・土を除く日にはスタッフが在中していますので、わからない点を聞けたり、苗を手に入れることができます。
講習があるので初心者でも安心して始めることができ、個人的に質問もできるので上級者を目指す方にもいいですね。
(3)教えている人ってどんな人?
代表の小島(おじま)さん
熊本出身で大学生の時から藤沢市を拠点にしている野菜農家です。
非農家から農家になったので、同じように農家ので出はなく農業の道に進もうとする人のアドバイスなどもよく行っています。
某県の農業大学校で有機農業の講座の講師なども行っています。
この体験農園コトモファーム以外にも、熊本の農家さんのオンラインショップや農を使った就労支援NPOなども行っており、なぜそのような活動をすることになったか経緯を本に書いていますので、ご興味あれば読んでみてください。
(4)コトモファームにはどんな人が通っているの?
コトモファームには0歳から80代の方まで、いろんな方が通っています。
ほとんどの方が全くの初心者から畑を始め、長い人で5年以上通っていただいています。
一人で来られる方
夫婦で来られる方
親子で来られる方
友達と共同利用されている方
他には三世代で通われている方もいたりと、どんな方でも楽しんでいただけます。
会員様のインタビューも載せていますのでよろしければそちらもご覧ください!
(5)どんなところが楽しいの?
通われている方、それぞれがそれぞれの楽しみ方をされているようです。
・野菜を育てること、それ自体が魅力的
野菜を育てることは他にはない感動や楽しみがあります。
種をまいて、芽が出た時の感動(なんの芽かわかりますか?)
その芽が大きくなって収穫した時の感動(先ほどの芽は落花生の芽でした)
野菜の成長過程が見られるのも醍醐味です。
大きくなっている途中のスイカ
区画が広いので、ツルが伸びるスイカやサツマイモも含め、1作で10種程度の野菜を育てられます。
もちろん採れた野菜を食べる楽しみも
コトモファームでは野菜を農薬や化学肥料を使用せず栽培するやり方、または有機肥料さえ使わない無肥料での栽培を行っています。
年間20種程度の野菜を栽培できます。
・自家採種
コトモファームでは自家採種が可能な「固定種」と呼ばれる種をメインに用意しているため、ご自身で種取りを楽しまれている方もいらっしゃいます。
野菜を育てる、食べる、さらに次の世代につなぐという楽しみ方ですね。
種取り用のオクラ
・週末のリフレッシュ
日頃はオフィスでのデスクワークをされている方など、週末広々とした畑にリフレッシュに来られる方もいらっしゃいます。
1区画7坪(22㎡)の区画で広々と
・夫婦で、さらには子供と、家族みんなで楽しめる趣味
一人一人の趣味もいいですが、家族みんなで行う趣味もあっていいですね。
子供達は虫捕りをして楽しんだりもしています
・学ぶことが面白い
新たな発見、知らなかったことを知る、そう言った学びがあることも面白いですね。
オクラって、こんな風に生えるんだ!
モグラ初めて見た!
こういった畑での驚きは何事にも変えられない学びだと思います。
他にも、
「畑に必要な要素は窒素・リン酸・カリとか聞いたことあるな」
「土が酸性?アルカリ性?」
と言ったように学校で聴いたことあるようなことと、実際の畑との関わりなども分かってきて知的好奇心がくすぐられます。
コトモファームでは毎週届くコトモ通信に、そう言った畑の豆知識などが書かれています。
場所
そんな体験農園コトモファームは神奈川県藤沢市葛原1100−9にあります。
車だと、
辻堂駅あたりからだと20分程度
藤沢駅あたりからだと30分程度
横浜の戸塚駅あたりからだと35分程度
長後駅・湘南台駅からバスが出ていて乗車時間は10分ほど
バス停からは徒歩1分ほどの場所にあります。
市内の会員様が多いですが、鎌倉市や綾瀬市、横浜市、東京都から通われている方もいらっしゃいます。
・農が身近にあるということ
私はこれまで、田舎に生まれ、進学先で地方都市に行き、就職で都市近郊と居住地を転々としてきたのですが、2年前から住んでいる藤沢市など湘南地域は「”農”が身近にある」ところが特徴的だなって思います。
田舎出身でも親が農家でもないと、自分で野菜を育てるなんて機会はなかったですね。
藤沢市には野菜など食べるものの生産者と消費者がはっきり分かれておらず、その間のグレーな人たちが多いなぁと。
「グレーな人たち」ってなんだか怪しいですね(笑)
これは先輩スタッフの例なのですが、
「自分の育てた野菜でバーベキューしたら楽しいだろうな」と気軽な気持ちでコトモファームに通い始め
自分で育てた野菜を売るようになり
コトモファームのスタッフとして働くこととなり
さらにもっと農のある暮らしをするのに長野県に移住
そんなステップを踏んだ方も。(スタッフ佐野さんのスタッフブログへ)
他にも、コトモファームに数年通った後、山梨へ移住し、農家民宿を開いた方。農家になった方、自分の畑で採れた野菜を使った料理を提供するお店を開業した方。様々な方がいます。
我々コトモファームとしては、”農”との関わり方、距離感は多様であっていいなと思っています。
そしてそれぞれの方のライフスタイルにあった関わり方・距離感があると考えています。
そんな自分にあった”農”のある暮らしを探ってみませんか?
きっと、今より生活が豊かになるはずです!
山田コラム:小商いの始め方 コトモファームを例に
初めは10坪の市民農園で
コトモファームは10年前、その前身のチーム畑という10坪の市民農園から始まった。
社長の小島が当時横浜の泉区の市民農園を借り、知り合いである講師を呼び、野菜づくり講座を企画したところから始まった。
初めのお客様は小島が以前勤めていた会社の知り合いの方々だったらしい。
その農園で講師から野菜づくりを習い、5組くらいの方々で農園の作業を行うというサービスであった。
同時に農地を探していたところ、藤沢で農地を貸してくれる方が見つかり、そこから段々と規模を拡大していったらしい。
お金の借り入れなどはせず、サービスを提供し得た稼ぎでHPを作ったり、チラシを作ったりしながら少しずつお客様を増やしていった。
当時は今の直売所などもなく、契約は畑で行っていたそうだ。
時を重ねてきたから唯一無二
社長からこの話を聞いてあることを思い出した。
大学時代よく行っていたお店でたわいもない会話の中、店長さんに「将来何がやりたいのか?」と聞かれたことがある。
その時特に将来やりたいことなどもなかったこともあり、「こんな感じのお店ができたらいいっすね」というようなことを言った。
するといつも穏やかな店長に「なめんな!」と怒られた(なんて言われたかよく覚えていないが、そういう意味合いで怒られた)。
当時はなんで怒られたかよく分かっていなかったが、今なら少しわかる気がする。
おそらく自分は「その時のそのお店になるまでに蓄積されてきた時間」へ敬意を払っていなかったのだと思う。
自分の安易な発言は、「ちょちょっとやったら似たようなお店できるんでしょ」と店長には伝わったのだと思う。
今になってやっと自分がその言葉を言ったことを後悔した。いつに始めたかわからない、長くやっているお店だったが、店長が(おそらく)小さく始め、お客さんや地域の人たちと共に育ってきたお店に対し、軽々しく「似たようなお店がやりたい」と言ってしまったことを。
個人が誰でもそうであるように、そういったお店も、いろんな人と関わり、交わり、時には別れ、喧嘩したり、辛いことがあったり、嬉しいことがあったりして「今の姿」を形成している。そういった時を重ねてきたものは唯一無二で、似たようなものはないよなぁと。
コトモファームは一応属性としては「体験農園」というものになる。しかし、自分たちは唯一無二の他に似たものがないサービスだという思いでやっている。
それは、これまでお客様や地域の方々とともに蓄積されてきた時間や、現在通われている会員様や関わっている全ての方々こみで「コトモファーム」だと考えているためである。
小商いの始め方
ちらほら若人で社長の小島に人生相談に来る人がいる。個人でやっている素敵なお店を見たり、地域でスモールビジネスを起こしている人の話を聞いたりすると、同じようなことをやりたいという人がいる(自分もそうだったような・・・)。
しかし同じことを行うのは無理である。その時その人が考えているのは、一足跳びに、時間をかけず、すぐに同じ状態になりたいと考えてしまっているのではないか。
ただ、おそらくだけれど、「似たような事をやりたい」という人は本当は同じようなビジネスを行いたいのではなく、「自分も何か唯一無二の、他に代わりの効かない仕事」をしたいと考えているのではないか。そちらに憧れているのではなかろうか。
それだと、10坪の市民農園を借りることや、知り合いを農園に連れてくることはできるはず。今すでに手元にあるものを使い、知り合いの人とともに小さく始めたものは、誰がなんと言おうが、何かを参考に似せようとしようが、唯一無二の商いになると思う。
小商いを始めるならコトモファームへ
急に宣伝になると興ざめしちゃうかもしれないんですけど、スモールビジネスというか小商いというか、そういうことしたくて、しかもやりたいことはっきりしてないようでしたらら、コトモファームに来るのをオススメしております。
なんでかは一つ前の記事「0姓ーありちゃんの綿あめ」に書いてありますので、そちらを読んでみてください。
あと、次の記事で書こうと思っている「上級者コース」も小さく血の通った商いをしたいという方にとってとてもいいものであると思います。近いうちにアップしますので、そちらもお願いします!
この記事を書いた人
山田直明 岡山県出身。
北海道大学工学部→ブリヂストンサイクル株式会社→農業の道へ。現在、えと菜園勤務。趣味でやっていた週末家庭菜園で農業に目覚め、藤沢市の相原農場へ1年間農家研修へ通う。コトモ上級者コース修了(3期生)し、2016年より認定農スクールトレーナーとして農福連携に携わる。
自治体の就業訓練事業の外部研修の講師などを務める。
自身が就農までの道のりを歩いた視点から、農家を目指す方を応援している。
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