見出し画像

0姓-はじめに ありちゃん(10歳)のわたアメ

百姓は百の仕事ができる?

誰が言い始めたか知りませんが、最近「百姓は百の仕事ができるからそう呼ばれている」という話を耳にします。

調べてみてもそういう由来は出てこないのですが(どなたか知っていたら教えてください)、そのように言われることになった理由は分からなくないです。

想像するに、理由は3つあります。

小さい

1つ目は、畑に限らずですが、個人や少人数の組織で働いている方は、色々やる必要があるからです。作物育てて、営業もして、経理もして、などなど。

そして農家は自営が多いことから、百姓=多くのことができる(やらざる得ない)ということになったのではないかと思います。

自然相手

2つ目は、自然を相手にしているからです。自然相手だと予期しないことが起こります。予期しないことが起こったら、その場にいる人だけで対処せざるをえません。急に雨が降ったとして、雨の専門家を呼びに行く時間はないわけです笑。

突発的な出来事に対しては、その場で、その時に持ち合わせたものだけで、工夫し、やり過ごさなければなりません。この工夫がいろんな仕事を生むのだと思います。

身体を使う

3つ目は、身体を使うからです。頭で物事を考えるだけでは仕事は生まれません。念じるだけで物事が動けばいいのですが、そうはいきません。最低でも口か指を動かし、何かに働きかける必要があります。

その点身体を使う仕事は、すぐに行えます。念じてもお金は稼げませんが、野菜を畑からスーパーに手と足を使い運べばお金になるわけです。頭で大きく考えるより、身体を小さく動かす方が仕事が生まれやすいのかなと思います。

小さい、自然、身体。

百姓には以上のような特性があるため、「百姓は百の仕事ができるからそう呼ばれている」と言われるようになったのかなと思っています。

小さな職場で小さく働いています

サービス紹介だけじゃ面白くない

長い前置きになりましたが、この記事のまとまり(マガジン)は当園コトモファームのサービス紹介となります。

記事の大きな目的は、当園体験農園の会員様がサービスの一覧を見られるようにすることなのですが、それだけでは面白くないなと。

ちょっと私(スタッフの山田)の話を挟むと、当園の前はいわゆる大企業で働いていました。当時の上司とかに聞かれたら怒られるかもしれませんが、その時は、仕事といえば「よく分からないまま、ありものの大きい仕組みを回す」「なんかすごいアイデアを考える」という意識でした。この意識だと何か新しく仕事をつくることは「おおごと」です。

今の5人程度の小さな農園では、淀みに浮かぶうたかたのように、仕事は生まれたり消えたりしています。小さい組織で、自然の中で、身体を動かし働いていると、仕事は「目の前にいる人が持つ意識的か無意識的な欲求に、そっと応えるようなもの」なのかなと思うようになりました。この意識だと何か新しく仕事をつくることは「おおごと」ではなく、すごく身近で、日頃の生活と地続きにあるものだと感じるようになりました。

ありちゃん(10歳)のわたアメ

この意識の変化は、畑に出るようになってかれこれ丸3年の間にじわじわ変わってきたものですが、最近それを象徴する感動した出来事がありました。

年の瀬、自分も合わせ大人たちみんなで、「いいアイデアはないか?」とウンウン事務所で話し合っていました。その時、社長の娘のありちゃん(10歳)がクリスマスプレゼントで買ってもらった小さなわたアメ機を使い、いろんな味の飴玉を材料にしてわたアメを作り一つ50円にして大人たちに販売していました。

その場で、何も生み出せてない大人たちを差し置いて、唯一仕事を生んで商売をするありちゃん。その光景を改めて思い浮かべて、笑ってしまいました。

「ああ仕事って、今あるもので工夫して、小さく始めるものなんだなぁ」と。

「仕事」とか「働くこと」とかに興味ある方

この意識の変化がすごく面白いというか、気持ちがいいというか、地に足がついたという感じで、働くことに悶々としていたかつての自分に伝えられたらいいなと思いました。

そして、当園体験農園の会員様以外の方も読むかもしれない記事なので、単にサービス紹介だけでなく、「仕事」とか「働くこと」とか、ちょっと射程を広くとって、多くの人が楽しめる読み物風に書いていきたいなぁと思っています。

「いきなり何百、何千万円とお金を稼げるアイデアを考える」と始めるやり方は、仕事を大きくする時間をお金で買う(投資する)ため、大きなリスクも伴います。(そういう「すぐに儲かる話」が話題には上がりやすく、ネットとかで目に付きやすいけど、確率低いと思うんですよね)。

そうじゃなく、小さく始めてみて、ちょっとずつ育てていくような、自分の時間を投資して大きくしていく地に足のついた仕事の話をしたい。

次回よりサービス紹介

そんな訳で、次の記事からサービス(コトモファームで生まれた仕事)紹介になっていくわけですが、数字が若いほど、「かっちりしたサービス」になり、サービス紹介的要素が多くなります。また、数字が後になってくるほど「うたかたなサービス」、記事を更新していく最中に新しく生まれたりするだろうサービスや、かつてやろうとして上手くいかなかった(消えた)サービスとなります。

ぜひご覧くださいませ〜。

#百姓 #半農半X #野菜作り #体験農園 #家庭菜園 #仕事 #ビジネス #小商い #働き方 #生き方 #ローカル #ローカルライフ #農業 #農家 #移住 #田舎暮らし

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?