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インド武術から見た近代スクワットの起源
はじめに
2023年6月初旬に、Tarzan誌より「スクワットの起源について」取材依頼があった。
スクワットは加重スクワット(ウェイト・トレーニング)としても身ひとつで行う自重スクワット(Air Squat or Bodyweight Squat)としても現在世界中で盛んに行われており、別名『エクササイズの王(The King of Exercises)』とも呼ばれている。
以下はこれを契機に
スッタニパータ「広長舌相」の謎
これまで私は、『ブッダの言葉』をはじめとした岩波文庫版パーリ仏典シリーズを、各巻4~5回以上は読んでいるのだが、初めて読んだ時から更に回を重ねても、しばらくの間まったく理解不能だった一節がある。
何しろ、2500年前の古代インドの人々が口承で伝えた文言を、私たちにとって全く異質なパーリ語という言語から翻訳している訳だから、完全に理解するには困難が伴うのは当たり前だ。
それでも、優秀な翻訳者の努
一本の棒を「相棒」とする事で、ヒトの脳は飛躍的に進化して来た
前回の投稿はこちら↓
前回投稿では「比類なきエスノ・サイエンスとしてのインド式エクササイズ」という主題を立てましたが、今回は私がどのような理由でインド棒術バーラティアを現代人向けエクササイズとして推奨しているのか、その拠って立つ基本的な人間観(身体観)を中心にお話ししていきます。
そこで重要な意味を持つのは、「人類が辿った進化の歴史」です。
《今回の投稿は現代人向けの汎用エクササイズ、という観
インド式エクササイズは、比類なきエスノ・サイエンスなのだ
「現代人に不足しているのは『スクワット』と『棒術』だ。」
つね日頃から私はそう感じています。それは一体、何故でしょうか?
本マガジンでは、その裏付けとなる「インド式エクササイズ」について、特に棒術の回転技「バーラティア」に焦点を合わせて、順を追って分かり易く説明して行きます。
その前に、ですが、今回はまず私が拠って立つ基本的なスタンスを知っていただくために、最初にひとつのエピソードを紹介したいと
終章 コスミック・ダンス:人類普遍のチャクラ
前回投稿はこちら ↓
この物語のメインテーマに関して、およそこれまで明らかになった事実関係とそれに基づく『仮説』については、前回投稿に至る流れの中でほぼ書き尽くしたかと思う。
ここから先は、その間個人的に思い巡らせてきたチャクラ存在にまつわる様々なトピックスについて書き綴りながら、エンディングへ向かって着地していきたい。
それは、インド棒術の回転技やチャクラ思想と直接関係が有るような、あるい