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人事のプロが紐解く経営組織論

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現役の人事コンサルタントの視点で、企業の人事担当者が知っておきたい情報をお届けします。このマガジンのテーマは「人事のプロが紐解く経営組織論」です。
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人事のプロが紐解く経営組織論⑦ 組織の階層化に関する考え方

人事のプロが紐解く経営組織論⑦ 組織の階層化に関する考え方

1.私たちの働き方と在り方この10年ほど働き方改革が叫ばれるなか、少子高齢化に相まっていっこうに進んでこなかった各種政策が、昨年からのコロナ禍によって一気に加速することとなりました(笑)。
これまではいったい何だったのか、と思いますが、それくらい命に関わらないと優先順位が上がらないのが、「従業員の在り方・働き方」といえるでしょう。

働き方が柔軟になってきたことはもちろんのことですが、働くというこ

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人事のプロが紐解く経営組織論④ 組織マネジメントの方針打ち出しについて

人事のプロが紐解く経営組織論④ 組織マネジメントの方針打ち出しについて

組織を変えるためには何が重要ですか?と問われることがあります。
私としては、まずは各現場管理者をしっかり押さえることが重要だと考えています。影響範囲が広く実務に直結しているからです。今回、組織風土を良くしていく土壌づくりの一環として、組織マネジメントの方針をどのような内容にして打ち出せば良いか、にフォーカスした内容をお届けします。

その前に、私が企業と関わる中で起こる「あるある」に触れてみたいと

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人事のプロが紐解く経営組織論⑥ 管理スパンと組織の基本形態について

人事のプロが紐解く経営組織論⑥ 管理スパンと組織の基本形態について

この数年、ティール組織などの組織の在り方・組織開発にフォーカスが当たることが増えてきました。組織に興味を持つ人が少なかったこれまでと比べると、それ自体とても歓迎すべきことといえます。一方では、ティール組織のような「組織の在り方」が機能するには、その組織に所属するメンバーが考え方からスキルの保持、モチベーションの高さに至るまで一定レベルの均一化・標準化を図っておく必要があります。その上で、それぞれの

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人事のプロが紐解く経営組織論⑤ 組織風土の醸成メカニズム

人事のプロが紐解く経営組織論⑤ 組織風土の醸成メカニズム

今回は、組織風土はどのように作られていくか?組織に関わるパワーバランスとメカニズムにフォーカスしていきます。

ざっくり結論からいうと、組織風土は「過去から現在に至るまで、上司と部下がどのような関わり方をしてきたか」で出来上がるムードですから、もしそれを変えるのならば、「現在から未来に至るプロセスで、上司と部下がどのような関わり方をするか」によって変えることができる、ということになります。

たと

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人事のプロが紐解く経営組織論③ 組織の生成と発展について~後編~

人事のプロが紐解く経営組織論③ 組織の生成と発展について~後編~

皆さんは、「会社が一定のところまで来たけど、何か目に見えない頭打ち感があるんだよなー…」とか「組織ってどうやって成長させたらいいんだろうなー…」と感じること、ありませんか?過去、私は在籍していたいくつもの会社でそういう風に感じることがありました。

人事として経験・学習し、また人事コンサルタントとしてより専門性を高めていく中で、得た知見を「組織の各発展段階における危機」として今回お届けしていきます

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人事のプロが紐解く経営組織論② 組織の生成と発展について~前編~

人事のプロが紐解く経営組織論② 組織の生成と発展について~前編~

私たち人事コンサルタントは、クライアント企業を俯瞰して見る時、まずはその組織の成り立ちである沿革や社史を「その会社の履歴書」としてチェックするようにしています。

採用面接でいえば、面接官が採用面接で応募者の履歴書を見る時、応募者が「どのくらいの学力を有しているか?」「どのような企業でどのような業務に従事してきたか?」「何社くらい経験してきたか?」「どんな成果を上げてきたか?」といったことを確認し

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人事のプロが紐解く経営組織論① 組織の定義について

人事のプロが紐解く経営組織論① 組織の定義について

今回、組織を経営または運営していくうえで、組織というものを人事実務の視点から紐解いていきます。今後、この組織の定義を皮切りに、組織の発展、組織風土の醸成、組織形態の在り方、組織が有効に機能するための要素、人員計画の作成から人事制度に至るまで、私たちが実際に企業支援する際の実務知識をお伝えしていきます。ぜひ、ご参考にされてください。

人事コンサルタントは組織をどう見ているか?組織研究という観点でい

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