シェア
そら
2023年4月6日 09:48
僕らは何度も 約束をする契り、契約 誓いの言葉別れを演じて 吐き捨てる叶わぬ思いが 残される僕らは何度も 約束をした壊れやすくて 脆いから大事に抱え 生きようとした躓き転び 砕けて、消えた華奢な腰にも か細い手にも想いを伝えて 繰り返すこのひと時が 続きますよう明日もその後も 失くさぬようにと僕らが交わした 約束は宙を舞い散る この花の様淡く儚く 風に舞う散り逝
2023年3月10日 20:05
突然の不意打ちに、僕は意識を失いそうになった。「大丈夫かよ、お前。そういや大恋愛だったもんな。」宮本は8年ぶりに会ったボクを見て、心配そうに微笑んだ。「お前あれから引っ越して転職しちゃったし、全然連絡もよこさないからさ。お前の方が死んじゃったんじゃないのって、時々冗談いったりしてさ。」相変わらず屈託のない笑顔だった。爽やかな笑顔というのは年を取らないようだ。「で、本当なのか。それって
2023年3月11日 08:30
微かな記憶を思い起こす。そうだ、コンビニ。和美の家はコンビニの駐車場の近くだった。ボクはスマホの地図アプリを立ち上げて、市内のコンビニを探した。記憶とすり合わせて、それらしい数件を当たってみることにした。駐車場にバイクを止めて周囲を歩き回る。申し訳程度に店で缶コーヒーや水を買ってみたが、3件目にはもう買う物がなくなった。家並みも街並みもすっかり変わっている。ふと目が合った店のガラスに映ったのは
2023年3月12日 03:41
聡さん普段は聡だったけど、手紙だから聡さんにします。なんかかしこまっておかしいね。聡、元気にしてる?落ち込んでない?。さっさと立ち直ってくれたらいいのに。私は元気だよ。すっかり痩せちゃって、髪も抜けちゃって、お肌もボロボロで、もうおばあちゃんみたい。だから聡には会いたいけど、私のこと見て欲しくないかな。宮本君がね、こないだ面会に来てくれたんだ。亜紀も一緒だった。スゴく幸せそうで、私
2023年2月3日 20:33
夕に響くは 鐘の音低く遠くと 静かさを増す思い出すのは 遠き空優しく深く 心を癒やす闇に紛れて 想いが馳せる愛し恋しと 心が騒ぐ小峰の先の 遥か彼方に面影探す 切なき想いは行き先なくし 舞い落ちる恋焦がれては 焼け落ちる切ない想いは 誰のせい届かぬ想いは 誰のせい記憶の中で 抱きしめた一人漂う 夜の憂鬱