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ボスニア紛争、旧ユーゴ記事

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記事一覧

リーダーの再建を望む子どもたち

リーダーの再建を望む子どもたち

選挙演説に耳を傾ける小学6年生。
関心のある分野が歴史と政治と鉄道。
中華民国建国の父、孫文の100年前の演説をBGMにして机上でプラレールとマイクラを楽しんでいる。

この一風変わった我が子がつぶやいた。

「選挙権が早くほしい。あと7年も待たなきゃいけないのはつらいな。」

我が子からこんな言葉が出てくるのはなんというか…誇りだ。

「山本太郎さんと佐野ひろみさんの演説をどうしても真ん前で聞き

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『はじめまして』とアートのお話

『はじめまして』とアートのお話

●講演内容

ご挨拶(約1分半)

① プロフィール
 『アートとの出会い』1:45-3:00(約1分半)

② AとRとTのお話 3:03-5:36(約2分半)

③ 大人の図工塾コミュニティ3本の柱
〜家庭支援、学校支援、居場所づくり〜
  5:37-12:19(約7分)

④ 〝癒し〟としてのアート
12:22-15:31(約3分)

⑤ 震災と
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図工美術の担う役割

図工美術の担う役割

〜表現することの重要性〜

なぜ人は表現するのか。そう問われたら、私は『心を麻痺させないため』と答えます。

麻痺した心は共感することを忘れ、仲間割れや排除、その果ては戦争へと向かいます。

このことを教えてくれたのは25年前に出会った旧ユーゴスラビア(現セルビア)の子ども達でした。1995年1月17日。阪神淡路大震災の直後NGO に届いた1枚の手紙。そこには『私たちには支援するための充分なお金が

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戦争の痛手 美術を学ぶのはなぜ?

戦争の痛手 美術を学ぶのはなぜ?

『戦争兵器が人にもたらす影響』
人が美術を学ぶ意味は何か、と問われたら私は一言でこう答えます。

「戦争しないため。」だと。

美しいな。愛おしいな。
人々から感性や表現の自由を奪い、心を麻痺させてしまえば簡単に戦争が出来ます。
戦争をしたい人たちにとって1番都合の悪いもの。それは美術なのだと。
逆に言えば、美術が学校教育という教科の枠を越えて人々の生活に身近に、ごく自然に社会に浸透して

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マリア・フルコバ先生を訪ねて

マリア・フルコバ先生を訪ねて

チェコのカレル大学教育学部美術教育分野のマリア・フルコバ先生の講演を拝聴致しました。

会場は兵庫教育大学附属図書館のセミナーエリアでした。昨年度より兵庫教育大学とカレル大学が姉妹校となり交換留学や海外から講師を招くなど、今後も盛んに国際交流が成されるとのことです。

ゆったりとした空間の中マリア先生のおだやかで優しい語りが心地よく、その語りにチェコの子ども達の笑顔と創作活動風景が重なって、温かな

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『暉峻淑子(てるおかいつこ)先生を囲んで
〜旧ユーゴスラビアと日本を繋いだ軌跡〜』2019.2.4 朝日新聞(夕刊)

『暉峻淑子(てるおかいつこ)先生を囲んで 〜旧ユーゴスラビアと日本を繋いだ軌跡〜』2019.2.4 朝日新聞(夕刊)

私がアートに出会った場所。それはボスニア紛争の傷跡がのこる旧ユーゴスラビアでした。今日は皆さんとこのストーリーを分かち合いたいと思います。
2019.2.4 朝日新聞(夕刊)

『暉峻淑子(てるおかいつこ)先生を囲んで
〜旧ユーゴスラビアと日本を繋いだ軌跡〜』

先日、15年ぶりに暉峻先生との再会が叶いました。
今年90歳の先生は当時と変わらず温かな眼差しと高い志を持ち、私たちにビジョンを語って下

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ボスニア紛争から28年

ボスニア紛争から28年

(2023.12.28 改稿)

『ふつうの人達は誰も戦争なんかしたくなかったの。なのに、気がついたら戦争が始まっていた。そんなことにならないためには、一体どうしたらよかったんだろう。』ボスニア人の少女(8歳)の言葉

 今朝、ABCオーストリアのニュースで28年前のスレブレニツァの大量虐殺の映像が流れた。
第二次世界大戦後、最大の民族虐殺と呼ばれるこのスレブレニツァの虐殺はボスニア東部で起きた。

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