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#本

『本のない、絵本屋クッタラ~おいしいスープ、置いてます。』(本のはなし)

『本のない、絵本屋クッタラ~おいしいスープ、置いてます。』(本のはなし)

スープとコーヒーのみのカフェ『クッタラ』。絵本屋なのに絵本は並んでいない。お客の話を聞いて、その人に合った絵本を選んでくれるオーダーメイドの絵本屋さん。

友だちとの悩み、仕事の悩み、子どもの悩み…いろんなことで悩んでる人がやってくる。私がお店に行ったら、どんな絵本を選んでもらえるのだろう。

自分自身に絵本を選んでみるとしたら、どんな絵本が私の助けになるのだろう。自分を客観的に見ることが大切なん

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通勤電車の憂鬱を和らげてくれる(ほんのはなし11)

通勤電車の憂鬱を和らげてくれる(ほんのはなし11)

朝、ホームで電車を待つ。私が乗るのは都下に向かう電車。反対ホームにやってくる電車はいつも混雑している。反対方面よりは空いているけど、それでも途中からどんどこ乗ってくる。乗り換え駅に到着。乗り換える電車は階段の下。ホームには階段が一か所しかないたから、電車の到着が重なると階段を上がる人と下りる人ですごいことになる。そして三か所しかない自動改札。ピンポーンと鳴って閉まるとなかなか開かない。私もタッチし

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自分の思考の穴に入って、じーっと底で振り返るような本(本のはなし10)

自分の思考の穴に入って、じーっと底で振り返るような本(本のはなし10)

表紙を見てかわいいな、タイトルを読んで本の話だな、と読み始めた。本屋で初めて知った作家さん。数ページ読んで、あら?なんか違う。イメージしていたものと違った。ミステリーでしたか。勝手に間違えた。でもどんどんのめり込んでいった。

4つのお話があるのだけど、どの人たちの人生もニュースに出てきそうな話。テレビのニュースで流れくる出来事(事件)って淡々と伝えられ、その人たちがどんな気持ちだったのかわからな

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私もヒントをもらいたい(本のはなし7)

私もヒントをもらいたい(本のはなし7)

青山美智子さんの本に出てくる人たちが羨ましい。みんな何かしら問題を抱えているけど、ヒントをもらって、気づいて、前むきになっている。このお話の中に入って、私もヒントをもらえたらいいのに。でも、もしかしたらヒントは、そこらへんにあるのかもしれない。アンテナを張ってきょろきょろしたり、ちょっと考え方を変えて違う見方をしたら気づけるんだよって教えてもらえているのかもしれない。でも、私の解決策はまだ見えない

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自分の今をしっかり見つめる(本のはなし6)

自分の今をしっかり見つめる(本のはなし6)

久しぶりにファンタジーを読みたいな、と思って手に取ったのは上橋菜穂子さんの『狐笛のかなた』。前に『獣の奏者』を読み、不思議なお話の世界に連れて行かれた。そして今回もまた、どこかの国の不思議なお話の中に引きずり込まれた。

本の中に天狗や狐が出てくる。人に化けた狐や天狗はどんな風貌をしているのか?と想像したり、「若芽をはらんだ枝先がうっすらと赤みを帯び、あわい靄のように山肌をおおっていた。花が咲いた

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心を動かしてもらう(本のはなし1)

心を動かしてもらう(本のはなし1)

人は人生の中に、特別な食べ物の物語を持っているんじゃないかな。

この本は、様々な人々の大切な食べ物の物語を見せてくれる。

物語の中の食べ物は「かき氷」や「ぶたばら飯」、「みそ汁」などのメニューが登場する。その中の一つに「ハートコロリット」なるものが。この食べ物はいったいなんぞや?と想像を巡らす。お話も少し不思議な雰囲気で進んでいく。

読書の良さは、楽しさを感じたり、自分の感情を代弁してもらえ

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